マルイカ、反応多いが乗り目渋くて至難の業

3月8日(日)、久比里の巳之助丸からマルイカに行ってきた。
3月に入って東京湾側でも始まったマルイカ釣り。シーズン初期とあって模様は本格的では無いが、水深50〜60mで盛期と同じ道具立てで狙えると聞けばウズウズ感は最高潮。日曜日の予報は昼から雨と言っていたが、そんなに雨量は無さそうで、もしかして曇天イカ凪なのかもしれない。一方、今季好調のヤリイカも1回出撃して苦戦してきたので、終わらないうちにもう1回行かなきゃと思いつつ、予約は入れず仕舞い。道具や仕掛けも試したいことがあるし、前日は幾らか数も上がっていたようなので、今週は思い切って今季初のマルイカに出撃してみることにした。先日、釣具店で2009年版最新スッテを目にして、早々にメーカーの獲物になったひとりだが、これがまたこの釣りの楽しみだから仕方ない。それと去年、イカフックと極小サルカンを使った直ブラ仕掛けを実験したが、今年はそれとほぼ同じ仕様のサルカン付きスナップをYAMASHITAさんが製品化してくれたので、早速購入して新しい幹糸も何本か作ってきた。毎年、手を変え品を変え、釣り人が飛び付きそうな新製品をタイムリーに投入してくるメーカーさんには頭が下がるが、このマルイカ釣り、仕掛けや釣技は一体どこまで進化するのだろうか。さて、いつもの時間に船宿に到着すると、予報のせいか日曜日だと言うのに閑散とした船上。マルイカ船は電車で来た私が一番乗りと信じられない状況、とりあえず右舷ミヨシに荷物を下ろしたが、館山沖まで客一人じゃシャレにならないので、他のお客さんが来てくれることを願う。話によると反応はかなり見られるそうだが、乗り目が渋くて釣り上げるのが相当難しいらしい。昨日はトップで35杯釣られたそうだが、その方のブッチギリで、殆どはあまり釣れずにスソは一桁とのこと。覚悟は決めながらも自分でやってみないと分からないので、多少は期待もしつつ、まずは無難なところで直ブラ5本仕掛け(枝間120cm)を繋いで準備。スッテはオーソドックスなところをチョイスしつつ、チビイカ5のニューバージョンを1本入れてみた。竿は去年自作したマルイカ用和竿2本のうち1本と極鋭ゲームテクを持参したが、もちろん自作和竿を試さない手は無い。PE2号以下はオモリ60号とあるが、船長によると、場所的に潮が速いってことは無いそうで50号でもOKとのこと。それはありがたい。その後、辛うじて2名のお客さんが左舷に入られ、右舷は私一人のまま。これで乗り目が良ければウハウハなんだけど、話からしてもそんなに甘くはないだろう。


左が去年作ったイカフック+極小サルカンの直ブラ仕掛け、右が今年YAMASHITAから発売された『YSイカスナップSB』を使用した仕掛け。やっぱりサルカン付きが出てきましたね。/最初はこんな配置で始めましたが、乗り目悪いので、その後、とっかえひっかえ。

定刻7時20分、乗客3名で寂しく出船となったが、港に出るとけっこう風が強い。東電の防波堤を越える辺りまでは被りそうなので、荷物とともにキャビンに避難した。航行中、椅子に寝転がると多少強めの上下動が絶妙に心地よく、いつの間にかウトウト。航程約1時間、富浦の大房岬の南沖でスローダウン。ここは完全に館山湾ですね。先着部隊が5隻、船団と言えるほどは固まっておらず、状況良さそうな雰囲気ではない。本船は10分ほど旋回を繰り返すと、ようやく反応に乗ったようで8時30分、開始の合図。北の風やや強く小雨、どんよりした空はイカ日和に見えるけどマルちゃんのご機嫌は如何に。海上はやや風波あり、水色は澄み。着底すると水深は35mと思ったより浅い。着底即乗りは無く、オモリを浮かして叩き釣り主体にアタリを模索するが、この流しでは聞き上げで一回ゴクッという放すアタリを捕らえたのみ。噂通り簡単では無さそうだ。二流し目は水深45m、やはり着底即乗りは無い。叩いて停止、叩いて停止でしょっちゅう触りが出るけど、とにかく引っ掛からない。タイミングで空アワセしてもダメ。叩いて停止後1秒くらいで、穂先にアタリと言うか、ここまで来ると殆ど雰囲気というか気配と言った方が近いですね。ウン?という何かを感じたら即アワセ。小型ながらようやく1杯ゲット。結局、この流しは10回以上生体反応を察知したが、釣果は3杯。イカが小さいので尚アタリが小さいものと思われ、難易度AAAである。出船前、自作和竿にリールをセットして、船長が、込み根さん和竿!?ってちょっとビックリしてたので、いや、去年マルイカ用にと思って2本ばかり作ったんですよ。えっ?自分で作ったんですか?船長に持ってもらって、どう?軽いでしょ!なんて会話をしてたけど、確かにマルイカで和竿使っている人もあまり見たことが無く、こういうのも自作ならではの楽しみと言えるかもしれません。で、実釣性能は?ホントは極鋭と2本出して比べればいいんだけど、乗り目渋くてそこまでやる余裕無し。ただ、最低限アタリ取ってアワセ入れて釣れてるし、乗せてからの胴の硬さもバランス悪くなさそう。もうちょっと模様の良い日に比べてみたいと思う。水深は45〜50m主体に55m程度までの探索。10時半にツ抜けしたけど、その後は触りすら感じなくなり、まったく釣れなくなる。反応はバッチリでているようで、船を止めている時間も長いのだが、どういう訳だか気配も何にも無いから困ったもんだ。


