*** 2014年4月25日 東鎌倉の春と衣張山ハイキングコース ***

1.報国寺山門 2.苔の庭園1 3.苔の庭園2 4.苔の庭園3 5.苔と筍 6.観音像 7.五輪塔群 8.鐘楼1 9.本堂 10.迦葉堂
11.新緑のモミジ1 12.新緑のモミジ2 13.シャクナゲ1 14.シャクナゲ2 15.シャクナゲ3 16.竹林1 17.六地蔵 18.竹林の筍1 19.竹林の筍2 20.竹林2
21.新緑のモミジ3 22.新緑のモミジ4 23.新緑のモミジ5 24.新緑のモミジ6 25.新緑のモミジ7 26.キリシマエビネ 27.穴(やぐら) 28.庭木1 29.裏山 30.マンリョウ1
31.アナベル1 32.アナベル2 33.アナベル3 34.アナベル4 35.裏庭と裏山1 36.裏庭と裏山2 37.裏庭と裏山3 38.竹筒の蛇口 39.ツツジ1 40.ツツジ2
41.新緑のクヌギ1 42.新緑のクヌギ2 43.ツツジ3 44.マンリョウ2 45.シャガ1 46.鐘楼2 47.苔の庭園4 48.苔の庭園5 49.苔の庭園6 50.苔の庭園7
51.田楽辻子の道 52.衣張山への道1 53.衣張山への道2 54.道祖神 55.衣張山への道3 56.江の島1
(衣張山山頂)
57.江の島2
(衣張山山頂)
58.江の島3
(衣張山山頂)
59.稲村ケ崎
(衣張山山頂)
60.フジの花芽
61.石切場1 62.石切場2 63.石切場3 64.ツツジ4 65.クサイチゴ 66.名越切通し
への道1
67.名越切通し
への道2
68.赤い新芽の
モミジ1 (出猩々)
69.赤い新芽の
モミジ2 (出猩々)
70.赤い新芽の
モミジ3 (出猩々)
71.シャガ2 72.ヤマブキ1 73.横須賀方面 74.(オカ)タツナミソウ 75.名越切通分岐 76.第二切通し 77.第一切通し
(鎌倉側から)
78.第一切通し
東岩壁1
79.第一切通し
東岩壁2
80.第一切通し
(西岩壁上部から)
81.ハイキングコース
絶壁
82.ホタルカズラ1 83.ホタルカズラ2 84.ヤマブキ2 85.フジの花1 86.フジの花2

