*** 2019年10月31日 二ツ岳の秋 ***

1.オンマ谷駐車場 2.オンマ谷案内図 3.ヤマモミジ
の紅葉1
4.ヤマモミジ
の紅葉2
5.ヤマモミジ
の紅葉3
6.猪の堀跡 7.雑木林の紅葉1 8.コミネカエデ
の紅葉1
9.コミネカエデ
の紅葉2
10.コミネカエデ
の紅葉3
11.雲に隠れた
相馬山1
12.ホツツジの紅葉1 13.ホツツジの紅葉2 14.ミズナラの黄葉1 15.ミズナラの紅葉2 16.コミネカエデ
の紅葉4
17.雑木林の紅葉2 18.雑木林の紅葉3 19.ヤマモミジ
の紅葉4
20.ヤマモミジ
の紅葉5
21.雑木林の紅葉4 22.ヤマモミジ
の紅葉6
23.ヤマモミジ
の紅葉7
24.崩壊した溶岩1 25.ハウチワカエデ
の紅葉1
26.ハウチワカエデ
の紅葉2
27.ハウチワカエデ
の紅葉3
28.溶岩の階段 29.溶岩の谷 30.溶岩上の植物
31.巨大な溶岩塊1 32.巨大な溶岩塊2 33.ヤマモミジ
の紅葉8
34.ヤマモミジ
の紅葉9
35.ホツツジの紅葉3 36.ホツツジの紅葉4 37.雄岳山頂の巨石1 38.雄岳山頂の祠 39.榛名山1 40.榛名山2
41.雄岳山頂の巨石2 42.大山さん 43.シロヨメナ 44.テレビ中継所 45.コハウチワカエデ
の紅葉1
46.雄岳爆裂火口跡 47.雌岳1 48.ハウチワカエデ
の紅葉4
49.雄岳登山道 50.ヤマモミジ
の紅葉10
51.雌岳2 52.雌岳3
(山頂のダケカンバ)
53.雄岳/雌岳分岐 54.雑木林の紅葉5 55.雑木林の紅葉6 56.雑木林の紅葉7 57.雑木林の紅葉8 58.コハウチワカエデ
の紅葉2
59.コハウチワカエデ
の紅葉3
60.雑木林の紅葉9
61.雌岳分岐 62.木製階段 63.溶岩風穴1 64.溶岩風穴2 65.水沢山1 66.水沢山2 67.雌岳山頂の祠 68.雑木林の紅葉10 69.雑木林の紅葉11 70.ハウチワカエデ
の黄葉1
71.ハウチワカエデ
の黄葉2
72.ハウチワカエデ
の黄葉3
73.雑木林の紅葉12 74.ハウチワカエデ
の黄葉4
75.ハウチワカエデ
の黄葉5
76.ハウチワカエデ
の黄葉6
77.ハウチワカエデ
の黄葉7
78.ハウチワカエデ
の黄葉8
79.コハウチワカエデ
の紅葉4
80.コハウチワカエデ
の紅葉5
81.ハウチワカエデ
の橙葉1
82.ハウチワカエデ
の橙葉2
83.超巨大溶岩塊 84.コハウチワカエデ
の紅葉6
85.コハウチワカエデ
の紅葉7
86.コハウチワカエデ
の紅葉8
87.ヤマモミジ
の紅葉11
88.雲に隠れた
相馬山2
89.ウリハダカエデ
の紅葉
90.ヤマモミジ
の紅葉12
91.ヤマモミジ
の紅葉13
92.ヤマモミジ
の紅葉14
93.オンマ谷の落葉 94.マムシグサの実1 95.マムシグサの実2 96.サラサ
ドウダンツツジ
の紅葉1
97.サラサ
ドウダンツツジ
の紅葉2
98.オンマ谷風穴1 99.オンマ谷風穴2 100.二ツ岳軌跡

