《開》
2014.2.1


開くために
胸の奥から
花を咲かそう
心の十字に
花を咲かそう

開くためには
閉じていなければならない
静かに静かに閉じていなければならない
ひとつになるためには
分かれていなければならないように

むすんで
ひらいて
ひらいて
むすんで

その繰り返しのなかで
育まれていくもの
ひとりで生まれ
あなたと出会い
育まれていくもののなかから
静かに静かに芽吹き
開いていく花がある

心の十字から
胸の奥の十字から
実りのための花が
天に向けて
祈りのように
咲きいでる

 

☆風遊戯 《開》ノート

◎今日書いてみた胸にある十字架から花が咲くイメージは、シュタイナーの『神秘学概論』のなかの薔薇の像をつくる瞑想法のイメージも背景に持ちながら、書いてみました。まさに、薔薇十字ですね。

◎参考までに、その『神秘学概論』の箇所を引用しておきます。

「だから私は、例えば心の中に薔薇の像を作り、そしてそれに注目しつつ、次のように自分に語りかける。――「薔薇の赤い花弁の中で、緑色の樹液が赤く変化している。薔薇の赤い花は、緑の葉と同じように、純粋に、情熱に煩わされることなく、成長の法則に従っている。薔薇の赤は、浄化された衝動や情熱の表れとしての血を象徴している。低次の部分を取り去った、純粋な衝動や情熱は、赤い薔薇と同じ姿をしている」
 私はこの思考内容を、悟性の力で作り上げるのではなく、感情の中に生かそうと試みる。成長する植物の純粋さ、情熱に煩わされぬその在り方を考えるとき、私は浄福感をもち、そして衝動や欲望をもつことは、ある種の高次の完全さを犠牲にすることにほかならない、と感じることができる。」