*** 2002年2月9日,10日 丹沢蛭ヶ岳直登 ***

1.蛭ヶ岳1
(熊木沢出会)
2.蛭ヶ岳2
(熊木沢出会)
3.登山道
(東沢堰堤手前)
4.I氏
(蛭直登コース)
5.雪景色
(蛭ヶ岳直下)
6.I氏
(蛭ヶ岳山頂)
7.酒井
(蛭ヶ岳山頂)
8.蛭ヶ岳3
(棚沢ノ頭)
9.蛭ヶ岳4
(棚沢ノ頭)
10.雪景色1
(棚沢ノ頭)
11.雪景色2
(棚沢ノ頭)
12.蛭ヶ岳5
(熊木沢出会)
13.蛭ヶ岳6
(熊木沢出会)
14.熊木沢
林道
 2月9日(土)/10日(日)の両日、I氏と本年3度目の冬の丹沢に出かける。今回は前回のリベンジのため、ユーシンロッ
ジを基地に最高峰の蛭ヶ岳(1673m)に再挑戦する。前回の失敗を繰り返さない為、初日は試登に留めて体力を温存し、
翌朝蛭ヶ岳を目指すもくろみである。
 朝10時に湘南台駅でI氏と落合い、丹沢湖畔の食堂で昼食後ユーシンロッジに向かう。今回はゲートで戸惑う事も
なく、林道を比較的無難に通過する。ロッジに到着後、不要な荷物を車に残し熊木沢に向かう。熊木沢出会から眺める
蛭ヶ岳はどっしりしていて中々迫力がある。熊木沢先は各所で沢道が抉り取られており、土石流の凄まじさを物語って
いる。足場の悪い河原を進み、結局標高約950m地点の東沢えん堤付手前まで行って試登を終了し引き返す。I氏と相談
の結果、丹沢一厳しいと言われるこのルートを明日登ることにする。
 ロッジに帰ると今回の宿泊客は計6名で、内単独の2名が我々と相部屋である。部屋に入って自己紹介する。袖ヶ浦か
ら参加のNさんは我々と同年輩で、大手のM化学勤務。日本100名山中85山を制覇したとの事である。遠路新潟から参加
のTさんは我々より一回り以上も若いが、60名山以上を登った猛者である。冬の丹沢にはこの様な人間しか来ない様で
ある。Nさんより、蛭ヶ岳山荘がソーラシステムの故障で3月中旬まで閉鎖と訊き、I氏の持参した非常食が明日の昼食
に早代わりすることになる。用意周到な彼に感謝する。
 翌朝は、両側の鼾に挟まれて寝不足の中、スタミナに不安を残して7時頃ロッジを出発する。熊木沢出合を過ぎた辺
りから小雪が舞うようになり、その内路面が真っ白になる。東沢堰堤を左に折れ、登山道に入る。途中の道は一部
抉られていて歩きにくいが、先に行ったNさんとTさんの足跡を辿って着実に高度を稼いで行く。高度1600mを越す最後の
急坂は、流石に積雪も50〜60cmと深く難儀するが、略予定通り山頂に到着する。蛭ヶ岳山荘の非難小屋は数人の登山客
で満室である。何れも8本爪アイゼンに、ピッケル持参の本格的な冬山支度をしている。吐く息が1メートル先までも届
き、部屋の中でも氷点下であることが判かる。ここで貴重な餅入り味噌汁を鱈腹頂く。
 小1時間も非難小屋に留まっていたで有ろうか、体が冷えてきて来たので鬼ヶ岩ノ頭(1608m)を経て棚沢ノ頭に向かう。
棚沢ノ頭手前で雪雲が晴れ、蛭ヶ岳が見え隠れするようになったので、一眼レフをザックより取り出し銀塩で撮影する。
棚沢ノ頭を右に折れ、下りに掛かる。暫く行くと雪上に靴跡が見られるが、どうやら先日我々が付けた足跡の様である。
何事も無く熊木沢出会いまで急坂を下る。河原には新雪が積もり一面真白である。河原に下り写真を撮るが、帰りの車
の事を考えると一寸憂鬱になる。暫く留まると蛭ヶ岳山頂の雲が切れ始め、神々しい光景になってきたので、雲の通過
を待つが、沢からまた黒い雪雲が湧いて来る。結局20分程粘ったが時間切れで引き上げる。ロッジには5時頃到着し、
奥さんに蛭ヶ岳登頂を報告すると、自分のことの様に喜んでくださる。
 お礼を言って帰路に付こうとするが、その前にI氏の強い勧めでタイヤチェーンを装着する。ワンタッチ装着とのうた
い文句なので直ぐに完了すると思ったが、これがとんでもない難物で、装着に1時間以上も掛かる。ここでもI氏の粘り
強い取組姿勢が功を奏する。結局出発したのは日もとっぷり暮れた6時過ぎになる。林道の雪は最後まで消えず、チェー
ンを装着したままゲート前まで行く。
 今回は一番厳しいルートから蛭ヶ岳に登頂でき、何時に無く達成感の得られた登山になった。I氏の用意周到さと粘り
強さに謝意と敬意を表します。

総歩数:1日目:15,500歩
    2日目:27,500歩
登りの厳しさ:★★★

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