風日誌

いつもさみしい問題/尾崎秀美


2004.09.09

 

風日誌2004.09.09
 
・「いつもさみしい問題」
・尾崎秀美
 
ほぼ日の「いつもさみしい問題」が面白い。
http://www.1101.com/samishii/index.html
 
こんな仮説がある。
「O型は、いつもさみしい」
「B型は、自然とあつまる」
「B型女は、いつも悲しい」
「AB型は、いつも考えている」
「A型は、いつもつらい」
 
ぼくはB型だけれど、
いまはまわりにB型がほとんどいないし
いままでもそんなにいたことがないから
「自然とあつまる」というのはよくわからないけど、
会社の制作部の同年代にB型が何人かいて
ごくたまに顔を合わせると
それぞれが別の方向を向いているのに
なぜか話が盛り上がるというのはあります。
同時多発的な盛り上がり方とでもいうか。
ネタの勝手な飛ばしあいとでもいうか。
で、あまり、さみしいとか、いつも考えているとか
つらい、というのではないようです。
 
今日は、「AB型は、いつも考えている」についてだったが、
たまにAB型のよくわからない反応に悩まされるときがあるけれど
よく考えてみると、その人は何かを独自に考えていて
それがたまたまそのときに表出されただけのことかもしれない。
しかし「いつも考えている」というのは
かなり疲れるんじゃないかなと思うのだけれど。
 
で、明日は「A型は、いつもつらい」についての
メールが紹介されることになっているようだけど、
たしかにぼくの知るA型はみんな苦労性が多いようです。
苦労のないところに苦労を積極的に生み出してしまうというか。
 
さて、話は変わって、平凡社の東洋文庫に
『尾崎秀美時評集/日中戦争期の東アジア』(2004.3.10発行)を
見つけたので拾い読みしている。
尾崎秀美は、ゾルゲ事件のスパイとして
戦時中に死罪になった思想家。
 
ある意味では、現代は新たなかたちでの
「戦時中」だといってもいいのかもしれず、
そのなかで日本で生きているという位置づけを
どのようにとらえたらいいかということを考えるヒントにもなる。
尾崎秀美は日本を否定したのではなく
その時のさまざまな状況を総合的に判断した上で、
第二次大戦下の体制にノンを下し、独自の活動をしようとしたのだろう。
 
本書の最後に「遺書」が載っている。
そのなかにこんな言葉がある。
 
	私の最後の言葉をも一度繰り返したい。「大きく眼を開いて
	この時代を見よ」と。真に時代を洞見するならば早人を羨む
	必要もなく、また我が家の不幸を嘆くにも当たらないであろ
	う。時代を見、時代の理解に徹して行ってくれることは、私
	の心に最も近づいてくれる所以なのだ、これこそは私に対す
	る最大の供養であると、どうぞお伝え下さい。
 
「大きく眼を開いてこの時代を見よ」
この言葉はむしろ現代においてさらに重いのではないだろうか。
 

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