《ふろしき》 |
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2014.7.25 |
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
姿は変幻自在
かたちを決めないで
そっと寄りそい
わかれたあとは
さりげなく
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
ふろしきになれたら
わたしという場所は
宇宙が息をするように
ひろがっったり
つつみこんだり
おりたたまれたり
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
ふろしきの音楽があったなら
そこにはどんな音も
包みこむことができるだろう
ひらくとそこから放たれて
鳥のように空をゆく
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
ふろしきの科学があったなら
そこにはどんな真実も
包みこむことができるだろう
世界のかたちに寄りそいながら
わたしの場所にも届くだろう
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
ふろしきになれたら
あなたをつつんで
むすんでみたい
そしてひらいたそのあとは
小さく小さくたたまれて
つつんで
むすんで
ひらいて
たたんで
ふろしきのわたしは
たたまれて生まれ
ひらかれながら
世界をつつみこみ
そしてむすび
また死へとひらかれてゆく