*** 2012年11月20日 忍野八海と箱根の秋 ***

1.湧池 2.アルピノ1
(湧池)
3.富士山と水車小屋 4.水車小屋 5.蕎麦製粉風景
(水車小屋)
6.濁池1 7.濁池2 8.濁池3 9.水草1(濁池) 10.水草2(濁池)
11.水草3(濁池) 12.富士山と中池1 13.富士山1 14.イワナ?
(中池)
15.マス類1
(中池中央部)
16.マス類2
(中池中央部)
17.アルピノ
(中池中央部)
18.中池中央部1 19.中池中央部2 20.中池中央部3
21.中池1 22.中池2 23.水草4
(中池)
24.水草5
(中池)
25.富士山2 26.旅館の庭園1 27.旅館の庭園2 28.富士山3

(忍野八海)
29.富士山4
(忍野八海)
30.富士山5
(忍野八海)
31.平和の鳥居1
(箱根神社)
32.海賊船1
(箱根神社)
33.海賊船2
(箱根神社)
34.海賊船3
(箱根神社)
35.平和の鳥居2
(箱根神社)
36.第四鳥居
(箱根神社)
37.杉の古木
(箱根神社)
38.第五鳥居 39.箱根神社社殿1 40.箱根神社社殿2
41.黄葉1
(箱根神社)
42.黄葉2
(箱根神社)
43.黄葉3
(箱根神社)
44.紅葉1
(箱根神社)
45.紅葉2
(箱根神社)
46.紅葉3
(箱根神社)
47.紅葉4
(箱根神社)
48.紅葉5
(箱根神社)
49.紅葉6
(箱根神社)
50.紅葉7
(箱根神社)
51.富士山6
(恩賜箱根公園)
52.富士山7
(恩賜箱根公園)
53.富士山8
(恩賜箱根公園)
54.紅葉8
(恩賜箱根公園)
55.箱根駒ヶ岳1
(恩賜箱根公園)
56.箱根駒ヶ岳2
(恩賜箱根公園)
57.箱根駒ヶ岳3
(恩賜箱根公園)
58.箱根駒ヶ岳4
(恩賜箱根公園)
59.富士山9
(恩賜箱根公園)
60.竜宮殿
(恩賜箱根公園)
61.山のホテル
(恩賜箱根公園)
62.湖岸の紅葉
(恩賜箱根公園)
63.富士山と海賊船
(箱根関所跡)
64.富士山と紅葉1
(箱根関所資料館)
65.富士山と遊覧船
(箱根関所資料館)
66.紅葉9
(箱根関所跡)
67.富士山10
(箱根関所資料館)
68.箱根関所1 69.箱根関所2 70.箱根関所3

