*** 2002年1月11日,12日 丹沢塔ノ岳,丹沢山 ***

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1.I氏(塩水橋) 2.I氏(本谷橋) 3.I氏
(キュウハ沢
分岐)
4.新大日への
尾根
5.三ッ峰
(新大日への
尾根)
6.大山
(新大日への
尾根)
7.新大日合流
直下
8.野生牡鹿1
(木ノ又小屋にて)
9.野生牡鹿2
(木ノ又小屋にて)
10.塔ノ岳直下
の急登
11.I氏
(塔ノ岳山頂)
12.酒井
(塔ノ岳山頂)
13.夕焼け
(塔ノ岳山頂)
14.日没
(塔ノ岳山頂)
15.夕暮れの
富士
(塔ノ岳山頂)
16.朝焼けの
富士1
(塔ノ岳山頂)
17.朝焼けの
箱根連山
(塔ノ岳山頂)
18.朝焼けの
富士2
(塔ノ岳山頂)
19.御来光
(塔ノ岳山頂)
20.朝焼けの
富士3
(塔ノ岳山頂)
21.南アルプス
北岳の朝焼け
(塔ノ岳山頂)
22.朝焼けの
箱根連山
(塔ノ岳山頂)
23.朝焼けの
富士4
(塔ノ岳山頂)
24.朝焼けの
富士5
(塔ノ岳山頂)
25.朝焼けの
蛭ヶ岳1
(塔ノ岳山頂)
26.朝焼けの
赤石岳
(塔ノ岳山頂)
27.塔ノ岳北面
の下り斜面1
28.塔ノ岳望遠
(日高)
29.丹沢山への道
(日高)
30.富士(日高) 31.塔ノ岳望遠2
(竜ヶ馬場)
32.I氏
(丹沢山山頂)
33.酒井
(丹沢山山頂)
34.天王寺尾根
の下り1
35.天王寺尾根
の下り2
36.崩落箇所
(天王寺尾根)
 1月11日(金)/12日(土)に年初登山のためI氏と冬の丹沢に出かける。スタミナ不足のため重い
一眼レフは持参せず、軽量のデジビデのフォトショット機能で撮影する。
 今回はI氏の御推薦で塩水橋(標高約450m)に駐車し、ここより塔ノ岳(1491m)を目指す。
30分程林道を歩き、吊橋(本谷橋)を渡って表尾根の新大日に抜けるルートを取る。このルートは
大きく南に迂回するルートで時間がかかるせいか、最近人が歩いた痕跡が見られない。
表尾根の新大日に近づくにつれ、積雪が見られる様になるが、アイゼンが必要な程ではない。
 新大日で昼食後、木ノ又大日に向かう。小屋の前で休息していると、見事な角を持った牡鹿が
突如現れる。冬場で空腹なのか、ザックに向かって突進してくる。写真を撮るのを交換条件に、
蜜柑を御裾分けする。一個では足りないのか未だ突進してくるので、蜜柑の皮を差し上げると、
それも旨そうに食べている。これで半日は生き永らえるであろうか、未だ欲しそうに鳴いている。
そう言えば、万葉の古人の”奥山に・・鳴く鹿の、声聞く時ぞ秋は悲しき”なる名句も有るある
が、冬の鳴声はもっと哀れである。
 塔ノ岳山頂には予定時刻に無事到着する。山頂では強風が吹きすさび、休んでいると手が悴ん
でくる。夕暮を撮影後夕食を摂る。尊仏山荘の献立は山小屋にしては豪華で中々美味である。
メインデッシュはI氏の大好物のカレーで、彼は額や頭部から汗を噴出しながら食べている。
消灯は8時であったが、四方山話をして9時半ごろ就寝する。山荘を揺さぶるような強風が吹き荒
び、その風音で中々寝付けない。小一時間程眠ったであろうか、目が覚めると窓の外に満天の星
が輝いている。風音他で眠れないので、急遽星座の観測に切り替える。天頂にはオリオンの三ツ
星が輝いている。目を凝らすと、左下にオリオンの大星雲らしきものがぼんやりと見えるが、
真偽の程は定かではない。足柄や小田原の街の燈も宝石の様に輝いている。
 翌朝は睡眠不足の中、御来光を撮影の為飛び起きる。気温零度と思った程低くないが、風が有る
ためか体感温度は完全に氷点下の様に思える。神山が墨絵の様な雲海に浮かんでいる。7時半頃
尊仏山荘を出発して、丹沢山(標高1567m)を経て丹沢山系の最高峰蛭ヶ岳(1673m)に向かう。
塔ノ岳北面は予想通り凍結しており、軽アイゼンを装着してゆっくりと急斜面を下る。氷に食い
込むアイゼンの音が心地よい。
 日高、竜ヶ馬場を経て略(ほぼ)予定通り丹沢山に到着するが、どうも腹の調子が良くない。無人の
みやま山荘のトイレを拝借して、いざ100円の使用料を払おうとすると、運転免許証やカードが
入った財布が見当たらない。ザックの中も必死で探すが、見付からず真っ青になる。I氏はこん
な事では春から高知で単身赴任が出来るのかと呆れ顔である。結局蛭ヶ岳は諦めて、I氏を丹沢山
山頂に一人残して尊仏山荘まで忘れ物(?)を取りに戻る。小休止もせず、元来た道を塔ノ岳まで
必死で戻る。山頂直下で喉の渇きを覚え、ウエストポーチを探ると底に黒い物が見える。ここも
確認した筈なのに、正に尊仏山荘の仏様のプレゼントの様に思える。ここからI氏の待つ丹沢山迄
引き返す。竜ヶ馬場辺りまで戻ると、スタミナ切れで足が思う様に上がらなくなる。結局ばてばて
の状態で丹沢山まで戻る。戻った財布から恭しくトイレの使用料を収める。
 丹沢山からは天王寺尾根の急斜面を下る。残雪が多く私にはアイゼンが不可欠であるが、アイ
ゼン無で脱兎の如く下って行く爺さんもいる。その体力に脱帽する。
 今回は私の大チョンボでI氏に大迷惑をかけた2日間であった。

総歩数:1日目:17500歩
    2日目:30000歩
登りの厳しさ:★★

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