*** 2003年5月24日 剣山 ***

1.Miss K
(Mt.Tsurugi)
2.Mt.Sanrei
(or Miune)
3.at Ootsurugi
Shrine
4.Tsurugi
stone1
5.Tsurugi
forest1
6.Tsurugi
shrine
7.at the top of
Mt.Tsurugi
8.after lunch1 9.after lunch2 10.white flower
(woodsorrel sp.)
11.wild azalea1 12.wild azalea2 13.wild azalea3 14.Tsurugi
stone2
15.Tsurugi
forest2
16.4 Chinese
beauties
17.Tsurugi
forest3
18.dragon tree 19.at lift
station1
20.at lift
station2


 5月24日(土)、本学のR先生,Y,Lさん及び10名の留学生と四国の名峰剣山(1955m)に挑戦する。8時10分に土佐山田駅前
に集合し、3台の車に分乗して剣山に向う。今回は安全性を重視し、大豊ICから東祖谷に向う狭い439号線は通らず、高
速道路を徳島県側の美馬ICまで走り、そこから南下するルートを取る。所が、美馬ICから貞光町を過ぎ、暫く行くと急
に道幅が狭くなる。快適なドライブを期待していた私にとって、誤算であるが慎重運転で行くことにする。途中、山里
を通過する路上で、何回かすれ違いのために時間を消耗した後、葛篭折れの山岳道路に入る。対向車も無く、快調に飛
ばしていた所、2名の女性陣が急遽車酔いに襲われ小休止することになる。ここからケーブル駅迄歩いて行く話も出るが、
歩いて往復できる距離でないので、気分が回復した所で再出発する。酔い止めにはお喋りが一番(中国の古い諺?)との
ことで、男性陣も協力して四方山話をしながらのろのろ運転で進む。私は中国語はさっぱり解からないが、若者達は器
用に英語,日本語,中国語を交えて旨く会話をしている。オーストリアから参加のF君も、習いたての日本語,中国語に
加えて流暢な英語を使い分け、見事に彼等とコミュニケーションを図っている。
 ここで余談であるが、"・・酔い"の英語の語源について解説する。言うまでも無いがsickには、病気以外に
"胸がむかつく"という意味が有り、"sick"の前に夫々"car","sea"を付ければ、carsick,seasick即ち車酔い,船酔い
となる。ハリソン・フォード主演の映画"インディージョーンズ"では、荒野を隊列をなして進む兵隊が落馬するシーン
が有ったが、この時に確か"horsesick"という台詞を聞いた記憶がある。ただ、辞書を引いても"horsesick"なる言葉が
出てこないので、造語の可能性もある。何れにしても、10Hz以下の内臓の共振点付近で左右に揺られると、馬,船,車
に拘らず人間様は酔ってしまうようである。
 二度目の小休止を取ることも無く、無事リフトの始発点となる見の越駅(1420m)に到着する。理由は定かでないが、
リフトは西島駅(1750m)までしか通じておらず、山頂を目指すなら残りの標高差200mを全員歩くことになる。始発駅付
近には色とりどりの石楠花が咲いているが、上昇に伴ってどんどん下方に遠ざかっていく。ザックを背負った状態では、
体を捩じることもままならず、残念ながら撮影は諦める。リフトから後を振り向くと、遥か遠くに名峰三嶺(1893m)が
霞んで見える。西島駅でリフトを下り、初心者に合わせて緩やかなルートを登ることにする。所が、私が写真撮影に熱
中している合間に、どんどん追い越されていく。S君が見るに見かねて、私のザックを背負ってくれる。何時も一緒に
登る相棒のI氏なら、とても此処まで面倒は見てくれない。
 途中休憩が多かったので、山頂には1時間強かかって到着する。本日は東からの強風が吹きすさび、すこぶる寒い。
また真正面に見えるはずの次郎笈(1929m)も雲間に隠れて全く姿を見せない。ここで留まっていても仕方が無いので、
登頂記念撮影をした後、昼食の場所を探すため風向きとは反対側の斜面を下る。数十メートル程下ったであろうか、
先程の強風が嘘のように収まったので、登山道の脇で二手に分かれて昼食を取る。ここでも記念撮影をするが、S君の
サングラス姿が実に決まっている。或る人に言わせると、まるで日本の"や・・"のようとのことである。そういえば、
貫禄十分の親分に見えてくる。
 昼食後、剣山の謂れとなった"お塔石"が望めるコースに向う。ガスで見通しが効かない中、黙々と下ると急に視界が
開け、お塔石が眼前に現われる。斜面には躑躅の群落も確認でき、撮影意欲が湧いてくる。"お塔石"の真下にある日本
百名水を味わってもらうため、F君に先行している留学生を呼び戻しに行ってもらう。私一人が先に水場に到着すると、
老人が清水が湧き出す水溜りに、両手を突っ込んで捨石を洗っている。水溜りの近くには多くの柄杓が置いてあり、皆
がこの清水をこれで掬って飲むことが解かっているはずなのに、この様な行為をするとは何と非常識な輩である。近年、
若者のモラル低下が嘆かれているが、このことからも歳には関係がないように思える。今の日本には、他人の迷惑を考
えない身勝手な人間が余りにも多すぎる。水の濁りと怒りが治まるのを待って、先ず私が試飲してみる。何の混じりけ
もない実にまろやかな味である。この水でコーヒーを沸かせば、さぞかし美味なコーヒーになると思うと、急にレギュ
ラーコーヒーが飲みたくなる。そうこうする内に、留学生が到着したので、濁りのない箇所から私が掬って御神水を順
番に差し上げる。御神水のせいか、4人の美女が益々瑞々しくなったように思えたので、急いで写真に収める。
 本道に戻り、躑躅の群落を300mm望遠で撮影する。私には名前の判別は不可能だが、丹沢のトウゴクミツバツツジに
劣らぬ艶やかさである。これだけでも遠路はるばる訪れた甲斐がある。ここから、艶やかな新緑のブナや、龍にも似た
不思議な枯れ木を眺めつつ、ひたすら下る。
 今回は梅雨の合間に、四国第二の高峰剣山に留学生と共に挑戦した。好天には恵まれなかったが、雨に降られること
もなく、登山の楽しさを全員で分かち合えることが出来た。ここに、お世話になったR先生,Y,Lさんに改めて謝意を表す
と共に、皆さんの御協力で全員無事帰れたことに感謝したい。また機会を見つけて、留学生とともに四国の山々に挑戦
できればと願っている。

総歩数:約12,000歩
登りの厳しさ:★


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