 4月25日(金)、港南台での診察が早めに終わったので、東鎌倉の"報国寺"まで足を延ばすことにする。当寺の訪問はこれで三度目だが、新緑が眩しい時期は今回が初めてである。また、この地は北鎌倉に比べて交通が不便なせいか、訪れる観光客も少なく、撮影に熱中できるメリットもある。従って、この目の覚めるような若葉を何処までリアルに再現できるか、楽しみである。また、天気予報によると、一日晴天が続くようなので、"衣張山(標高121m)"から、富士山の絶景も期待できそうである。
 10:25、"報国寺"に到着する。幸いにも、駐車場に空きスペースが有ったので、ここに駐車し早速山門に向かうと、6〜7人もの女性客が列をなしている。後方には、優雅な和服姿の組もあり、緑の苔庭園と旨くマッチしている。所で、改めてこの苔を眺めてみると、新緑のモミジ以上に艶やかな色彩であり、まるで"ヒカリゴケ"のように輝いて見える。奥に進むと、五輪塔が並ぶ場所にも艶やかな苔が見られ、正に東の"西芳寺"とも言うべき光景である。次に、入口で拝観券を購入するため並んでいると、先程の女性陣は、全員抹茶付(+500円)を選んでいる。先程から、禅寺に女性が多いのに、何となく違和感を抱いていたが、どうやら彼女達のお目当ては、参拝や座禅ではなく、竹林の散策と抹茶の嗜みにあるようである。さしずめ、"山ガール"ならぬ"寺ガール"という所であろうが、最近の各地への女性の進出ぶりは、凄まじいものがある。ただ、幸運にも、石庭側には"カメラ女子"の姿は見られなかったので、長椅子にレンズを並べて、順次撮影することにする。最後に、超望遠420mm(300o望遠×1.4倍エクステンダー)で"アナベル(アメリカアジサイ)"を狙っていたところ、男性の方が近寄ってこられ、「ズームレンズですか?」と聞かれたので、「いや単焦点です。ズームは周辺光量が落ち、ぼけも綺麗でないので、単焦点を使っています。」と返答する。ただ、このカメラに興味津々の御様子だったので、こちらからカメラを提供すると、喜んでファインダーを覗き込んでおられる。「あのツツジが、画面全体に入りますね。」と、どうやら私の説明とは無関係に、その迫力に感激されている模様である。そうこうするうちに、11時近くになったので、そろそろ報国寺をお暇することにする。帰り際、山門に向かって石段を下っていると、更に大規模な苔の群落が目に留まる。ふと、元日産のFさんが目に浮かぶ。嘗て彼から、御自宅の庭で苔を育成されている話を伺った際は、変わった趣味にしか思えなかったが、今回の発見で、その奥深さの一端が、何となく分かったような気がする。何れにしても、デジカメでこの艶やかさを何処まで再現できるか、楽しみである。ここから、"田楽辻子の道"を通って、"衣張山"を目指す。
 11:35、薄暗い杉林を抜けると、急に視界が開け、"衣張山山頂"に到達する。前述の通り、富士が望める絶景ポイントだけあって、既に3人の女性が見晴らし台を占拠している。早速その脇から西の空を眺めると、富士山一帯は雲間に隠れたままで、姿を見せる気配は全く感じられない。仕方が無いので、江の島を撮影してお茶を濁すことにしたが、何となく消化不良の感は否めない。そうこうする内に、初老の男性が現れたので、"名越切通し"について質問したところ、ここから僅か15分程度と仰る。一寸怪訝に思ったが、このあと撮影に向かうことにする。所で、衣張山直下には、"鎌倉石"の石切場跡があり、一寸道草して洞窟を探検することにする。ただ、入口には"石切場跡"とあるのみで、放棄された時期の記載はない。中に入ると、洞窟は10畳程度の広さで、急に冷気が体全体を包む。Wikipediaによると、「鎌倉石は、神奈川県鎌倉市藤沢市周辺に分布する凝灰質砂岩。比較的柔らかく加工が容易だが、そのために磨耗しやすい。現在は採掘されていない。」とある。してみると、海底に堆積した火山灰と砂が結合し、それが隆起して東鎌倉の地盤が構成されたことになり、表土が薄いことから、掘ればすぐに"鎌倉石"に突き当る分けである。この傾向は、北鎌倉の"天園ハイキングコース"でも同一であり、鎌倉全体が、嘗ては海底にあったことを表わしている。話が少々脇道に逸れたが、一旦衣張山山頂まで戻り、改めて"名越切通し"を目指すことにする。
 12:35、"衣張山ハイキングコース"を45分程南下すると、やっと"名越切通し"の最深部(第一切通し)に到着する。写真を撮りつつであったが、別にゆっくり歩いた訳でもないのに、先程の男性の予想の3倍もかかったことになる。それは兎も角、遠路遥々来た甲斐あって、中々迫力満点の遺跡である。特に、東岩壁の高さは10m程度もあり、この上から礫で攻撃されたら、ひとたまりもないことが実感できる。また、立て看板には、現在の道の60cm下に江戸時代の道が存在し、地震等の崩落によって、徐々にかさ上げされたとある。一方、西岩壁の裏側には階段が付けられており、それを伝って頂上まで行くと、遥か南方まで見渡せ、難攻不落な要塞であったことも窺い知ることができる。ただ、この先は"朝比奈ハイキングコース"になるので、ここから"巡礼古道ハイキングコース"を通って、"報国寺"に戻る。

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