*** 2008年1月10日〜14日 中国・蘇州/北京/瀋陽 ***

1月10日
1.南アルプス塩見岳
(NH1281便)
2.中央アルプス
(NH1281便)
3.運河1(蘇州大) 4.運河2(蘇州大) 5.運河3(蘇州大)
6.本館(蘇州大) 7.キャンパス内
夜景1(蘇州大)
8.キャンパス内
夜景2(蘇州大)
9.新幹線(蘇州駅) 10.新幹線列車内
1月12日
11.記念写真
(北京科技大)
12.北京オリンピック
水泳大会会場
13.Kさん
(鳥の巣をバックに)
14.北京オリンピック
メインスタジアム
(鳥の巣)
15.北京の幹線道路
1月13日
16.旧奉天大和ホテル
(瀋陽)
17.旧奉天大和ホテル
入口(瀋陽)
18.旧奉天税務署
(瀋陽)
19.毛沢東像
(瀋陽中山広場)
20.旧奉天三井ビル
(瀋陽中山広場)
21.特急列車
(瀋陽北駅)
22.旧満州の荒野1
(特急列車より)
23.旧満州の荒野2
(特急列車より)
24.旧満州の民家
(特急列車より)
1月14日
25.大連の
バスターミナル

 1月10日(木)〜14日(月)にかけて、昨年6月同様、情報・S先生と共に中国に出張する。今回は、時計方向に蘇州,武漢,北京,瀋陽,大連の交流協定校を、駆け足で巡る旅である。S先生は9日に出発されたが、私は当日夕刻に授業が有った関係で、羽田空港内のホテルに前泊後、翌朝羽田から上海に向かうことにする。
 1月10日(木)8:00、空港内の連絡バスにて、国際線ターミナルに向かう。初めて利用するこのターミナル、国際線の華やかさは無く、内外のビジネスマンでごった返している。ラウンジ内も、満席状態にも拘らず、大の字になって睡眠を貪っている輩も見かけられる。
その内、9:30発のJAL便が、上海空港視界不良により、出発見合わせとのアナウンスが入る。その後、30分遅れの出発に変更されるが、上海に着陸できない場合は、羽田に引き返す条件付である。そこで、全日空カウンターに駆け寄った所、こちらは定刻通り出発とのこと、同じ空港に向かうのに、航空会社によっ随分対応が異なる。一抹の不安を残しつつ、NH1281便は10:00に離陸する。シートベルトサインが消えると、左手に富士山が現れる筈だが、右側の席を取った関係でこの雄姿は拝めない。代わりに、南アルプス,
中央アルプスが次々と姿を現す。登山の相棒I氏によると、最初のピークが南アルプス・塩見岳、続く雪山が中央アルプス・空木岳他とのことである。
 約2時間半で上海上空に到着する。羽田での情報どおり、数メートル先も見えないほどの濃霧であったが、無事上海・虹橋空港に着陸する。この季節、中国のあらゆる空港で濃霧(スモッグ?)が発生し、欠航になることが多い。中国では、未だに石炭がエネルギーの大半を占め、これから発生する煤煙が、スモッグ発生に関係しているのは間違いなかろ。代替エネルギーに切替える等の、早急な対策が望まれる。空港でS先生と合流後、高速バスで蘇州へと向かう。濃霧で、到着が遅れた関係で、13:00発のバスに間に合う。
ただ、行けども行けども霧は晴れず、この状態が延々蘇州まで続いている。蘇州大に到着後、留学志願者との面談まで少々時間があったので、写真の題材を求めて、キャンパス内を散策する。煉瓦造りの歴史的建造物だけでなく、霧に霞む運河も中々趣がある。
 蘇州大での打合せ終了後、中国純国産新幹線"和諧号"で上海に戻る。WEB上の新華社伝によると、「外国から導入した時速200Km の技術を吸収・消化し、中国が"自主開発"して製造したものだ。」とのことである。一方、MSN産経ニュースには、『新幹線の技術盗む? 中国が300キロ列車完成』と過激な見出しになっている。ただ同記事には、「同社は川崎重工業等と提携、東北新幹線の「はやて」をベースにした車両の技術提供を受け、高速旅客列車を生産している。」と書かれている。要するに、中国メーカーは川重から既に古くなった"製造技術"を導入し、それに基づいて"和諧号"を製造したと言う意味であろう。私は、普段授業の中でも良く話すが、「"自主開発"に必要なのは、現状の技術レベルに対する素直な反省や、新技術に対する直向な探究心である。更には、絶え間ないイノベーションを行うための、膨大な開発投資とマネジメントが重要である。」ということである。即ち、古くなった"製造技術"は金で買えるが、最新の"開発技術"は自ら必死になって、掴み取るしかないのである。
 1月11日(金)、05:30に起床。眠気眼で窓の外を眺めると、今日も濃霧に包まれている。ホテルでは、本日のフライトが欠航になるか否か不明なので、兎に角タクシーで上海・浦東空港に駆けつけることにする。インフォメーションボードを見上げると、過半数のフライトが"Cancel"となり、我々が搭乗予定の武漢便も、"Delayed" のままである。ただ、チェックインは可能であったので、これを済ませ、人でごった返すゲート前で待つことにする。所で、本日は武漢の華中科技大訪問後、北京に向かう計画なので、一つでも予定が狂うと、後々まで影響が及ぶことになる。ふと、2003年12月24日のハルビン空港での悪夢が蘇るが、幸運にも約1時間半遅れで出発する。華中科技大のTさんには、大変ご迷惑をお掛けしたが、無事留学志願者他と面談と記念撮影を終え、武漢をあとにする。
 1月12日(土)朝、ホテルから北京科技大に向かう。留学説明会には、元本学ポスドク研究員Kさんにも参加をお願いし、本学の応援演説をして頂く。その後、I先生/Kさんと会食ののち、空港に向かう。その途中、北京オリンピックメインスタジアム前で停車し、このユニークな形の"鳥の巣"他を撮影する。ここでは、多くの御登りさんやそれ目当ての客引きで、ごった返している。S先生も、"鳥の巣"をあしらった、クリスタルガラスの置物に、痛くご執心の模様である。ここから、北京空港を経て瀋陽空港に向かう。着陸まえのアナウンスでは、現在の気温何と-15℃とのことである。この先が思いやられる。1年半振りに、N先生と空港で再会する。
 1月13日(日)、本日は休日ではあるが、瀋陽工業大学のご好意で、留学説明会を開催させて頂く。ただ、予定時間を大幅にオーバーしたため、急いで昼食を済ませ瀋陽北駅に向かう。この途中、旧満州時代の日本の建築物を、駆け足で写真に収める。当時のインフラが、そのまま使われている姿に感慨すら覚える。瀋陽北駅で、瀋陽工業大の方々とお別れし、特急列車で一路大連へと向かう。
S先生はお疲れになったのか、船漕ぎの真っ最中である。この間約400Km、車窓からは荒涼とした旧満州の大地が広がる。この寒々とした光景を、何枚か写真に収める。ただ、車両の揺れが酷く、全ての写真がぶれている。その中から、比較的ましな写真を、数枚HPに掲載する。
 今回、S先生と共に蘇州,武漢,北京,瀋陽,大連の大学を駆け足で訪問した。当初、上海空港では濃霧に遭遇し、この先どうなるか気が気でなかったが、幸運にも恵まれ、何とかハードな日程をこなすことができた。今後、留学の実現に向けて、鋭意努力したい。

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