*** 2016年11月8日 奥久慈男体山の秋 ***

1.奥久慈男体山1
(大円地より)
2.奥久慈男体山2
(大円地より)
3.うるしの森
(大円地)
4.奥久慈男体山3
(長福より)
5.久慈男体山
登山口
6.奥久慈男体山4
(長福より)
7.色付き始めた
ヤマモミジ1
8.色付き始めた
ヤマモミジ2
9.ホオノキの黄葉 10.シロヨメナ
11.ゴマナの紅葉 12.長福山と黄葉1 13.ガマズミの紅葉1 14.ガマズミの紅葉2 15.コミネカエデ
の紅葉1
16.長福山と黄葉2 17.イタヤカエデ
の黄葉1
18.コミネカエデ
の紅葉2
19.コミネカエデ
の紅葉3
20.火山角礫岩
21.ヤマボウシ
の紅葉1
22.ヤマボウシ
の紅葉2
23.ヤマボウシ
の紅葉3
24.カジカエデ
の黄葉1
25.カジカエデ
の黄葉2
26.カジカエデ
の黄葉3
27.サルトリイバラ
の実1
28.久慈男体山分岐 29.サラサドウダン
の紅葉1
30.サラサドウダン
の紅葉2
31.ヤマボウシ
の紅葉4
32.ヤマボウシ
の紅葉5
33.ドウダンツツジ
の紅葉1
34.ドウダンツツジ
の紅葉2
35.ドウダンツツジ
の紅葉3
36.ドウダンツツジ
の紅葉4
37.ドウダンツツジ
の紅葉5
38.ドウダンツツジ
の紅葉6
39.ヒメシャラ
の紅葉1
40.ヒメシャラ
の紅葉2
41.登山道の紅葉1 42.ヤマツツジの花 43.ヤマツツジの蕾 44.コミネカエデ
の紅葉4
45.コミネカエデ
の紅葉5
46.ミズキの紅葉? 47.ウリハダカエデ
の紅葉1
48.コミネカエデ
の紅葉6
49.コミネカエデ
の紅葉7
50.コミネカエデ
の紅葉8
51.ウリハダカエデ
の紅葉2
52.ウリハダカエデ
の紅葉3
53.ウリハダカエデ
の紅葉4
54.サラサドウダン
の紅葉3
55.大山さん 56.登山道の紅葉2 57.ハウチワカエデ
の紅葉1
58.ハウチワカエデ
の紅葉2
59.登山道の紅葉3 60.登山道の黄葉1
61.ウダイカンバ
の黄葉1
62.登山道の黄葉2 63.カジカエデ
の紅葉1
64.カジカエデ
の紅葉2
65.カジカエデ
の紅葉3
66.ウダイカンバ
の黄葉2
67.登山道の黄葉3 68.登山道の紅葉4 69.登山道の紅葉5 70.長福の里1
71.長福の里2 72.リュウノウギク 73.男体権現1 74.男体権現2 75.南方の山々 76.尾根の紅葉1 77.マユミ1 78.マユミ2 79.崖下の滝倉の里 80.大山さん
81.酒井 82.崖淵の男体権現 83.断崖のミズナラ
の黄葉1
84.大円地駐車場 85.尾根の紅葉2 86.尾根の紅葉3 87.尾根の紅葉4 88.尾根の紅葉5 89.尾根の紅葉6 90.尾根の紅葉7
91.サルトリイバラ
の実2
92.櫛ヶ峯1 93.櫛ヶ峯2 94.ハウチワカエデ
の紅葉3
95.ハウチワカエデ
の紅葉4
96.断崖のミズナラ
の黄葉2
97.ハウチワカエデ
の紅葉5
98.ウリハダカエデ
の紅葉5
99.ウリハダカエデ
の紅葉6
100.ハウチワカエデ
の紅葉6
101.ハウチワカエデ
の紅葉7
102.ハウチワカエデ
の紅葉8
103.ドウダンツツジ
の紅葉7
104.ウリハダカエデ
の紅葉7
105.ウリハダカエデ
の紅葉8
106.ヤマモミジ
の紅葉1
107.ヤマモミジ
の紅葉2
108.ヤマモミジ
の紅葉3
109.ヤマモミジ
の紅葉4
110.ウリハダカエデ
の紅葉9
111.ウリハダカエデ
の紅葉10
