風日誌

カタクリの花/醍醐桜/観世寿夫/観世流謡曲名曲集


2005.4.16.Sat.

 

・カタクリの花
・醍醐桜
・観世寿夫/観世流謡曲名曲集
 
今年は花の年。
今日は、岡山県鏡野町にあるカタクリの自生地で、
その不思議な花を愛でる。
 
以前からカタクリの花をみたいと思ってきたものの
深い山里にしか自生地はないこと、
しかも花の咲く時期がほんとうにかぎられてることから
その機会がなかった。
今年こそはと思いながらも、
生来のものぐさからその詳しいところがわからないまま
とにかく岡山県の北部にある鏡野町の大地区(旧富村)
というところに自生していて今咲いているという情報だけを得て、
場所もそれ以外はよくわからないままとにかく出かける。
案の定、さいしょは場所がよくわからなかったものの、
現地にほど近くなって小さな表示を見つけて到着。
 
見れば見るほどに不思議な踊りをしているような
薄紫の姿にしばし時を忘れて見とれてしまった。
現地にはイチリンソウの清楚な花も見られ、
しっかりと撮影もでき、次の目的地へ向かう。
途中、ミツマタの花を随所で見つけ
その不思議な姿にもしばしみとれる。
 
次の目的地は、落合町の醍醐桜。
NHKの大河ドラマ「武蔵」のロケ地にもなったというところで、
樹齢1000年にもなるという桜の巨木。
人がたくさんくるだろうけれど、夕方になれば、
という思惑ははずれ、秘境に近いような山里に車の列。
しかもあまりに道が狭いために一方通行。
それでも、昨年の7月にこの地を訪れて以来、
yuccaと桜の咲く時期にはぜひ見てみたいと話し合っていたのこともあり、
渋滞30分ほどで駐車場に着き、そこから少し山道を登って現地へ。
たしかに人は多いものの、山の上にある醍醐桜の周辺は
不思議な静けさが支配しているように感じる。
花は思ったよりもずっと小さく、
ソメイヨシノのような園芸種の派手さはないものの、
むしろその細やかな形と色合いが気品を醸している。
姿はまるで能を演じる名人である。
帰って撮影した写真をみてあらためてその風格にため息がでるほど。
 
さて、今日の音楽は、先日からよく聴いている
観世寿夫による観世流謡曲名曲集。
 
醍醐桜と観世寿夫の舞をオーバーラップさせてみる。
醍醐桜の姿は、天に近いところで
大地の舞を舞っているようであった。
日本流のオイリュトミーというのは、
こういう姿に近いのではないかと思ったりもしながら。
 
 

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