*** 2013年12月14日 泉岳寺義士祭 ***

1.中門前の参拝客1 2.中門前の参拝客2 3.山門前の参拝客1 4.山門前の参拝客2 5.本堂前の参拝客1 6.本堂前の参拝客2
7.大石内蔵助像1 8.大石内蔵助像2 9.四十七士の絵姿 10.大石家紋
(右二つ巴)
入り提灯
11.本堂 12.赤穂義士墓地
参拝客1
13.赤穂義士墓地
参拝客2
14.瑤泉院の墓所 15.四十七士墓所の
配置図
16.不破数右衛門の
墓所1
17.不破数右衛門の
墓所2
18.赤穂義士墓地
参拝客3

 12月14日(土)、高輪泉岳寺に出かける。思えば、30数年前に亡父と参拝して以来だが、討ち入り当日は今回が初めてである。ただ、義士行列が始まる16:30以降は、大混雑が予想されるため、その前に切り上げる予定である。所で、泉岳寺は旧浅野藩所縁の"三岳寺(高輪・泉岳寺,赤穂・花岳寺,播磨・久学寺)"の一つであり、久学寺(2012年5月13日参照)は、義兄の法事の際に訪れたので、残るは赤穂・花岳寺のみとなる。
 13:46、泉岳寺手前まで来ると、その先の参道が人でごった返している。また、中門右手には大行列ができており、この状態では本堂の参拝までに、相当の時間を要しそうである。仕方がないので、先に四十七士の墓参を済ませる心算で、墓苑側に回ったところ、そこでも大行列ができている。案内係の方によれば、待ち時間は何と2時間半だとか。ただ、新渡戸稲造の名著"武士道"ではないが、世知辛い世の中にあって、忠義を貫いた四十七士の人気が未だに衰えないのは、尊ぶべき事象ではある。山門前まで来ると、右手に大石内蔵助の立像が見られる。WEB情報によると、当初は浪曲師・桃中軒雲右衛門の発案で明治初期に製作され、その後、実業家兼政治家の河合徳三郎を経て、大正10年に当寺に寄進されたとか。元禄羽織を身につけ、連番状を手にした姿は中々威厳があり、笠間市佐白山城址公園に立ち、討ち入りを指揮する大石像(2013年2月21日参照)とは、やや雰囲気を異にするが、何れも凛々しい姿に変わりはない。
14:09、やっと本堂前に辿り着く。ここで、四十七士の墓参組と本堂参拝組の二手に分かれるが、私は不破数右衛門(以下数右衛門)に所縁がある者なので、墓参組の列に並ぶことにする。所が、この先から、遅々として進まなくなり、苛苛が募る。結局、墓苑の門を潜ったのは、意外と早くその50分後であったが、立ち疲れて足腰が悲鳴を上げてきたので、墓参後は、改めて本堂参拝組の列には並ばないことにする。
14:57、やっと墓地手前まで来ると、右手に"瑤泉院"の墓が現れる。中々格調が高く、まるで四十七士を温かく見守っているように思える。所で、11月中旬の大山さんから届いたメールに、"瑤泉院"に関する情報が旨く纏められていたので、勝手ながらその一部を引用する。「昨日、兄弟皆が集まり元の生家があった港区赤坂界隈を歩いてきました。・・・・。先ず、赤坂氷川神社に行きましたが、境内は元備後の国、三次浅野藩の下屋敷があった所で、浅野内匠頭長矩の正室になった阿久里(のちの瑤泉院)の生誕地で、また事件後幽居した場所だという事です。・・・・」とある。つまり、大山さんの生家が、何と"瑤泉院"所縁の地にあったことになり、昨年並びに今年の2月に、共に茨城県内の忠臣蔵関連の史跡を探訪したのも、何かの不思議なご縁であろう。一方前列からは、「私は、矢頭右衛門七の子孫です!」と名乗る声も聞こえてきたが、この中に、四十七の御子孫も少なからずいらっしゃるようである。ただ、墓苑に入っても相変わらずの混雑状態で、状況は改善されない。
先を見ると、4〜5人が束になった長蛇の列が、墓地の入口では1人に絞られ、その先は各人が順に墓に線香を上げ、熱心にお祈りしている訳である。従って、このまま流れに任せると、更に30分はかかりそうである。そこで、数右衛門の墓参に留め置くため、人を掻きわけ墓の配置図を探すと、そこには、討ち入り後に松平家にお預けとなった他の12名と共に、西側出口付近に葬られていることが示されている。よって、途中をショートカットして、こちらに直行することにする。
 15:17、やっと数右衛門の墓前に到達する。先ず御冥福をお祈りしたのち、改めて墓碑を眺めると、「不破数右衛門正種 刀観祖剣信士 行年三十四逝」と刻まれており、戒名からも、中々の剣の使い手であったと推定できる。所で、数右衛門との関係であるが、彼の実姉くまが、私の先祖に当たる酒井三郎衛門に嫁いでいたため、彼の切腹後に遺品が姉の下に届けられ、以降酒井家で代々継承されてきたわけである。私自身も、討ち入り時に使用した鎖帷子他を、実家で何度か見かけたことがある。また、公的機関の鑑定書もあるので、先ず本物に間違いないと考えられる。ただ、今回は生憎の大混雑で、資料館見学は叶わなかったので、改めて平日に訪れ、私自身の目で比較/精査してみたい。 

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