風日誌

講談社現代新書の装丁/星野道夫『魔法のことば』


2004.10.22

 

・講談社現代新書の装丁
・川崎洋さんの死
・星野道夫『魔法のことば』
・アラスカのブルーベリー
 
講談社現代新書の装丁が変わった。
これは、読者に対するちょっとした裏切りではないか。
 
新書のなかでは唯一、とても手がかかったものだったのだけれど、
新書全体の売上のパイが変わらないままに
ここのところ新書の創刊ラッシュだったのもあって
必然的に売上が低迷し、
ほかの新書のような編集・装丁費用の安くてすむ
きわめて新書らしいものにすることになったのだろう。
 
今日、装丁なども手がけているプロダクションの方と
制作の打ち合わせをしていて、雑談のなかで
「ご存じですか」とそのことを話したところやはり
「それはちょっと許せないのでは」とのこと。
最近とくに装丁にお金をかける出版社が激減しているという。
面白くない。
 
先ほど知ったのだけれど
詩人の川崎洋さんが亡くなったそうだ。
そういえばつい数週間前、
その川崎洋さんの自作朗読詩集というのを図書館で借りてきて
i-podにデータを入れてきいていたりした。
たんたんとしていて何ということもなさそうな声だけれど
どこか暖かみのある声だった。
 
星野道夫さんの写真と文に浸っている。
講演集に『魔法のことば』というのがあって
これがまるで語り部のようでいい。
雑誌「コヨーテ」の特集のなかに
「アラスカどうぶつ記」という
子どもたち語りかけている講演があって
そのときスクリーンをつかって紹介した写真も載せられていて
どきどきする。
ほんとうに素敵にどきどきする。
 
クマがブルーベリーを食べている写真もある。
秋になるとアラスカじゅうがブルーベリーになって
クマもアラスカに住んでいる人も
ブルーベリーに夢中になるという。
夢中になりすぎて気づかないうちに
クマと人が接近遭遇ということもあるそうで、
山に木の実を摘みにいくとき
「クマと頭をぶつけないようにね」と言うのだそうだ。
 
 

 ■「風日誌」メニューに戻る
 ■「風遊戯」メニューに戻る
 ■神秘学遊戯団ホームページに戻る