*** 2013年11月5日 谷川岳山麓の秋 ***

1.ドウダンツツジ1
(土合口駅)
2.ドウダンツツジ2
(土合口駅)
3.ドウダンツツジ3
(土合口駅)
4.ドウダンツツジ4
(土合口駅)
5.旧道1
(マチガ沢方面)
6.雑木林の
紅葉/黄葉1
7.雑木林の
紅葉/黄葉2
8.雑木林の
紅葉/黄葉3
9.ミズナラの黄葉1 10.イタヤカエデ
の黄葉1
11.旧道2
(土合駅方面)
12.旧道3
(土合駅方面)
13.イロハモミジ
の黄葉1
14.イロハモミジ
の黄葉2
15.ブナの黄葉1 16.ブナの黄葉2 17.ブナの黄葉3 18.ブナの黄葉4 19.フクロミ
モクゲンジ?
の黄葉
20.黄葉1
(ヒメシャラ?)
21.イタヤカエデ
の黄葉2
22.雑木林の
紅葉/黄葉4
23.ヒナウチワ
カエデの紅葉1
24.ヒナウチワ
カエデの紅葉2
25.ヒナウチワ
カエデの紅葉3
26.ミズナラの黄葉2 27.ミズナラの黄葉3 28.雑木林の
紅葉/黄葉5
29.イタヤカエデ
の黄葉3
30.雑木林
の紅葉/黄葉6
31.旧道4
(土合口方面)
32.ブナの黄葉5 33.日本三大急登
西黒尾根登山口
34.雑木林の
紅葉/黄葉7
35.雑木林の
紅葉/黄葉8
36.雑木林の
紅葉/黄葉9
37.旧道5
(マチガ沢方面)
38.ヤマモミジ
の黄葉1
39.ヤマモミジ
の黄葉2
40.ヤマモミジ
の黄葉3
41.ヤマモミジ
の黄葉4
42.ヤマモミジ
の黄葉5
43.ヤマモミジ
の黄葉6
44.ハウチワカエデ
の黄葉7
45.ヤマモミジ
の黄葉8
46.旧道6
(マチガ沢方面)
47.白毛門山の
紅葉/黄葉1
48.白毛門山の
紅葉/黄葉2
49.白毛門山の
紅葉/黄葉3
50.紅葉1
51.マチガ沢出会1 52.マチガ沢出会2 53.マチガ沢
大岩壁1
54.マチガ沢
大岩壁2
55.マチガ沢
大岩壁3
56.マチガ沢
大岩壁4
57.マチガ沢
大岩壁5
58.マチガ沢
の紅葉1
59.マチガ沢
の黄葉
60.マチガ沢
の紅葉2
61.ブナの黄葉6 62.ブナの黄葉7 63.コハウチワ
カエデの黄葉1
64.コハウチワ
カエデの黄葉2
65.ヒナウチワ
カエデの紅葉4
66.ヒナウチワ
カエデの紅葉5
67.イタヤカエデ
の黄葉4
68.イタヤカエデ
の黄葉5
69.紅葉2 70.紅葉3
71.一ノ倉沢出会 72.一ノ倉沢
大岩壁1
73.一ノ倉沢
大岩壁2
74.一ノ倉沢1 75.一ノ倉沢2 76.一ノ倉沢3 77.一ノ倉沢4 78.一ノ倉沢
大岩壁3
79.一ノ倉沢
大岩壁4
80.一ノ倉沢
大岩壁5
81.一ノ倉沢
大岩壁6
82.一ノ倉沢
大岩壁7
83.一ノ倉沢
大岩壁8
84.一ノ倉沢
大岩壁9
85.一ノ倉沢
大岩壁10
86.一ノ倉沢
大岩壁11
87.一ノ倉沢
大岩壁12
88.一ノ倉沢
大岩壁13
89.一ノ倉沢の紅葉 90.一ノ倉沢の
ダケカンバ
91.旧道7
(幽ノ沢方面)
92.ブナの黄葉6 93.ブナの黄葉7 94.旧道8
(幽ノ沢方面)
95.雑木林の黄葉 96.旧道9
(幽ノ沢方面)
97.崩落した旧道 98.黄葉
(ヤマモミジ?)
