*** 2018年1月19日 冬の舞岡公園とメジロ ***

1.南門 2.田圃1 3.田圃2 4.大原おき池 5.コサギ1 6.コサギ2 7.コサギ3 8.田圃3 9.ガマズミの実1 10.わらぼっち1
11.小谷戸の里1 12.小谷戸の里2 13.母屋 14.サザンカ 15.タケトンボ 16.羽子板 17.竹ゴマ 18.制作中の
竹ぽっくり
19.母屋の部屋1 20.母屋の部屋2
21.ミツマタの蕾1 22.ミツマタの蕾2 23.ミツマタの蕾3 24.わらぼっち2 25.わらぼっち3 26.メジロ1 27.メジロ2 28.メジロ3 29.メジロ4 30.谷戸1
31.ロウバイ1 32.ロウバイ2 33.ロウバイ3 34.ロウバイ4 35.ロウバイ5 36.ロウバイ6 37.ロウバイ7 38.ロウバイ8 39.ロウバイ9 40.ロウバイ10
41.アオキ1 42.アオキ2 43.アオキ3 44.アオキ4 45.わらぼっち4 46.わらぼっち5 47.わらぼっち6 48.ガマズミの実2 49.ガマズミの実3 50.白梅

 1月19日(金)、冬日和の中、原因不明の筋肉痛を解すため、何時もの"舞岡公園"に出かける。この公園は、豊かな自然が残っているせいで、多くの野鳥のオアシスとなっており、タイミングが良ければ、"カワセミ","タシギ"他の水鳥にも出会えそうである。そこで、標準ズーム付一眼デジカメと25倍ズーム付コンデジを持って出かけることにする。
 14:10、公営駐車場に駐車し、久々に南門から同公園に入る。緩やかな坂道を下って行くと、階段状に連なる田圃(谷戸)が現れる。その畦道に下りると、遙か彼方に藁を積み上げたような小塔が確認できる。別途ネット上でチェックしたところ、北関東で"わらぼっち"と呼ばれる"積み藁"のようで、地方によって、"ワラグロ(四国/中国)"、"イナコヅミ(九州)"等、呼び名が異なるようである。何れにせよ、嘗て収穫後の田園地帯で良く見かけた光景ではあるが、藁が利用されなくなった関係で、廃れていったようである。一方、谷戸の上端が気になったので覗いてみたところ、艶やかな羽色をした鳥が、一斉に飛び去っていく。つまり、谷戸の上端は小池"大原おき池"になっており、そこで"マガモ"か"コガモ"の雄が羽根を休めていたことになる。ただ、残る一羽の"コサギ"が、突然の人間の出現にも動じることなく、悠然と足元の泥を探っており、風格さえ感じさせる。そこで、枯れ葦の間を行く姿を、25倍ズームで順次撮影することにする。その後、畦道沿いに"小谷戸の里"に向かう。近付くにつれ、"わらぼっち"が存在感を増してくるが、帰路に立ち寄ることにする。
 14:28、"小谷戸の里"に到着する。早速母屋に向かうと、人影は見られずひっそりしている。それでも、庭にはタケトンボ/羽子板/竹ゴマが並べられており、正月時期に子供達が競い合った名残が感じられる。母屋を一周して立ち去ろうとしたところ、庭の一角に"ミツマタ"の蕾が目に留まる。これを、コンデジのマクロで撮影しようとしたところ、背景にピントが合ってしまい(後ピン)、肝心の手前の蕾はピンボケ状態である。仕方がないので、慣れた一眼デジカメのマニュアルで撮影したが、自分の意図した写真が撮れないのが、コンデジの限界というところか。ここから、一番奥の"瓜久保"を目指す。
 14:45、"さくらなみ池"が望める場所まで来たところ、4〜5人の"鳥マニア"が、しきりに草叢の鳥を狙っている。私も鳥の種類が気になったので、覗き込んでみると、雀のような小鳥(アオジ)が数羽、しきりに落ちた実を拾っている。ただ、お世辞にも美しい鳥とは言えないので、そのまま立ち去ろうとしたところ、赤い実が生る蔓(ツルウメモドキ)に、急に"メジロ"が留まり、その実を啄み始める。これ幸いと、私は一眼デジカメで"メジロ"を追ったが、"鳥マニア"の方々は草叢にカメラを向けたままである。どうやら、双方の狙いが異なるようで、彼等はその希少性に、私は可憐さ(美しさ)に重点を置いていると言えよう。一方、Aさんによると、"アオジ"も"メジロ"も、同じ"ツルウメモドキ"を捕食するものの、その場所が異なるせいで、お互いに喧嘩にならないとか。一方、先程の"大原おき池"でも、"コサギ"と"カモ"が共存していたが、前者が小魚/ドジョウ/ザリガニ等を捕食するのに対し、後者は藻類を食べるので、そもそも食を巡る戦いになり得ないと考えられる。
 14:53、"瓜久保"の門を潜り抜けると、谷戸の奥に黄色の花が確認できる。時節柄、"ロウバイ"と思われるが、近付くと高さ3m以上もある大木で、びっしりと花を付けている。この芳香が漂う空間で暫し撮影に熱中したあと、"瓜久保"に入ると、訪れる人もなくひっそりしている。ただ、ここを取り巻くように生える"アオキ"の実が、所々色付き始めており、殺風景な景色に彩りを添えている。ここから、"狐久保"を経て"中丸の丘"に登ると、その背後にも多くの"アオキ"が見られる。ここは先程の"久保(窪地)"に比べて日当たりが良いせいか、"アオキ"の実の色付きも早いようである。ここから一旦坂道を下って田圃に降り、最後に"わらぼっち"を観察することにする。
 15:34、"わらぼっち"の傍に辿り着く。やはり思った以上に存在感があり、印象派の画家・"クロード・モネ"/"ミレー"/"ゴッホ"等が、魅せられた理由も何となく分かる気がする。特に、"クロード・モネ"は、"積み藁"に纏わる風景を25点も描いており、彼の最も重要な画題と言えよう。一方、この"わらぼっち"は、実際に貯蔵して縄/草鞋/筵等に加工する必要がないせいか、高さも人の背丈程もなく、それを覆う"帽子"の方が主体的に見える。ただ、この姿を写真に収めていると、ふと約15年前に訪問したミャンマーの"シュエダゴンパゴダ(2003年9月12日,13日参照)"を思い出す。当時、アウンサンスー・チーさんは、首都ヤンゴン(旧ラングーン)の自宅に軟禁状態であったが、2010年に開放されたのちは、政界にも復帰し一大勢力を確保している。だが、軍事政権の勢力は未だ衰えず、軍主導による少数民族・ロヒンギャ虐殺に対して、何の手も下せない彼女に、欧米からも批判が集中しているようである。我に返ると、目の前に長閑な田園風景が広がっており、改めて平和の大切さを実感する。ここから元来た駐車場に戻る。

★活動量計データ(上り階段数:320,早歩き歩数:3,429,総歩数:7,281,歩行距離:5.7km,活動カロリー:738kcal,一日総消費カロリー:2,467kcal,脂肪燃焼量:29.7g) 

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