*** 2011年4月10日 神奈川の桜/カワセミ ***

1.コブシの花1
(ドリームハイツ)
2.コブシの花2
(ドリームハイツ)
3.ソメイヨシノ1
(ドリームハイツ)
4.ソメイヨシノ2
(ドリームハイツ)
5.ソメイヨシノ3
(ドリームハイツ)
6.ソメイヨシノ4
(ドリームハイツ)
7.ソメイヨシノ5
(ドリームハイツ)
8.ソメイヨシノ6
(ドリームハイツ)
9.赤い花1
(マンサク類)
(ドリームハイツ)
10.赤い花2
(マンサク類)
(ドリームハイツ)
11.ヤマザクラ1
(俣野公園)
12.ヤマザクラ2
(俣野公園)
13.ヤマザクラ3
(俣野公園)
14.ソメイヨシノ7
(俣野公園)
15.ソメイヨシノ8
(俣野公園)
16.ソメイヨシノ9
(春日神社)
17.ソメイヨシノ10
(春日神社)
18.ソメイヨシノ11
(春日神社)
19.ソメイヨシノ12
(春日神社)
20.ソメイヨシノ13
(春日神社)
21.カワセミ1
(俣野公園)
22.カワセミ2
(俣野公園)
23.カワセミ3
(俣野公園)
24.カワセミ4
(俣野公園)
25.カワセミ5
(俣野公園)
26.カワセミ6
(俣野公園)
27.カワセミ7
(俣野公園)
28.カワセミ8
(俣野公園)
29.モクレン1
(俣野公園)
30.モクレン2
(俣野公園)
31.ソメイヨシノ14
(境川)
32.ソメイヨシノ15
(境川)
33.ソメイヨシノ16
(境川)
34.ソメイヨシノ17
(境川)
35.ソメイヨシノ18
(境川)
36.ソメイヨシノ19
(境川)
37.ソメイヨシノ20
(境川)
38.ソメイヨシノ21
(境川)
39.ソメイヨシノ22
(境川)
40.ソメイヨシノ23
(境川)
41.ソメイヨシノ24
(境川)
42.ソメイヨシノ25
(境川)
43.ソメイヨシノ26
(境川)
44.ソメイヨシノ27
(境川)
45.ソメイヨシノ28
(境川)
46.ソメイヨシノ29
(境川)
47.水遊び
(境川)
48.ソメイヨシノ30
(境川)

 4月10日(日)、東日本大震災後略1か月が経過したが、被災地の復興は進まないものの、春は着実に訪れ、公園の白い花も周辺に芳香を放っている。木の幹には、"コブシ"の名札が掛っており、千昌男の"北国の春"に出てくるあの"コブシ"である。その歌詞には、「白樺青空南風、こぶし咲くあの丘北国の、ああ北国の春、・・・」とあり、てっきり彼の出身地・岩手県陸前高田市をイメージした歌と思っていたが、さにあらず、作詞家"いで はく"の故郷・長野県佐久穂町を歌ったとか。それはともかく、"北国の花"と言われるだけあって、寒冷地に強い植物のようである。一方、今回の大震災後を思い量ると、杜甫の"春望"にも当てはまる。即ち、「国破れて山河在り、城春にして草木深し、時に感じては花にも涙を濺ぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす、・・・・」とあり、国難の差こそあれ、生きていることの有難さと、命に対する慈しみを実感できる名文である。一方、この非常事態でさえ政争に明けくれ、一致協力出来ぬ2大政党、更には手薄になった国防の隙を狙って、領空異常接近を盛んに仕掛ける中露戦闘機等、正に内憂外患の状態である。石原都知事の"津波は天罰"との発言も、こと日本の政治/外交に関しては、ある面、当たっているのではなかろうか。しかしながら、被災地では、この事態になっても略奪すら起きず、じっと苦難に耐えている被災者の姿に対して、海外から称賛の声が上がっている。私の故郷で起きた阪神大震災時もそうであったが、これは、自身が苦難に会っても、相手を思いやれる日本人本来の優しさの表れではなかろうか。その事例ではないが、昨日夏、東工大に短期留学したEva(2010-8-24写真参照)から、以下のメールが届いたので、全文を紹介する。彼女は、IAEA本部のあるオーストリア出身、日本贔屓の心優しき学生である。なお下段は、それに対する私の返信である。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Dear Dr. Sakai,

Since last Friday I am very sad and cannot stop thinking of horrible scenario happening in Japan. Please tell me, how is situation for you and your family?
Can I help you? Please stay in contact!
Sincerely yours,

Eva Hasenhuetl
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Dear Eva,

Thank you very much for your heartfelt e-mail. We are all well! As you know, a biggest earth quake and Tsunami occurred in Tohoku district where caused over 24000 dead and missing people. And also the nuclear power station located in Tohoku district had serious problems, which cause the shortage of electric power in Tokyo area. So, a little inconvenience such as power cut and partial train service are there, but Tokyo area people have only small problems.
Total economic loss will be estimated to be over 300 billion US dollars, but I think we Japanese can overcome this biggest hardship by the worldwide people's
encouragement.
Thank you again for your kind e-mail.

