《花》
2014.1.2


咲くために
あなたは何を裂いてきたのだろう
深い深い痛みのなかで

咲くために
あなたは何を抱いてきたのだろう
深い深いいつくしみとともに

あなたという幹は
色を秘め湛え
じっと待ち続ける
やがてくる日のために

その色は惑星の色
光と闇が交錯し
たえず変転する魂の色

時が満ちると
あなたは大きく両手をひろげ
こぼれるように色を放ち
満面の笑いを空に放つ

しかしその笑いは
鳥のように空へは行けない
風に身をゆだねながら
あこがれを天空にむけ
また大地へと帰っていく

あこがれはむすびの秘密
天と地が交わしあう魔法のことばで
甘さを増し芳香を放ちながら
みずからを散らしていくのだ
みずからを捧げる祈りとともに