風日誌

萩本欽一/細木数子/陰陽師II/ライプニッツ/下村寅太郎


2004.09.29

 

・萩本欽一
・細木数子
・陰陽師II
・スサノオとアマテラス
・天磐戸開きとキリスト衝動
・ライプニッツ
・下村寅太郎
 
昨日、今日と時間がもったいないかなと思いながらも
ついついテレビを見てしまう。
 
そういえば、先日からほぼ日で萩本欽一への
糸井重里のインタビューが連載されていて面白く読んでいる。
http://www.1101.com/kinchan/index.html
やっぱり萩本欽一という人はスゴイ人なんだなというのがわかるし
糸井重里の問いかけもまた鋭く、問いかけの天才かもしれないと思う。
個人的な趣味からいえば、
もうそんなにテレビに関心があるとはいえないけれど、
テレビの現場に深く関わっている人の話は見過ごせないところがある。
 
それはともかく、余談になるけれど、昨日見た細木数子の出ている番組。
やっぱりこの人は大天狗の系列の人だなあということを実感。
安岡正篤の晩年に結婚していた人でもあるけれど、
やはり安岡正篤ほどの人になると
大天狗さんにも畏敬されるくらいなのだろう。
しかしこういう陽明学系の人と大天狗さんというのは
結局のところきわめて古式床しき?道徳的な人のようである。
だからそういうのとねじれた位置にある理念については
よくわからないのかもしれない。
しかし大天狗さんには大天狗さんならではの愛すべき味があって
あまりに辛気くさい宗教家などよりもやはり面白い。
 
さて、今日は映画『陰陽師II』をやっていたので、
野村萬斎見たさで見てしまったが、なかなか面白かった。
中井貴一が悲しき悪役をやっていたが、これがなかなかよかった。
やはり、芸の深い役者はちょっと違う。
 
この『陰陽師II』は、スサノオとアマテラスのモチーフを
出雲とひっかけたストーリー。
荒ぶるスサノオとアマテラス、そして天磐戸開きの神話は
以前からかなり気になっているテーマでもあって、
昨今のさまざまに人も自然も荒ぶる状態を目の当たりにするにつけ
天磐戸開き、つまりキリスト衝動の顕現が意識されてしまう。
 
ところで、先日来、森毅さんの数学に関する著書などを読んでいて
その関係でライプニッツについてまたぞろ関心が再燃してきたので、
とりあえず手元にあった中央公論の世界の名著
『スピノザ・ライプニッツ』を読み始めた。
最初のかなりまとまった解説が下村寅太郎さんでこれが読ませる。
以前一度読んだはずだったのが、ほとんど忘れていて、
というか以前はほとんどわかっていなかったらしい(^^;)。
 
ほかのライプニッツについてのものも
いくつか拾い読みしてみたのだけれど、
やはり下村寅太郎さんの言葉は生き生きとして
こちらにビンビンと響いてくるところがある。
こういう人はどんどん少なくなってきているようで
なんだか寂しいのだけれど・・・。
 
『陰陽師II』で演技の深い役者と
そうでない役者があまりの隔たりがあったように
思想家、研究家も同様に深い人は深いというか、
違いが明らかだなあとあらためて実感させられた。
 
 

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