112.櫛ヶ峯3 113.コハウチワ
カエデの紅葉1
114.コハウチワ
カエデの紅葉2
115.コハウチワ
カエデの紅葉3
116.コハウチワ
カエデの紅葉4
117.奥久慈の岩峰1 118.奥久慈の岩峰2 119.大円地の廃屋 120.大円地山荘
(手打ち蕎麦店)

 11月8日(火)10:35、"奥久慈男体山(以下男体山)"の大円地(おおえんじ)登山口に到着する。ここは人気の直登ルートの起点でもあり、駐車場は既に満杯である。ただ、我々の場合、ここは下りルートの終点となるので、路肩に私の車を駐車し、大山さんの車で一般ルートの登山口となる長福(ちょうふく)に向かう。途中の大円地の切れ間から、雄大な"男体山"の岸壁が垣間見えたので、路肩に駐車して、この雄姿を撮影することにする。畑の畦道を通り、茶畑に辿り着くと、その奥に"男体山"が姿を現す。この大絶壁に、へばりつくように生えている広葉樹が、色付き始めているのが確認できる。ただ、周辺には人っ子一人おらず、ひっそりしている。また、廃屋も目立ち、正に限界集落の様相を呈している。ふと斜面を見上げると、"うるしの森"なる立て看板が目に留まる。村興しの一環であろうが、遅きに失した感は否めない。ふと、藤沢周平の小説"漆の実のみのる国(上/下巻)"が思い浮かぶ。
この本は、米沢藩第九代藩主"上杉鷹山"の漆等の産業興業による藩政改革を描いたものだが、改革そのものより、お家騒動が中心であり、名君の誉れ高い鷹山にも、人事を巡る色々な葛藤があったことを窺い知ることができる。また、吉良上野介の嫡男"綱憲"が上杉家の養子に入り、4代目藩主"上杉綱憲"を務めたのも、何かの巡り合わせであろうか。余談ではあるが、藤沢周平が生まれ育った"庄内藩"では、譜代大名の酒井氏が代々藩主を務め、領民中心の藩政を敷いたため、今でも市民の尊敬を集めているとか。勿論姻戚関係はないが、名前が一致するのも、何かのご縁であろう。
 10:56、長福(ちょうふく)にある一般コース登山口に到着する。この横の駐車場に大山さんの車を停め、ここから歩き始める。無人の男体神社まで一旦下り、愈々登山開始である。標高差にして380m程度であるので、所要時間約2時間というところか。10分程登ると、色付き始めた"ヤマモミジ"が見られるようになる。登山口から眺めた際は、紅葉が進んでいるようには見えなかったが、実際に山道を登って行くと、夫々に時間差が生じている。例えば、同じ"ゴマナ"と思しき草葉でも、既に紅葉が終わり枯れ落ちそうなものから、色付く前のものまで様々である。30分程登ると急に視界が開け、"長福山(標高496m)"が顔を出す。目線からも、まだこの山の高さまで、達していないのが実感できる。更に10分程登ると黄葉の先に、略水平の方向に"長福山"が望めるようになる。別途オリジナル画像を確認してみると、葉形から"イタヤカエデ(2013年11月5日参照)のようである。暫くすると、登山道わきに巨石が現れる。黒褐色の地肌に多くの灰白色の小石が混じっており、先程"滝川"で見かけた"礫岩"と同類ということになろう。ただ、周辺には川らしきものは見当たらないので、単純に考えれば、海底火山が活動していた時期に出来たと思われる。ただ、1500万年の間に海底が隆起し、風雨にさらされて谷が削られたのも事実であり、土石流が発生しても不思議ではない。この中に、貝殻でも混じっていれば、海底でできたことを証明できるのだが・・・。
