《橋》 |
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2014.7.7 |
思いはどこからきて
どこへ去っていくのだろう
今宵一夜と
天の川を渡る牽牛ならば
船で渡るか
鵲の橋を渡るか
思いは織女へ続いていく
その後は知らない
五色の短冊
笹の葉飾り
紅黄白緑黒
揺れている
思いはどこからきて
どこへ去っていくのだろう
装束を重ねて身に纏い
橋からやってきて
橋へと去っていく
シテのように
夢から夢へ
橋懸りの向こうは知らない
金銀砂子の
お星を眺め
私が書いた
願いの行方
思いはどこからきて
どこへ去っていくのだろう
私のなかの橋懸かりから
思いは来ては去っていくのだ
空からきて空へ
星からきて星へ帰っていくように
そして夢の帰っていく先は
夢のまた夢