風のトポスノート543

 

型へ/からの展開(メモ)4
「型と守破離」


2005.3.25.

 

●型へ/からの展開(メモ)4 「型と守破離」
 
・伝統的にいわれる「守破離」という言葉がある。
 
・ある意味で「型」はそのうち「守」として位置づけることができるだろう。
 
・「型」をしっかりと身につけるために「守」が必要であるが、
 それを習得するだけではなく、それを「破」によって超えていかなければならない。
 しかしただ「破」とするだけでは、真の創造とはいえない。
 その守を破するということを「離」しなければならない。
 そこにおいてはじめて「自由」が得られる。
 
・と、このようにある意味で図式的に整理することができるだろうが、
 おそらく「型」は単なる「守」を超えたものとしてとらえることもできる。
 というか、「守」と「破」と「離」は段階的にとらえるだけではなく、
 それらが相即しているものとしてもとらえることが重要になる。
 「守」は「破」と「離」によって生かされ、
 「破」は「離」と「守」によって生かされ、
 「離」は「守」と「破」によって生かされている。
 
・そういう意味で、「型」には、型へ向かう方向性と同時に、
 「型」から展開していく方向性があり、
 その二つのベクトルは逆の方向のように見えながら、
 その実、超越的内在・内在的超越というように、
 同じありかたの二つの表層的な現れにすぎないともいえる。
 
・「型」からはじまり「型」へ向かう。
 そのはじまりの「型」と獲得された「型」、
 そしてそのプロセスにおいて創造される「型」がある。
 その展開において、「型」は常なるプロセスとして創造的であり得る。
 


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