*** 2010年3月9日〜11日 茨城の春(大山さんとの再会) ***

1.大山邸での晩餐 2.大山邸の庭園 3.大山さんと 4.大山邸の白梅1 5.大山邸の白梅2 6.大山邸の白梅3
7.水戸偕楽園入口 8.梅園1 9.梅園2 10.薄い紅梅1 11.薄い紅梅2 12.濃い紅梅1
13.濃い紅梅2 14.濃い紅梅3 15.濃い紅梅4 16.好文亭1 17.好文亭2 18.大山さん1
(好文亭)
19.好文亭3 20.千波湖方面 21.名物水戸納豆1 22.名物水戸納豆2 23.好文亭入口手前 24.紅葉の間
(好文亭)
25.萩の間(好文亭) 26.桜の間(好文亭) 27.何陋庵(好文亭) 28.庭園1(好文亭) 29.庭園2(好文亭) 30.好文亭最上階から1
31.好文亭最上階から2 32.薄い紅梅3 33.薄い紅梅4 34.水戸の梅大使1 35.水戸の梅大使2 36.水戸の梅大使3
37.鎧(徳川博物館) 38.徳川斉昭の肖像画 39.徳川博物館中庭 40.徳川博物館入口
にて
41.大山さん2
(斉昭手植えの梅前)
42.大山さん3
(そば工房:十割蕎麦)
43.茶畑
(袋田の滝手前)
44.トンネル内の
イルミネーション1
(袋田の滝)
45.トンネル内の
イルミネーション2
(袋田の滝)
46.袋田の滝1 47.袋田の滝2 48.袋田の滝3
49.袋田の滝4 50.大山さん4
(袋田の滝)
51.大山さん5
(袋田の滝)
52.袋田の滝5 53.吊橋の雪
(袋田の滝)
54.大山さん親子

 室蘭工大を退任する際、大山氏(いすゞ自動車同期入社)のご好意で、帰路ひたちなか市のご自宅に逗留させて頂き、一緒に水戸周辺を探訪する。大山氏とは1970年入社当時、独身寮が隣部屋だったこともあり、以来変わらぬご厚情にあずかっている。彼は、地元の名士であるだけでなく、私と違って人望があり、町会長他の要職を勤められている。今回の再会は、約4年半の前の御来道以来である。
 3月8日(月)18:30、太平洋フェリー”さんふらわあ”は、静かに苫小牧港の岸壁を離れる。大洗までの所要時間は19時間、到着は翌9日の14時過となる。初めて利用するこの大型フェリー、客室の広さはそこそこであるが、船体のロールが大きく、少し船酔いしたような気分になる。そうこうするうちに、ベッドの上に放置した手提鞄が落下し、ガラスが割れたような音がする。すは何事かと、鞄を開けると、命の次に大切な愛機の液晶カバーに、大きな亀裂が入っている。しまったと思ったが、後の祭りである。ただ、液晶本体にまで被害が及んでいない模様で、ここ数日は、そのまま使うしかない。夕食後、早めに就寝しようとしたが、今度は天井のビビリ音が気になって、中々寝付けない。どうやら、大型舶用エンジンを、防振ゴムを介することなく、船体に直付けしているようである。永年、商業車のエンジンマウントの防振効果を追求してきた私にとって、無視できない振動レベルである。だが、冷静に考えれば、そもそもフェリーに、豪華客船並の防振性能を求めるのは、酷な注文かも知れない。
 9日(火)14:30、大洗港で下船し、一路ひたちなか市の大山邸に向かう。15年前にお邪魔した際は、周辺には長閑な田園風景が広がっていたが、今は宅地と化している。この分では、とても大山邸まで行き着けそうもないので、勝田駅で落合うことにする。豪邸に到着すると、何と奥様のKさんと御息女のYさんが出迎えて下さる。聞けば、Yさんはお産のため、数日前に実家に戻られたとか。知らなかったとは言え、大変な時にお邪魔して、恐縮至極である。ご一家のご厚情に感謝しつつ、奥様お手製の美味な夕食を、一緒に頂戴する。 10日(水)、生憎の小雨交じりの天候であるが、大山さんの高級車スカイラインで、水戸市内の名所旧跡をご案内頂く。先ず、梅の名所"偕楽園"を訪問する。丁度梅の見頃とあってか、平日にも拘らず、園内は観光客でごった返している。人ごみの中から、懐かしき関西弁も聞こえてくる。通路の両脇には、色取り取りの梅花が満開を迎えている。これらの花々を撮影したあと、"好文亭"に向かっていると、水戸納豆を売る屋台が目に留まる。大山氏によると、我々と同期の故M氏の実家が、"天狗納豆"の創業家とか。M氏は、残念ながら、齢60歳を前に急逝されたが、先程の"天狗納豆"のラベルにM家の名前は無く、この業界の浮き沈みの激しさを、物語っている。改めて、M氏のご冥福をお祈りする。
 次に、徳川博物館を見学する。此方は入場料が高額とあってか、館内は閑散としている。ここでは、徳川家康の財産分けの品,水戸徳川家二代目当主・光圀公,攘夷運動の中心人物となった九代目当主・斉昭公(別称"列公")ゆかりの品等、多くの貴重な資料が展示されている。もう少し入場料を安くすれば、観光客も振り向いてくれると思われるが、この辺りが殿様商売という所か。尚、館長は、十五代目当主・斉正氏。写真で拝見する限りでは、殿様然とした風貌ではないが、真木夫人は女優と見違える程の美人である。どういう経緯で、このような奥方を射止められたか、興味津々であるが、下衆の勘ぐりはこれに留め置く。
 最後に、水戸の北北西約60kmにある"袋田の滝"に向かう。日本三大名瀑の一つであり、この雄姿を写真に収めるのが、今回の目的の一つである。途中、西金砂(ニシカナサ)そばの里"そば工房"にて、"十割そば"を試食する。初めて食するこの十割そば、こしがあり中々美味である。かつて、登別の手打ちそば店"一直庵"でも、"二八そば"を何度か食したが、やはりこれとは一味も二味も違う。"袋田の滝"に近づくにつれ、小雨が霙に変わる。所で、"袋田の滝"について、大山氏は謙遜して、大したことないと仰っていたが、どうしてどうして、中々迫力満点の名瀑である。展望台から、20mmの超広角レンズ(視角93度)でこの滝を狙うと、何とぎりぎりで、ファインダー内に収まる。
私にとっても、これだけワイドな滝を見るのは、今回が初めてである。帰り際、もと来たトンネルを下っていると、明かり先に滝口が望める。その手前のつり橋には、春の淡雪が積もり、絵もいえぬ雰囲気をかもし出している。満ち足りた気分で、袋田の滝を後にする。ここから、霙が降り続く峠道を避け、大山邸へと急ぐ。
 今回、北海道から帰任する際、大山さんご一家のご好意で、十二分に茨城の春を堪能させて頂いた。改めて、大山さんご一家のご厚情に深謝すると共に、タイミングが合えば、本年8月の集中講義で室蘭を訪問した後に、是非ご一緒に道東方面を巡ってみたい。
《後日談》3月19日に無事女のお子さんが誕生されたとか。母子共にご健康で、お子様の健やかなご成長をお祈りしたい。

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