99.マユミの実1 100.マユミの実2
101.幽ノ沢1 102.幽ノ沢2 103.幽ノ沢3 104.幽ノ沢大滝1 105.幽ノ沢大滝2 106.幽ノ沢大滝3 107.幽ノ沢
大岩壁1
108.幽ノ沢
大岩壁2
109.幽ノ沢
大岩壁3
110.一ノ倉沢
中央ルンゼ
111.湯檜曽川
への下り
112.マユミの実3 113.マユミの実4 114.夕暮の
白毛門山1
115.夕暮の
白毛門山2
116.ヤマモミジ
の紅葉1
117.ヤマモミジ
の紅葉2
118.ヤマモミジ
の紅葉3
119.ウリハダ
カエデの黄葉
120.マチガ沢出会

 11月5日(火)/6日(水)の両日、大山さんと共に日本百名山の一つである名峰・谷川岳(標高1973m)に初挑戦する。初日は、足慣らしとして、谷川岳山麓(谷川岳ロープウエイの土合口駅〜マチガ沢〜一ノ倉沢〜幽ノ沢)の散策に留め、翌日谷川岳登頂を狙う計画である。今回も距離の関係で、私は上越新幹線で上毛高原駅まで行き、そこで大山さんにピックアップして頂くことになる。
 11:10、無事大山さんと合流し、ここから利根川沿いの国道291号線を、土合口駅へと向かう。途中の湯檜曽(ゆびそ)温泉では、シャッターを下ろした大型ホテルもあり、この業界の厳しさを実感できる。そんな話を大山さんとしつつ北上すると、約40分で同駅に到着する。ただ、本日はロープウエイを利用せず、この駅に駐車して、徒歩で谷川岳山麓を巡ることにする。
 12:05、駐車場を後にする。道路沿いの生垣では、"ドウダンツツジ"が真っ赤に色付いている。周辺の山々も色取り取りの木々で覆われ、正に秋たけなわである。緩やかな坂道を数十m進むと、車両通行止めの看板が現れる。ネット情報によると、"幽ノ沢"以降が各所で崩落しており、昭和後半に廃道となったため、現在は旧道と呼ばれているとか。なお、"幽ノ沢"までの往復距離は約9.5q、所要時間は約3時間というところである。従って、車に用心することなく、紅葉を楽しむことができると思いきや、何と小形バスが我々の脇をすり抜けて行く。窓には料金500円との貼紙もあり、正に関係団体の独占状態である。それでも、多くの自家用車が行きかうよりは、遥かに安全であろう。7分程歩くと、艶やかな黄葉が目に留まる。葉の形からして、"イロハモミジ"のようである。また、樹林帯には、別種の黄葉の大木も見られ、木肌が滑らか且つ斑点があることから、"ブナ"であろう。他にも、"イタヤカエデ"の黄葉も見られるが、その他は中々特定が困難であり、Aさんのお力を借りるしかあるまい。
 12:28、左手に急峻な登山道が現れる。看板には、"西黒尾根登山口"とあり、大山さんによると日本三大急登の一つとか。成程、見上げるような登山道が、延々と続いている。ここから谷川岳山頂までの標高差は1227m、私の現在の体力では踏破は不可能であるが、体を鍛えて、"西黒尾根"の途中からでも、"マチガ沢"の絶壁を狙ってみたいものである。"ヤマモミジ"の樹林帯を過ぎると、急に右側の視界が開け、雄大な"白毛門山(しらがもんさん、標高1720m)が顔を出す。山腹は、黄葉の濃淡のモザイク模様になっているものの、紅葉は混じっていない。その代わりに、道端の赤紫色の"マユミ"の実が、彩りを添えてくれる。
 13:07、黄葉のトンネルを抜けると、雄大な"マチガ沢岩壁"が眼前に迫る。正に絶景、標高差1000m以上もある絶壁が、屏風のようにそそり立っている。左手には、先程の"西黒尾根"が、"トマノ耳(谷川岳双耳峰の一つ、標高1963m)"へと続いている。この光景を超望遠で狙うため、一先ず"マチガ沢出合"のベンチに腰掛けたところ、先に座っていた方から、何とみかんをプレゼントされる。お礼を言って言葉を交わす中で、近くの渋川から見えた方々と分かる。私は横浜から新幹線で、大山さんはひたちなか市から車できたと伝えると、「では上毛高原で合流ですか?」と仰る。更に、我々の関係を聞かれたので、「メーカ時代の同期で、2人共メーカは退職しましたが、今でも一緒に山に行っています。」