*** 2015年1月5日 新春の報国寺/瑞泉寺 ***

1.報国寺山門1 2.報国寺山門2 3.観音像
(報国寺前庭)
4.地蔵像
(報国寺前庭)
5.報国寺参道 6.報国寺前庭 7.竹水栓1 8.竹水栓2
9.マンリョウ1
(報国寺前庭)
10.五輪塔群1 11.五輪塔群2 12.五輪塔群と鐘楼 13.竹林の石仏 14.竹林1 15.茶席休耕庵 16.竹林2
17.竹林3 18.竹林4 19.足利一族の
やぐら群
20.足利家時
or義久の
やぐら1
21.足利家時
or義久の
やぐら2
22.マンリョウ2 23.マンリョウ3 24.シロミノ
マンリョウ
25.報国寺石庭1 26.報国寺石庭2 27.ツバキ1 28.ツバキ2 29.セキコク1 30.セキコク2 31.衣張山への道 32.道祖神
33.稲村ケ崎1
(衣張山山頂)
34.稲村ケ崎2
(衣張山山頂)
35.相模湾
(衣張山山頂)
36.富士山
(衣張山山頂)
37.瑞泉寺参道1 38.瑞泉寺参道2 39.瑞泉寺山門 40.瑞泉寺本堂
41.本尊釈迦如来像 42.スイセン1 43.スイセン2 44.ミツマタの花1 45.ミツマタの花2 46.地蔵堂 47.紅葉ヶ谷 48.ナンテンの実1
49.ナンテンの実2 50.瑞泉寺本堂2 51.夢窓国師作
石庭1
52.夢窓国師作
石庭2
53.夢窓国師作
石庭3
54.老梅の
ノキシノブ1
55.老梅の
ノキシノブ2
56.吉田松陰石碑

 1月5日(月)、2015年が明けて5日経ち、初詣客も減少したと思われるので、車で東鎌倉に向かうことにする。所があにはからんや、JR北鎌倉駅を過ぎた辺りから、その先が大渋滞している。見れば道の両側を、多くの参拝客が連なって歩いている。これは鶴岡八幡宮まで続いている模様で、当初の目論見が完全に外れたことになるが、焦ったところで仕方が無いので、そのまま流れに任せることにする。
 12:50、"報国寺"に到着する。幸いにも、駐車場に空きスペースが有ったので、ここに駐車し山門に向かうと、一人の外国人が手前の看板を熱心に眺めている。少し、撮影の邪魔にはなるとは思ったが、そのままシャッターを切ると、この方から、"Sorry!"と返される。実に丁寧な応対だったので、改めて、"Where are you from?"と聞いたところ、"The United State"と、癖のない発音で返される。ふと、このあと一緒に境内を巡ろうかとも思ったが、撮影の際に待たせても悪いので、敢えて誘わないことにする。山門を潜ると、左手に優雅な観音様が鎮座している。右手には、真っ赤な涎かけを付けた地蔵様が立っている。普段のものはやや色褪せているが、今回は新年に備えて付け換えられたのであろ。だが、艶やか過ぎて、デジタル画像はやや色飽和を起こしている感が有る。一番奥の五輪塔群(由来は2012年9月12日参照)過ぎ、受付で拝観料を払って竹林に向かう。相変わらず、見事な孟宗竹が伸びているが、その左手の茶席・休耕庵では、数組の若いカップルが、静かにお茶を嗜んでいる。さしずめ、若者のデートスポットと言うところか。何れにしても、私には縁がないと思いきや、このあと不思議な出会いに遭遇することになる。北側に回り、裏山と一体になった見事な石庭を撮り終え、出口に向かう。鐘楼傍の萱葺屋根に、"セキコク"を見つけ、それを撮影したのち、そろそろ御暇しようと思っていたところ、いきなり、若いカップルの男性から、"酒井先生"と声を掛けられる。見れば、何とN君である。彼は、私が東工大で特別研究員をしていた際の大学院生で、現在は大手N自動車の開発部門に勤務している。また札幌出身で、趣味も写真と私と共通点があり、当時研究以外の事も話した間柄である。聞けば、今回初めて、彼女と当寺を訪問したとか。それにしても何たる奇遇であろうか。そう言えば、約1ヶ月前にも、中央線車内で、偶然いすゞ同期のT君と、約20年ぶりに再会したばかりであり、今年も嬉しいシンクロニシティーが続きそうである。余り邪魔をしても悪いので、お二人のご多幸を祈り、ここでお別れすることにする。次に、富士山が望める衣張山を目指す。途中ですれ違った中高年の女性によると、富士山の眺望は今一つとか。それでも、折角ここまできたので、そのまま衣張山に向かう。
 13:34、衣張山山頂に到達する。早速西側の見晴台に向かうが、先程の方が仰った通り、まるで春霞がかかった様な状態で、肝心の富士山はおろか、江の島灯台すら確認できない。それでも、何とか富士山を撮影しようと、420o超望遠に交換したところ、ファインダーから雪を被った姿が辛うじて確認できる。ただ、コントラストが弱過ぎてオートフォーカスも効かないので、マニュアルにて撮影する。未だ消化不良の感が有ったので、ここから一旦下って、徒歩で紅葉ヶ谷の古刹"瑞泉寺"を目指す。
 14:25、瑞泉寺に到着する。受付手前には、"天園ハイキングコース"の標識があり、この登山道が北鎌倉の明月院まで延々と伸びている。嘗て何度か逆コースを辿った、懐かしいルートである。また、鎌倉の中心から遠く離れているせいか、この時節にも拘わらず訪れる人も少なく、静かに境内散策を楽しめる寺である。受付で200円の拝観料を払い境内に入ると、鬱蒼とした木々の中に、二手に分かれた石段が現れる。この右側の緩やかな石段を登り、山門を潜ると、眼前に梅林が広がっている。本堂前には、天然記念物の"黄梅"も見られるが、花の時期は一ヶ月以上先の模様で、今は"スイセン"や"ミツマタ"の花が見頃を迎えている。庭内を巡ると、剥き出しになった老梅の幹に、"ノキシノブ"が少なからず見られる。本堂の裏側に回ると、夢窓国師作の"岩庭"が広がっている。これは、鎌倉石の一枚岩を彫り込んで、座禅用の祠や池等を設けたことになるが、チケット半券裏の説明には、左側の二つの橋を渡って行くと、裏山の"錦屏山"山頂に通じるとある。つまり、この山も含めた壮大な庭園になっているわけである。ただ、Wikipediaによると、長らく荒れ果てていたものを、古図面と発掘調査の結果に基づき、1970年にほぼ創建当初の姿に復原したとのことである。暫し感慨に耽ったのち、ここから鎌倉宮を経て報国寺へと戻る。

総歩数:約10500歩

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