交通事故ドリル

〜交通事故後立ちはだかる壁に風穴を開けろ!〜


(練習問題5回答)
スリップ痕=制動距離として、次の条件下での衝突前の車両の速度を求めよ。
(vv÷μg≦R、g=9.8(m/ss))
(55÷3.6)×(55÷3.6)÷(0.7×9.8)≦R、34.0258533…(m)≦R
(65÷3.6)×(65÷3.6)÷(0.7×9.8)≦R、47.5223158…(m)≦R
(72÷3.6)×(72÷3.6)÷(0.7×9.8)≦R、58.3090379…(m)≦R
(82.8÷3.6)×(82.8÷3.6)÷(0.7×9.8)≦R、77.1137026…(m)≦R
(111.6÷3.6)×(111.6÷3.6)÷(0.7×9.8)≦R、140.08746…(m)≦R
(43.2÷3.6)×(43.2÷3.6)÷(0.85×9.8)≦R、17.2869147…(m)≦R
(50.4÷3.6)×(50.4÷3.6)÷(0.85×9.8)≦R、44.4444444…(m)≦R
(61.2÷3.6)×(61.2÷3.6)÷(0.15×9.8)≦R、196.598639…(m)≦R



 【ポイント】
 旋回運動は、右折でも左折でも円運動で仮定します。
 現実には円運動ではない(楕円や二次曲線を描く)事が少なくありません。
 しかし、明らかな物証が無い限り、基本的に円運動で仮定します。
 (v÷3.6)×(v÷3.6)÷(摩擦係数μ×9.8)=R(最小回転半径)
 上式からも分かる通り、半径 R は速度 v の2乗ずつ増加するので、速度 v が増加すると、半径 R は加速的に増える事が分かります。
 路面の摩擦係数μは反比例の関係にあるので、μが大きくなるほど半径 R の値は小さくなります。
 つまり、路面の摩擦力であるμが高いほどタイヤはグリップして、小さい半径で回れるのです。
 事故現場に照らし合わせると、『曲り切れない半径』での主張を行う…物理的に破綻した鑑定も存在します。
 そんな場合は、特に注意して内容を確認してください。

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