被害者による交通事故鑑定が有効である3つの理由と注意点
どんなに否定的な内容でも、その意見の発信源に注目する
私も経験した『交通事故の自己鑑定』ですが、様々な意見が有ります。
ネット上には「被害者自身による交通事故鑑定は無意味だ!」と主張する声もありますが…完全に無視して貰って構いません。
事故の当事者による事故の検証(自己鑑定)は、非常に有効な試みだと言えます。
あまりこの事実を認めたがらないプロの鑑定人も居ますが、仕事が減るとか何とか…そんな自分側の利益とは関係無く『有益なら有益である事を公表すべき』だと私は思います。
事故の当事者と言うのは…
1、『事故の際、一番現場の近くに居た』人間であり、
2、『事故当時の異変』を答えられる事も多く、
3、『自分を有利にする嘘を言わなければ、最も事実に近い状況を知っている』
と言えます。
実際の事故を知っていると、衝突の際の速度や角度の仮定で『突拍子も無い条件を最初から考えない(除外できる)メリットが有る』のです。
事実に出来るだけ忠実に再現した自己鑑定であれば、裁判でも充分に生きる有益な情報になります。
あと「無意味だ!」と言っているのは、恐らく『自己鑑定をされると困る側の人達』です。
ブルーチームなのか、レッドチームなのか…発言者の立場を調べてみると良いでしょう。
ネット上の情報は書いた人の立場によって賛否両論あり、『書かれている内容が正しいか?』を自分で判断する必要があるので、注意してください。
また、裁判もネットの情報と同じで、『相手が主張する情報は正しいか?』を自分で判断する必要があるのです。
自己鑑定が無意味なんて事はありませんので、事故を客観的に分析して、しっかり証拠を集めておいてください。
もっと言うと、『相手が嫌がる』と言う事は…効果が有るのか?無いのか?…分かって頂ける事と思います。
弱点を知った上で自分で鑑定を行う
自己鑑定から少し目をそらして、裁判について考えてみましょう。
裁判では『本人訴訟』と言う方法があります。
文字通り、弁護士などの代理人に頼まず、自力で裁判を行う行為です。
この方法により、100点満点ではなくても70~80点の結果を得ている人は多数存在しています。
交通事故鑑定も同じです。
鑑定人などの代理人に依頼すると高額な鑑定料を請求されますが、自分自身で行えば無料です。
こちらも100点満点は大変ですが、素人でも頑張れば70~80点の結果を獲得する事は可能です。
私自身も自己鑑定で結果を得ました。
私は両手が不自由になった影響で大学卒業を諦めた人間ですが、交通事故の自己鑑定は充分可能でした。
世の中には大卒・院卒の方も大勢みえます。
そこまで要求しなくても、高校レベルの物理学(力学)を知っていれば、学生でも自己鑑定は可能です。
本書を読んで「これなら私にも出来るかも!?」と感じた方は、ほぼ間違いなく自己鑑定が可能だと思います。
ただ、仮に知識が無い人でも1から学べば不可能ではない試みだと…私は思っています。
「プロじゃなければできない!」とか「第三者が客観的に見なければいけない!」なんて言葉は嘘です。
むしろ、プロの出している答えが、御覧の有り様です。(無料サンプルでOKです! 拙書をご参照ください。)
私同様、『当事者である素人の方が、慎重で理に適った交通事故鑑定が行える可能性が高い』と思います。
(あと、どうしても分からない時には相談してください。 私が赤ペン先生や家庭教師をします。 ヒント程度の内容で良ければ、空いた時間に無料で対応致します。 ただし、繁忙期には回答が遅れる事が有ります。 ご了承ください。)
交通事故後の裁判は、参加する事に意義がある
良くも悪くも日本人は型にはまり過ぎです。
『やるからには100点を目指したい!』と言う気持ちも分かります。
しかし、『100点が取れないからと言って0点で良い』と言う考えは極端過ぎます。
弁護士も交通事故鑑定人も利用して、万全の状態で戦いたい気持ちもわかります。
ただ、予算的にそれが無理なケースも少なくありません。
しかし、だからと言って何も戦わずに全て相手の言いなりになる必要はありません。
可能な事だけで結構です。 自分自身で出来る限りの事をしてみてください。
裁判を行うのは、『正当な請求を認めて貰う』事で『交通事故の補償(慰謝料)を増やす』事が目的です。
逆にプロを用いる手数料で『増加分の補償額(慰謝料など)が全て消えてしまう』なら、プロの使用を見直さないと本末転倒になります。
あと、工学鑑定は無理でも、『交通事故調査』くらいなら弁護士特約で支払われる事も多いので、弁護士特約に入っている人は損保会社にお願いして『鑑定人が行う交通事故調査』を用いるのも1つの方法かもしれません。
事故の証拠となる事柄を1つでも多く入手し易くする方法について…皆さんも考えてみてください。
裁判には勝ち負けが有ると思いますが、これはギャンブルの様なオール・オア・ナッシングの世界ではありません。
全力を出して70点~80点の結果であったらな、それはその人にとっての100点満点です。
「100点は取れないから…」と言いわけをせず、逃げずに『自分の持つ力の全てで戦う』事が重要なのです。
「プロには敵わない…」などと、戦う前からシッポを丸めていたら、勝てる勝負も勝てなくなります。
できるだけ早い段階で『逃げない』事を心に誓い、背水の陣で交通事故問題に挑む事が、勝利に向かう大きな一歩だと…私は考えています。
(弊社のWEBページに、私なりの『プレッシャーの克服方法』を記載してあります。 何かの参考になれば幸いです。)