*** 2019年11月1日 谷川岳の秋 ***

1.利根川の紅葉1
(水明荘)
2.利根川の紅葉2
(水明荘)
3.椛の紅葉3
(水明荘)
4.椛の紅葉4
(水明荘)
5.椛の紅葉5
(水明荘)
6.椛の紅葉6
(土合口)
7.椛の紅葉7
(土合口)
8.ドウダンツツジ
の紅葉1
(土合口)
9.ドウダンツツジ
の紅葉2
(土合口)
10.ドウダンツツジ
の紅葉3
(土合口)
11.ドウダンツツジ
の紅葉4
(土合口)
12.ドウダンツツジ
の紅葉5
(土合口)
13.ドウダンツツジ
の紅葉6
(土合口)
14.ドウダンツツジ
の紅葉7
(土合口)
15.谷川岳
ロープウエイ
ゴンドラ1
16.谷川岳
ロープウエイ
ゴンドラ2
17.ヒナウチワカエデ
の紅葉1
18.ヒナウチワカエデ
の紅葉2
19.ノコンギク1 20.ノコンギク2
21.西黒尾根1 22.西黒尾根2 23.ブナの黄葉1 24.ブナの黄葉2 25.ブナの黄葉3 26.ブナの黄葉4 27.白毛門1/
松ノ木沢の頭1
28.白毛門2 29.旧道斜面
の紅葉/黄葉1
30.旧道斜面
の紅葉/黄葉2
31.旧道斜面
の紅葉/黄葉3
32.旧道斜面の黄葉1 33.旧道斜面の黄葉2 34.白毛門3/
松ノ木沢の頭2
35.旧道斜面の黄葉3 36.旧道斜面の黄葉4 37.旧道斜面の黄葉5 38.旧道斜面の黄葉6 39.旧道斜面の黄葉7 40.旧道斜面の黄葉8
41.ヤマモミジ
の紅葉1
42.旧道斜面の黄葉9 43.イタヤカエデ
の黄葉1
44.イタヤカエデ
の黄葉2
45.イタヤカエデ
の黄葉3
46.旧道斜面
の紅葉/黄葉4
47.旧道斜面
の紅葉/黄葉5
48.旧道斜面
の紅葉/黄葉6
49.白毛門4/
松ノ木沢の頭3
50.白毛門5/
松ノ木沢の頭4
51.マチガ沢出会
の黄葉1
52.シンセン岩峰1 53.マチガ沢出会
の黄葉2
54.マチガ沢出会
の黄葉3
55.厳剛新道登山口 56.厳剛新道の黄葉1 57.マチガ沢 58.大山さん 59.酒井 60.シンセン岩峰2
61.シンセン岩峰3 62.左より笠ヶ岳1
/朝日岳1
/白毛門6
63.左より笠ヶ岳2
/朝日岳2
64.白毛門7 65.イワツツジ
の紅葉1
66.イワツツジ
の紅葉2
67.イワツツジ
の紅葉3
68.マチガ沢大滝1 69.マチガ沢大滝2 70.マチガ沢大滝3
71.マチガ沢大滝4 72.マチガ沢の紅葉1 73.マチガ沢の紅葉2 74.シンセン岩峰4 75.谷川岳トマノ耳1 76.谷川岳オキノ耳1 77.谷川岳トマノ耳2 78.シンセン岩峰
のピーク
79.西黒尾根北斜面1 80.西黒尾根北斜面2
81.西黒尾根北斜面3 82.西黒尾根北斜面4 83.西黒尾根北斜面5 84.笠ヶ岳3 85.朝日岳3 86.白毛門8 87.東尾根の黄葉1 88.東尾根の黄葉2 89.湯檜曽川の
紅葉/黄葉1
90.湯檜曽川の
紅葉/黄葉2
91.旧道の黄葉1 92.旧道の黄葉2 93.旧道斜面
の黄葉10
94.旧道の黄葉3 95.イタヤカエデ
の黄葉4
96.イタヤカエデ
の黄葉5
97.ハウチワカエデ
の黄葉1
98.ハウチワカエデ
の黄葉2
99.旧道の黄葉4 100.谷川岳
軌跡データ