 9月時点で原因不明の不整脈が頻発したのて、今秋の登山は一旦中止を決めたが、10月に入り某案件が一段落したせいか、不整脈も小康状態となったので、主治医と相談の結果、約半年振りに登山を再開する。今回は、昨年の"相馬山(2018年10月26日参照)"の隣に聳える、"二ツ岳(雄岳(標高1340m)&雌岳(同1306m))に初挑戦する。標高自体は、"相馬山"よりやや低いものの、"雄岳"登頂後に一旦急坂を下り、"雌岳"に向けて登り返すので、累積標高差は"相馬山"の2倍以上となり、私にとっては、久々のハードな登山となる。
 10:10、新湘南バイパス入口手前や圏央道各所で渋滞した関係で、待ち合わせ場所の"オンマ谷駐車場"には、約40分遅れで到着する。早々に到着した大山さんには、図らずも1時間程度お待たせする結果になったが、先ずお詫びを言って、本日の予定を打ち合わせする。周辺の紅葉を撮影後、登山準備をしていると、先程林道で追い越した"山ガール"御一行が到着される。挨拶を交わし、立ち話をする中で、東京から新幹線と路線バスを乗り継いで来られたことが分かる。御年・・歳と我々より年上であるが、昨日は、この南に位置する急峻な"水沢山(標高1194m)"にチャレンジされたとか。何れにしても、中々タフな方々のようである。数分間お話ししたであろうか、お互いの登山の安全を祈念して、お別れする。
 10:57、私がもたついたせいで、やっと出発である。登山口には、猪が掘り返した跡が見られるので、念のため、大山さんに"クマよけスプレー"を携帯して頂く。色付いた雑木林中のを登って行くと、木の間から、"相馬山"が望める。昨年は濃霧に隠れたままだったので、快晴の今年こそ雄姿が拝めると期待していたが、残念ながら山頂は雲に覆われている。考えてみれば、"相馬山"は南側に位置し、"掃部ヶ岳(2015年10月27日参照)"に次ぐ高峰のため、湿気を含んだ南風がこの峰に衝突し、元来雲や霧が発生し易い場所と言えよう。登山道の脇には、艶やかな朱色の"ホツツジ"に続いて、黄色の"ミズナラ"が現れる。この登山道をゆっくり登っていくと、何と先程の"山ガール"の方々とすれ違う。何でも、"雄岳"への登りが大変そうなので、諦めて"分岐"から引き返えされたとか。これを聞いて、我々も気を引き締めて登っていくと、山側斜面に亀裂の入った溶岩塊が確認できる。灰白色をしているので、安山岩質ということになろうが、一部には亀裂が走っており、約1500年前のものとは思えないほど生々しい。
 12:04、やっと鞍部の"分岐"に到着したので、ここで昼食を取る。"二ツ岳"は、6世紀に榛名山系で最後に噴火した寄生火山だけあって、辺りには溶岩の巨石が林立している。やはり、女性にとっては、登るのを躊躇するくらいの迫力であろうか。だが、私にとっては、室蘭在住時に親しんだ山々の殆どが、火山だったこともあって、火山が生み出した荒々しい風景に、寧ろ親しみが湧く。国土地理院サイトの分類によると、"榛名山"は富士山同様"成層火山"だが、"二ツ岳"は"溶岩円頂丘"とある。つまり、粘性の高い巨大溶岩からなる急斜面の丘状火山で、山全体が巨大な溶岩塊と言うことになる。道南では"樽前山(2007年7月7日参照)"、箱根では"箱根駒ヶ岳(2000年10月14日参照)"が、それに属するようである。暫し道草したので、ピッチを上げ、"雄岳"山頂を目指す。巨石の傍には、"ホツツジ"や"コミネカエデ"が彩を添えている。
 13:00、"雄岳"山頂に到着する。周辺には、爆裂火口と思しき小クレーターがあり、その西側の小ピークが山頂と言うことになる。だが、すぐ傍にはテレビ中継所があり、自然の景観を台無しにしている。それは兎も角、山頂に向かうと小さな祠と石灯篭があり、"相馬山"同様、信仰の対象になっているようである。その先には、180度の眺望が開けているが、南西の"掃部ヶ岳"他の山々は雲間に隠れたままで、中央の"榛名山"も霞が掛かったように見える。仕方がないので、記念撮影をして、早々に下山することにする。ここから、"雌岳"登山口まで、130m程を一気に下ることになるのだが、これが上り以上に下半身に堪える。途中の木の間から、"雌岳"が望める。望遠で山頂付近を覗くと、白い肌の木々が見られるので、標高からすると、"ダケカンバ"ということになろうか。
 13:42、何とか雌岳登山口に辿り着いたものの、ここからは見上げるような木製階段が続いている。段差が高く隙間が有るので、踏み外さないよう、恐る恐る登って行くと、数分で"溶岩風穴"が現れる。当初、溶岩が流れた際の隙間かと思っていたが、改めて上記国土地理院の分類を考慮すると、溶岩ドームが凝固する際に生じた亀裂と考えた方がよさそうである。更に数分登ると、新たな風穴が現れたので、山腹の随所に亀裂が走っていることになる。傾斜がやや緩くなった所で、丸太の階段にかわったものの、息切れだけでなく、欠伸が連続したので、小休止する。それでも登りを再開すると、欠伸が止まなかったので、大山さんに先導を頼み、小休止して後を追うことにする。
 14:04、何とか"雌岳"山頂に辿り着く。"雄岳"同様、石の祠が確認できる。南方には、"水沢山(みずさわやま)"が槍のように聳えている。中々登山意欲を駆り立てるような山容で、機会が有れば挑戦してみたいものである。更に、"相馬山"の雄姿をカメラに収めようと、散々粘ったにも拘らず、山頂の雲が晴れないので、諦めて下山することにする。だが、"オンマ谷"に向けて、一気に急坂を300m余り下ることになり、途中で全身の筋肉が悲鳴を上げる。"オンマ谷"東側まで来ると、"ハウチワカエデ"の黄葉や、色付き始めた"コハウチワカエデ"が、疲れた体を癒してくれる。緑から赤に変化していくグラデーションが、何とも見事である。この谷を大回りして、駐車場へと戻る。明日は、愈々絶景が期待できる谷川岳である。

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