*** 2007年4月22日 北海道写真 ***

1.山崎御夫婦1
(支笏湖)
2.透き通った
支笏湖
3.山崎御夫妻2
(支笏湖)
4.三松正夫像
(昭和新山持主)
5.山崎さん
(昭和新山)
6.白鳥(洞爺湖) 7.洞爺湖1 8.洞爺湖2 9.昭和新山&
有珠山
10.山崎御夫妻3
(西山断層)
11.山崎御夫妻4
(西山火口)
12.山崎御夫妻5
(羊蹄山)
13.羊蹄山1
(真狩村)
14.羊蹄山2
(真狩村)
15.羊蹄山3
(真狩村)
16.羊蹄山4
(真狩村)
17.羊蹄山5
(羊蹄山自然公園)
18.羊蹄山6
(羊蹄山自然公園)
19.山崎さん
(真狩村)
20.酒井(真狩村)

 4月22(日)〜23日(月)にかけて、山崎さんご夫妻が来訪され、一緒に支笏湖&洞爺湖方面に出かける。山崎さんには、私が1970年にいすゞ自動車に入社以来、公私共に大変お世話になっていたが、2001年に同社を離れた以降も、引き続きご厚情に預かっている。今回は、私が担当するMOT科目"技術開発論"に関して、第2週目"企画と設計"のご講義を、快くお引き受け頂き、今回の北海道での再会が実現した。
 22日9:40頃、新千歳空港で落ち合い、車で支笏湖方面に向かう。新千歳空港から西に20分程進むと、本来なら雄大な樽前山が望める筈であるが、本日は周辺が薄雲に覆われ、視界が全く利かない。それでも支笏湖に近づくにつれ、少しずつ視界が開け、広大な裾野や溶岩ドームが望めるようになる。ただ、残雪のせいか、支笏湖面を巡る道路は未だに開通していないため、周辺の駐車場で記念撮影をしたのち洞爺湖に向かう。木々の間から、垣間見れる真っ青な湖面が、何とも幻想的に写る。
 ここから、一路洞爺湖方面に向かう。長い"滝笛トンネル"を抜けると、"長流川(オサルガワ)"が現れる。狭い河原には残雪が見られ、正に北海道の清流という光景である。WEB上で調べた所では、川の名前はアイヌ語"オサルン・ペツ"に由来し、"河口に芦原のある・川"という意味だそうである。言うまでも無いが、"猿"とは無関係で、漢字も全くの当て字に過ぎない。
 この長流川に沿って、国道453号線を30分程南下すると、赤茶けた"昭和新山"が現れる。国道から望める山容は、正に平らな畑から隆起した姿が実感でき、表の荒々しいそれとは一線を画している。表側に回り、記念撮影と昼食を済ませたのち、洞爺湖方面に向かう。支笏湖ほどではないが、こちらもやや視界不良で、洞爺湖の"中島"も霞んで見える。
このままでは、何となく画面が締まらないので、近寄ってきた白鳥をあしらって湖面を撮影する。
 所で、湖面から西方の外輪山を眺めると、特異な形のホテルが目に留まる。来年度のサミット会場にノミネートされている、"ザ・ウインザーホテル洞爺"である。このホテルからの眺望は、正に"美しい日本"に相応しく、サミットを通じて、"美しい北海道"を世界に知らしめるには、絶好の機会ではある。ただ、前身の"ホテルエイペックス洞爺"は、バブルの象徴とも言われた、いわくつきのホテルである。即ち、総事業費1000億円以上の巨費を投じて、バブル崩壊直後の'93年に営業を開始したものの、ずさんな経営が祟り、'98年に倒産してしまった。また、当初からこのホテルを資金面でバックアップしたのが、彼の"拓銀"で、自身も同時期に破綻している。結局、僅か60億円で"セコム"傘下の不動産会社に買収され、'02年に現在のホテル名で再出発した訳である。実際にサミット会場となれば、更なる資金(税金?)が投入されるのは確実であるが、問題の多いホテルであるだけに、二度目の倒産に会わないことを祈るばかりである。
《4月23日付で正式にサミット会場に決定》
 次に、"西山火口"に向かう。この噴火口は、有珠山が2000年に噴火した際に生じたもので、遠くからも白煙が確認できる。火口に向かう道筋には、観光客目当ての店が並び、その先には当時の断層地帯や、褶曲した道路がそのまま残っており、今や観光スポットになっている。ただ季節柄、観光客はまばらで、心なしか店の呼込みも元気が無い。展望台からは、4つの噴火口が確認でき、その一箇所からは今も盛んに白煙を吹き上げている。ガスの主成分は、水蒸気とのことであるが、火口縁には硫黄の堆積物が見られ、硫化水素独特の臭気も感じられる。ただ、"樽前山"や箱根"大涌谷"よりは臭気はずっと薄いので、危険性は余りないのであろう。一方、南斜面には、"わかさいも"泉工場や倒壊した民家が残り、当時の噴火の凄まじさが偲ばれる。
 ここから、演歌歌手「細川たかし」の故郷"真狩村"に向かう。百科事典wikipediaによると、"真狩"とはアイヌ語の"マクカリペッ"より転訛したもので、"羊蹄山(マクカリ・ヌプリ)を取り巻く川"を意味するそうである。当初は、細川たかしの銅像前で記念撮影をしたあと、登別に向かう予定であったが、真狩村に近付くにつれ霞が晴れ、雄大な羊蹄山が眼前に迫るようになる。そこで、途中下車し、この光景を何枚か撮影する。更に絶景を求めて、羊蹄山自然公園まで、足を伸ばすことにする。流石にここまでくると、深雪の中に点在する"ダケカンバ"の木々まで確認できる。ここからUターンして真狩村に戻る。町で唯一の信号手前を左折して、"細川たかしグッズの店"を覘いたところ、ドアは半開きのままで、店番の姿も見当たらない。5月の連休に備えて、これから店開の準備に取り掛かる所であろうか。仕方がないので、彼の銅像が立つ川縁まで下って、記念撮影を行うことにする。所で、この銅像の側面には、彼のヒット曲名を書いた数枚の手形があり、そこにそっと手を当てると、曲が流れる仕組みになっている。演歌がお得意の山崎さんは、曲に合わせて、口遊んでいらっしゃる御様子であるが、クラシックの現役歌手でいらっしゃる奥様は、"細川たかし"をご贔屓にされていない模様で、店の前で待っておられる。奥様に、余りお待たせしても悪いので、1〜2曲試聴しただけで戻り、ここから登別の温泉宿"清水屋"へと急ぐ。
 今回、23日のご講義の前に、山崎さんご夫妻と共に支笏洞爺国立公園他を訪問した。もう一日余裕があれば、道東方面にも足を伸ばすことができたが、これは次回にとっておきたい。唯一残念なのは、道警のお陰で一寸したハプニングに見舞われたことである。敢えて内容は伏せるが、これを契機に安全運転に努めたい。最後に、遠路はるばるお越し頂いた山崎さんご夫妻に、改めて御礼申し上げたい。

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