 11月1日(金)、朝から晴天で、水明荘のモミジも程よく紅葉しており、この分だと谷川岳山麓も見事な光景が期待できそうである。また、前日大山さんと打ち合わせた結果、お互いの心肺能力差を考慮し、"厳剛新道(以下新道)"の"マチガ沢大滝(以下大滝)"までご一緒し、そのあとは別行動を取ることにする。具体的には、大山さんは、五年前の如く"新道"を更に登って谷川岳山頂を目指し、私はここ"大滝"から下山して"一ノ倉沢"を巡り、駐車場に戻ることとする。
 8:40、"水明荘"を後にし、一旦新たなコンビニで昼食を仕入れたのち、谷川岳ベースプラザ駐車場に向かう。駐車場の外には、何時もの通り"ドウダンツツジ"が見事に紅葉しており、壮観と言う他ない。ロープウエイのゴンドラを左に見つつ、緩やかな坂道を数分登ると、何時もの"ヒナウチワカエデ"が目に留まる。だが、葉先は縮れており、色付きも今一つである。やはり、日本列島を縦断した3個の台風と、温暖化による紅葉の遅れが影響しているのであろう。その下には、"ノコンギク"が可憐な花を咲かせている。更に、"マチガ沢"に向かっていくと、日本三大急登の一つ"西黒尾根"が現れる。ここを、何と若い男女が果敢に挑戦していく。この数時間後に、大山さんがこのルートを下ってくるとは、予想だにしなかったが。その先の斜面には、"ブナ"が艶やかに黄葉しており、逆光に映える姿が何とも神々しく映る。谷側に目を転じると、木の間から"松ノ木沢の頭(標高1480m)"が垣間見える。更に数分進むと、ピーク直下から流れ落ちる"松ノ木沢"が全貌を表す。この急斜面を眺める度に、ここを直登できる中高年は、皆無ではないかと思えるが、この数時間後に、ここを踏破できそうな方と偶然出会うことになる。黄葉に包まれた旧道を曲がると、"マチガ沢"が姿を現す。中央には、"谷川岳トマノ耳"のピークが望める。だが、昨年(2018年10月27日参照)に比べて5日遅いにも拘わらず、山麓の黄葉は遅れているようである。その先の"マチガ沢出会"では、休憩することなく、一気に"大滝"を目指すことにする。
 10:25、"マチガ沢出会"左脇の"厳剛新道登山口"から、愈々登山開始である。ここの標識には、谷川岳まで3.2qとあり、"西黒尾根"直登ルートの3.7qよりやや短く、"大滝"までは私でも何とか行けるが、その先は地獄の急登と鎖場が待ち構えており、正に体力勝負となる。5年前このルートを取った際は、西黒尾根との合流点"ガレ沢の頭(2014年10月30日参照)"が目と鼻の先に見えるにも拘わらず、中々行きつけなかったのを思い出す。我に返り、"新道"に入ると、沢の水量は意外と少なく楽に渡渉できる。"大滝"までの中間点辺りに来たであろうか、振り返ると、"マチガ沢"の先の青空に、"笠ヶ岳/朝日岳/白毛門"が悠然と聳えている。何時見ても感動するシーンだが、昭文社の登山地図によると、土合橋から最高峰の朝日岳(標高1945.3m)まで6時間弱とあるので、鉄人でさえ、日帰りは困難と言えよう。
 11:45、ツツジの紅葉を撮りつつスローペースで登っていくと、急に視界が開け、"大滝"が姿を現す。ここが"第一見晴(標高1130m)"で、標高差292mを80分で踏破したことになる。昨年より40分以上早く、治療の効果が有ったと言えそうである。一方、"大滝"については、先日の台風の影響もあり、水飛沫を上げていると思いきや、水量は極僅かで、アップで狙っても水流は殆ど確認できない。その真上には、独特の形をした"トマノ耳"が顔を出している。ざっとこれらの光景を写真に収めたのち、昼食を取ることにする。大山さんから、ミカンとバナナを頂戴する。こんな重い物を持参頂き恐縮である。暫くすると一人の若者が登ってくる。明朗快活な学生のようなので、言葉を交わしたところ、八王子にあるT大学3年生で、本日は休校日のため、初めて谷川岳に挑戦したとか。専攻は応用生物で、現在の花形でもある。T大学と聞いて、メーカ時代の知り合いのNさんが、同大学機械系教授に転出された話をする。これも、何かのご縁と言うことになろう。25分程"第一見晴"で過ごしたであろうか。大山さんとはここで別れたのち、私は暫し留まって、持参した望遠レンズで、先程の"笠ヶ岳/朝日岳/白毛門"他を狙う。同シーンをコンデジでも撮影してみたが、やはり彩度/コントラストに明らかな差異が見受けられる。"東尾根"にレンズを向けると、枝振りの良い松が目に留まる。場所柄、尾瀬の"至仏山"で見掛けた"アオモリトドマツ(2015年10月28日参照)"ということになろうか。ここから元来た道を下る。途中で小雨が降ってきたので、"マチガ沢出会"まで下ったところで、雨具を被る。ただ、この天気では、"一ノ倉沢"の立体感溢れる絶景は期待できないので、諦めて駐車場に戻ることにする。
 13:35、大山さんから、やっと"ガレ沢の頭"に到着した旨の連絡が入る。タフな大山さんですら、難渋したようである。また、最初の計画通り、"トマノ耳"登頂後に天神尾根を下るとなると、ロープウエイの最終に間に合わなくなる可能性があるので、このまま"西黒尾根"を下るとか。図らずも、大山さんも、5年目の私と同じルートを取ることになったが、滑りやすい蛇紋岩の急坂に十分注意するよう、サジェスチョンする。その後、ポケデジで黄葉を撮影しつつ"西黒尾根登山口"まで戻って来ると、丁度下山してこられた中高年の男性に出くわす。立ち話の中で、谷川岳山頂(トマノ耳?)まで、登り/下り夫々2時間/2時間半かかったとか。標準の2倍以上のスピードであり、正に超人的と言える。この方なら、先程の"松の木沢の頭"への直登ルートも、難なく踏破できそうである。その約20分後、大山さんから、これから鎖場にかかるとの連絡が入る。私は既に駐車場に戻っていたので、大山さんの無事のご帰還を祈念して、先に失礼することにする。二日間お疲れ様でした。ただ、お互いに持病を抱えている関係で、来年の登山は成り行きに任せたい。老子の言葉に例えれば、"上善は水の如し(第8章)"或は"足るを知る(第33章)"と言う所で、無理をしない生き方が一番と言えよう。

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