と答えると。実感を込めて「良いですね!」と仰る。代わりに、私のカメラをお貸しして、420mm超望遠での画像を御確認頂いたが、その迫力とカメラの重さに驚嘆されている。更に、話をする中で、親戚の方が港南区にいらっしゃることが分かる。私がその隣の戸塚区に住んでいるのも、何かの不思議な御縁であろう。昼食を挟んで、10分程談笑したであろうか。再会を願ってここでお別れし、我々は更に"一ノ倉沢"を目指す。途中、"ブナ"に混じって、真紅の"ヒナウチワカエデ"や、黄色の"イタヤカエデ"が見られる。カナダではないが、謂わば"メープル街道"というところか。
 14:13、"一ノ倉沢出合"に到着する。正に息を飲むような光景で、"マチガ沢"より何倍も迫力があり、20数年前に訪れたヨセミテの"エル・キャピタン"の大岩壁に比べても、壮大且つ変化に富んでいる。次に、紅葉とのシーンを求めて、沢の上流に向かうことにする。河原には灰白色の岩石が多く見られ、その上の小滝は、同種と思われる積層状の巨石が剥き出しになっている。ネット情報によれば、"結晶片岩"とか。ただ、私自身は地質学には疎いので、これ以上深入りしないことにする。小滝の先は、沢伝いでしか行けないようなので、ここで撮影して引き返すことにする。420mm超望遠で、一ノ倉沢の中央岩壁を狙うと、何かで削り取られたような縦溝が確認できる。またその表面も、カール状に抉られているので、これは数万年前の氷河期の氷食痕ということになろう。ここから更に、"幽ノ沢"を目指す。旧道はこの先で舗装が途切れ、急に山道の雰囲気に変わる。落葉が積もった長閑な道を20分程進むと、崩落箇所に出くわす。近づくと、路肩から沢まで、何十メートルも切れ落ちており、足が竦む。また、この先はロープが張られ、通行止めにはなっているものの、路肩は土嚢で補強されているので、恐る恐る通過する。
 15:08、正面に"幽ノ沢"の大岩壁が現れる。先程の荒々しい"一ノ倉沢"と違って、"水墨画"の世界を彷彿させる。即ち、手前の小山の植物群と、背後の大滝のコントラストが、何とも見事である。やはり、少々危険を冒してでも、ここまで来た甲斐があったと言える。ただ、ここでゆっくりしていては、途中で日没を迎える羽目になるので、この辺りで引き返すことにする。いずれにしても、天候に恵まれ、夫々雰囲気の異なる三大岩壁を撮影できたのは、大変ラッキーであったと言える。
 15:36、"一ノ倉沢"手前まで戻ると、湯檜曽川(利根川の支流)への分岐点が現れる。相談の結果、新たな絶景を求めて、この道を下ることにする。灌木地帯の切れ間からは、雄大な"一ノ倉沢中央ルンゼ(急峻な岩溝)"が望める。超望遠で覗くと、何故か、近場から眺めるより迫力がある。急坂を30分程下ると、湯檜曽川の河原に出る。周辺には、急峻な白毛門山から崩落してきた膨大な量の土石が、川の大半を占めている。一方、山頂部分は夕日に輝き、その境界は谷川岳の稜線をくっきりと映し出しており、絵も言えぬ雰囲気を醸し出している。また、ここからの標高差は約1036m、まるで、この山に押し潰されてしまいそうな圧倒的迫力であり、このルートを取った甲斐があったと言える。改めて、ユーシン渓谷から丹沢・蛭ヶ岳(2002年2月9,10日参照)までの標高差と比較してみると、これを約200mも上回っていることになる。コースに戻ると、真っ赤な"ヤマモミジ"が目に留まる。何とも艶やかな色彩であり、これを撮影後に、"マチガ沢"まで戻ることにする。なお、この坂道が、本日一番の急登ということになる。
 今回は、谷川岳登山の足慣らしとして、先ず山麓周辺を散策した。絶好の晴天の中、艶やかな紅葉/黄葉だけでなく、迫力満点の大自然に出会え、谷川岳の秋を十二分に堪能することが出来た。明日は、愈々谷川岳初挑戦である。

総歩数:約18,178歩
登りの厳しさ:△〜▲▲(湯檜曽川からのマチガ沢出合までの登り)  

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