風日誌

仕事納めなど


2004.12.27

 

・仕事納め
・2004年の本と著者
 
今年もあと数日。
今日は仕事納めと称する日で、会社では恒例の大掃除。
今年は転勤引越など個人的にもかなり変化があり、
世の中でも台風や地震やそのほかさまざまの事件もあった。
そのぶん時計の針の進むのが遅くなったような感覚が強かった。
ともあれ、やれやれのひとくぎりではあるが、
明日からの休みの一週間、
ひさしぶりのまとまった休日なので、
これからがぼくのちょっとした自分エポック授業になる。
 
2004年で特に印象に残った本やその著者などをふりかえってみれば、
まずぼくにとっては宮本常一が大きかっただろう。
その関係で宮本常一に深く影響を受けた
網野善彦や佐野眞一などからもさまざまな示唆を受けることができた。
 
そのほかには星野道夫なども印象深かった。
きっかけはcoyoteという新創刊された雑誌。
「レイン・トゥリー」の写真も初めて見ることができた。
それにカリブー!
 
そのほかには、そうそう、仲正昌樹の著書もたくさん読んだ。
以前知らずに読んでいたヘルダーリンやノヴァーリス関係のものも
この著者だったのだということをあらためて確認。
ドイツロマン派関係のことなどあらためて理解を深めることができた。
さらに、仲正昌樹からは、ハンナ・アーレントなど
公共性をめぐるさまざまな視点を得ることができた。
ベンヤミンなどもあらためて再読することになったし、
リバリタリアニズムやコミュタリアニズムなどについて知ることで、
アメリカの「正義」へのぼくなりの視点を
整理することもある程度できたように思う。
いわゆる現代思想を見ていくのに、この仲正昌樹の視点は
ぼくには現在のところかなり有効なガイドになっている。
今度の休日の自分エポック授業のひとつが、
この仲正昌樹の著書でまだ読めていないものを読むことである。
 
それから、幸田露伴があった。
この人物の著書には、今年を起点にして、
これからずっとつきあっていくだろうと思っている。
とりあえず今年はいくつかの書著をそろえることができた。
古書店もそのためにいくつかまわったりもした。
幸田露伴の著書は思いのほか通常の書店では手に入らないのだ。
あるのは五重塔とそのほかいくつかくらい。
あと少し昔めのでいえば、岡本綺堂などもはじめてまとまって読んだ。
「半七捕物帖」とかも初めて読んだのだけれどなかなかすばらしい。
やはり現代でも古びることなく読み継がれているこうした著作などに
もっともっと目を向けていかなければならないとあらためて思っている。
 
そういえば、そのほか印象に残る本などもいろいろあったが、
それらのほとんどは「ブックマーク」とかでは紹介していなかったように思う。
それらについてのメモなどもできればとっておきたいと思うのだけれど、
なかなか時間を割くことはむずかしいかもしれない。
 
今はこれからの一週間で自分エポックのできそうなものを選定中。
とはいうものの、例年のごとく、
結局のところほとんどぼんやり過ごすことになるのだろうけれど・・・。
 
 

 ■「風日誌」メニューに戻る
 ■「風遊戯」メニューに戻る
 ■神秘学遊戯団ホームページに戻る