 11:53、黄葉の大木の前で小休止する。画面左手の大木の画像を拡大してみると、枯れた雄花が垂れ下がっているのが確認できるので、"イヌシデ"ということになろう。艶やかなモミジの紅葉も良いが、この黄葉も中々趣がある。月居山への分岐を過ぎると、ツツジ類の紅葉が目立つようになる。殆どは"ドウダンツツジ"だが、中には果実を垂らした"サラサドウダン"も見受けられる。更に登ると、"ヒメシャラ,ヤマツツジ,コミネカエデ,ウリハダカエデ"等、様々な紅葉が現れる。正に"紅葉のオンパレード"であり、やはりこのルートを選択して良かったと実感できる。これらの紅葉を順次撮りつつ山道を進むと、登り階段が現れる。この斜面には黄葉が多く見られ、中でも幅10p以上もありそうなハート形の大葉が、特に目立つ存在である。別途、樹木図鑑でチェックしたところ、どうやら"ダケカンバ"の仲間の"ウダイカンバ"のようである。一方、登山道脇一帯を枯れた笹が覆っており、殺伐としている。大山さんよると、数年前に登った際は、一面が笹の花に覆われていたとか。やはり、笹は数十年に一度開花したあと枯れると言われているのは、事実のようである。ここを登り切ると急に視界が開け、眼下に"長福の里"が現れる。その道端の駐車場には、大山さんの車も確認できる。ここから、一旦下って"あずまや"の横を抜け、山頂に向かう。
 12:57、"男体権現"の祠があるピークに辿り着く。直ぐ先の"男体山"山頂は、団体が占領していたので、ここで小休止することにする。早速、祠の裏に回ってみると、その先は一気に300m以上も切れ落ちており、久々に足がむず痒くなるような不思議な感覚に襲われる。古くは、ザルツカンマ―グートの"シャーフベルク山(1996年6月12日〜22日参照)"、比較的最近では、谷川岳の"マチガ沢(2013年11月6日)"で味わったものと同一である。何れにせよ、身の危険を察知した時に、脳が危険信号を発したということであろう。団体か記念撮影のため、大挙して押し寄せてきたので、入れ替わりに山頂に向かう。ここから、崖淵に立つ"男体権現"を眺めていると、荘厳な気分にさせられる。また、その真下の岸壁には、へばりつくように"ミズナラ"が生えている。オリジナル画像を拡大してみると、その生え際の岸壁は、先程中腹で見かけた巨石と同種のようである。してみると、先程の岩石は、山塊が風化して一部が崩落したものか、或いは地肌が露出したものの何れかと見るのが自然であろう。ここから、尾根道を"大円地越"まで迂回し、"大円地の里"まで下って行く。これが、うんざりする程長い道程であることを、その後思い知らされる。
 15:05、"大円地山荘"に到着する。ここは、古民家を改造した手打ち蕎麦店で、大山さんのお馴染でもある。お通しも出てきて、サービスも行き届いており、注文した"天婦羅蕎麦"も、香り/腰とも中々のものであり、"月待の滝"の蕎麦店のそれより余程美味である。聞けば、二八蕎麦で、奥久慈産の蕎麦粉を使用とか。機会があれば、再度食してみたいものである。ここから、曲がりくねった"奥久慈パノラマスーパー林道"を通って帰路に就く。
 今回は、何時もの大山さんと共に、二日間に渡って奥久慈の自然/文化を探訪した。天候にも恵まれ、奥久慈の秋を十二分に堪能することができた。機会があれば、直登ルートからも"男体山"に挑戦したい。

★活動量計データ(上り階段数:410,早歩き歩数:2008,総歩数:11575,歩行距離:9.1km,活動カロリー:1281kcal,一日総消費カロリー:3000kcal,脂肪燃焼量:52.8g) 

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