Dr.T.Sakai
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
いずれにしても、この未曽有の国難に際して、両陣営一致協力して、一日も早く、被災地の復興、更には日本経済の立て直しに、邁進して欲しいものである。そんな事を考えつつ、ドリームハイツ内を散策していると、マンション群の間に桜の大木が目に留まる。築後40年近くにもなろうか、当時の幼木も大木に成長し、見事な花々を付けている。
 次に、俣野公園に向かう。この一帯は、嘗ては遊園地・横浜ドリームランドであったが、現在は再開発され、中央が霊園、周辺が公園/野球場に様変わりしている。満開の桜の下では、数組の家族ずれが宴たけなわであるが、自粛ムードの中で、何となく盛り上がらない様に見受けられる。その後、春日神社の桜を撮影したあと、霊園入口まで戻ってくると、池の止まり木に、艶やかな羽毛を纏った"カワセミ"が、羽を休めている。そこで、急いで超望遠に交換すると、何時の間にか姿が消えている。それでも、暫く待っていると、この止まり木に戻ってきたので、ファインダーを通してじっくり観察する。それにしても、何とカラフルな鳥であろうか。特に、背中のライトブルーの縦縞模様が、何とも見事である。所で、"カワセミ"を撮影するのは、昨年11月27日の円覚寺以来であるが、前回の鳥の下側嘴が赤色で、雌の特徴を示していたのに対し、今回は黒色なので、先ず雄に間違いなかろう。更に、連写しつつその姿を観察していると、止まっている間も、しきりに体の向きを変え、首を小刻みに動かしている。どうやら、湖面の獲物をしきりに狙っているようなので、私も捕獲の瞬間をものにしようと、息を殺してカメラを構える。所が、嘴を少し水面に向けた瞬間、あっという間に水面にダイブし、止まり木に一度戻ったあと、猛スピードで何処かに飛び去ってしまう。改めて撮影データをチェックしたところ、この間僅か数秒、シャッタースピードは1/400秒であるが、画像は完全にぶれてしまっている。ただ、猛スピードで飛び去る際の、小型"ハヤブサ"とも言うべき優美な姿は、何とか捉えられている。私自身、ピンボケ/ぶれ写真はHPに掲載しない方針だが、貴重なワンショットなので、敢えて見苦しい写真をHPに掲載する事をご容赦頂きたい。
 その後、立ち止まって画像をチェックしていたところ、中高年の御夫婦が近寄ってこられる。何でも、"カワセミ"のブルーのストライプが、特に印象的だったとか。そこで、そのショットを拡大してお見せすると、歓声を上げて液晶画面を覗き込んでおられる。余程、"カワセミ"に惚れこまれた模様で、改めて写真を見る方法を聞かれたので、私の写真HPの存在とそのURLをお教えしてお別れする。あるプロの写真家の言葉であるが、「カメラを界して、見知らぬ人とコミュニケーションを図る。」とは、正にこのような出来事を指すのであろう。私にとっても、命の次に大切な愛機は、自分の分身のようなものであり、今後もカメラと出会いを大切にし、楽しい思い出を残したいものである。
 最後に、車で湘南台に向かう。この境川沿いの遊歩道には、桜の大木が数十本も並んでおり、その枝が"枝垂れ桜"のように川面にせり出している。花の形からすると、"ソメイヨシノ"のようであり、これを"枝垂れ桜"風に仕立てるには、大変な手間暇がかかっていのではなかろうか。ただ、所謂桜の名所ではないので、静かに優美な桜を楽しむには、正に打ってつけの場所と言える。現実に、この桜の下でも、コンクリートの土手に腰かけ、川面に垂れる桜花を、静かに眺める家族連れが見受けられる。一方、境川では、未だ水温は低いはずなのに、子供達が川中で元気に戯れるている。自粛も結構だが、若者から元気をもらって、頭を上げて前進すべきであろう。未だに、余震が続く中、一日も早い被災地の復興を切に望む。

戻る