 河口湖ICから東富士五湖道路に入ると、右手に迫力満点の富士が望める。だが、途中にPAも無いためそのまま南下する。山中湖ICで高速を降り、忍野に向けて林間地帯を暫く行くと、自衛隊北富士駐屯地に突き当る。そのまま、駐屯地に入ってしまいそうだが、そこを左折して数分走ると、急に視界が開け、忍野八海に到着する。駐車場のガイドに言われるままに駐車すると、早速料金300円を請求される。確か平日は無料であったはずだが、最初から、カウンターパンチを喰らわされた格好であるが、それでも駐車場探に時間を費やすよりはましと考え、そのまま"忍野八海"の中心部に向かう。
 11:08、最初の"湧池"に辿り着く。直径僅か7〜8mの小さな池だが、富士の伏流水が昏々と湧きだし、その中を橙色のアルピノや鱒が優雅に泳ぎ回っている。次にその隣の"濁池"まで行くと、湧水が川となって下流へと流れており、その中に色々な水草が揺れている。嘗て、羊蹄山に源を発する真狩川を訪れた際は、川面全体が、清流にのみ生育する"梅花藻"で覆われていたが、それとも違う種類のようである。してみると、"濁池"の方が"真狩川"より汚染が進んでいることになる。ここから、"中池"に向かう。周辺には多くの店が立ち並び、正に忍野の繁華街の体をなしている。また、"中池"の中央部には、コンクリート製の枠で囲まれた"小池"が有り、そこだけが艶やかな青色に輝いている。ただ、大通りからそこに繋がる橋は、何故か閉鎖されたままである。そこで、改めて"小池"を眺めていると、観光客が店の中から出入りしているのが確認できる。つまり、店の中を通らなければ、この魅惑的な色彩の"小池"には、行き付けないようになっている。そこで、回り道をしてこの商店に入り、数多の呼び込みを振り切って、やっとのことで、この"小池"に辿り着く。湖面は、正に吸い込まれるような群青色で、被写体としては申し分ない。ただ、Wikipediaでチェックしたところ、何と"中池"全体が人工池で、忍野八海には含まれないとか。また、"水車"を動かすための水を、"湧池"より汲み上げているため、"湧池"の湧水量が激減し、9年前には池の縁の一部が崩落したり、"湧池"と繋がっている"濁池"の水質が、極端に悪化したとか。つまり、前述の"濁池"は、"梅花藻"が生育できないくらいに、水質が悪化してしまったことになる。私のHPの写真でも、キンギョ草に似た細葉の"梅花藻"より、太葉の藻が確認できる。一方、コンクリート壁で囲まれた"小池"も、当然人工池で、この見事な色合いになるまで、約10mも掘削したようである。商魂逞しいと言えばそれまでだが、これは明らかなまやかしであり、環境破壊にも繋がる愚挙ではなかろうか。私自身も、"客寄せパンダ"に引っかかった格好だが、結局写真を撮っただけで、何も購入せずに、この場を立ち去る。11:45、ここから、御殿場経由で、芦ノ湖に向かう。
 13:20、元箱根の"箱根神社"に到着する。思えば、13年前に両親と共に訪れて以来だが、その後色々な出来事が有り、隔世の感がある。暫し感慨に耽ったが、"箱根神社"は当時のまま、私を迎えてくれる。無料駐車場周辺には、もみじの大木が見られ、正に見頃を迎えている。ただ、この撮影は後回しにして、一先ず湖面に立つ"平和の鳥居"まで降りて行くと、鳥居越しに、出航したばかりの"海賊船"が望める。この船が、徐々に近づいてきて、紅葉真っ盛りの"恩賜箱根公園"前を通過して行く。ここから、石段を上り、第四鳥居を通過する。最後の第五鳥居をくぐると、立派な社殿が現れる。その壁面は、ややくすんだ朱色に塗られており、これが荘厳さを倍加させているように見える。箱根神社HPによると、創建は八世紀の奈良時代に遡るとか。また、何度か登った"箱根駒ヶ岳"山頂(標高1356m)には、"箱根元宮"が有り、箱根神社の"奥宮"に当たるそうである。要するに、"大山阿夫利神社下社"と"山頂奥社"の関係に酷似しているが、"箱根神社"の方がややスケールが大きいと言える。社殿にて参拝後は、なだらかな坂道を下って駐車場へと戻る。途中、黄葉したもみじも見られたが、やはり駐車場前の紅葉の方が、色も鮮やかで見ごたえがある。ここから、富士の絶景を求めて、"恩賜箱根公園"に向かう。
 14:00、"恩賜箱根公園"駐車場に到着する。緩やかな階段を登りきると、急に視界が開け、やや霞の掛った富士が望める。公園右手の植木の間からは、お椀を伏せたような"箱根駒ヶ岳"が顔を出している。芦ノ湖との標高差は633m、現在の私の体力では3時間はかかろうか。それでも、チャンスを見つけて、再挑戦したいものである。公園の奥に進むと、展望台に辿り着く。ここでは中老と思しき方々が、熱心に水彩画に勤しんでおられる。芦ノ湖にせり出した半島には、嘗て両親と宿泊した"竜宮殿"が望める。ふと、当時何気ないことでから、亡き父と口論になったことを思い出す。正に、"When I wish to be filial, my father is gone."の心境である。ここから、箱根関所を経て、自宅に戻る。

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