朝イチの風景、その後も船団密集する時間帯は無く・・・/誘って誘って叩いて叩いて、お昼でやっとこんなモン。そして午後は更に乗り渋く・・・。

そこから約1時間20分余り、1杯も追加できず、分かったアタリ1回のみ。それも聞き上げ時に一瞬モタレてゴクッと放すアタリだけ。他船も潮回りの頻度は多くないようで、反応に乗っている時間は長めに見えるが、見回しても釣れている姿を殆ど目撃しないから似たような状況なのかもしれない。11時50分、ブッ込んで叩きから停止で穂先に明確な変化、まあまあサイズがヒットした。やはりある程度イカが大きい方が穂先の変化も明確で掛け易い。すぐに入れ替えると、まったく同じパターンでもう1杯釣れて、お昼の時点でムギイカ込みの12杯。雨はポツポツ降ったり止んだりで、カッパが完全に濡れることは無く問題無いのだが、むしろ風がビュービューになってきて、そっちの方が気になる。午後に入ると反応が深くなってしまったようで、最深で水深67m。乗り目は上がるどころか更に渋くなってしまい、かれこれ1時間半、気配も感じなかったが、13時30分、急に反応の芯に仕掛けが入ったのか、叩いて停止して完全にソレと判る変化。反射的にアワセを入れると今日イチの重量感と引き。ヤリイカでも乗ったか?大事に巻き上げると上から2番目と4番目に良型のマルイカ。3番目も墨と粘液でドロドロなので、1杯は逃げられたようだ。こんな乗りが続けば数になるんだけどそれっきり、その後も好転する兆しは無く、激渋状態は続く。かなりの時間、回収の合図が出ないから、きっと反応は出っ放しなのだろう。仕掛け換えてみようか?と言ってもどっちに?こういう活性だから比較的スッテの抱き時間が長いと思われるブランコ仕掛けが有利に働くこともありそうだし、逆に直結に換えたらアタリがバシバシ出て入れ掛かり?なんてことも無くも無いかもしれない。かと言って、直ブラでも突然さっきのような良い乗りを見せる場合があるので判断が難しい。今日は着底即乗りはムギイカの2杯だけ、マルイカはすべて叩き釣りでの釣果。叩いて叩いて止めて叩いて巻き落として叩いて、ようやく穂先に変化が出てなんとか1杯。最後までそんな状態が続き、14時45分、マルイカ15杯、ムギイカ2杯の計17杯で終了。聞いた話だと、左舷のお二人は1杯と4杯だとか、ご愁傷様でした。今日は想像以上の苦戦で疲労感も増大。後で情報見たらやっぱりっていう数字が多い中、一郎丸のKさん64杯だって!流石というより、あの状況でそんなに釣る人が居るって事実に驚愕!反応は多いので、乗り目上がれば爆釣の可能性ありでしょう。


本日の釣果、マルイカ 15杯(胴長10〜19cm)、ムギイカ 2杯で計17杯。

【船宿HPコメント】
丸いか(8日)・・館山沖、潮;澄み、水温;14度
今日の丸いかは館山沖50〜60mラインを狙いました。今日も朝から反応バッチリでしたが、乗り目渋く、皆さん掛けるのに苦労してました。5cmの直ブラ、直結が有効です。今日はトップは港北区の込み根さんが17杯のゲットでした。^0^(功一)

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