《種》
2014.1.1


どこからやってきたのだろう
この小さな種は

このミクロコスモスには
はるかに見あげる天空が
照らし出されている

わたしはこの種を
大地の闇に埋め
水を注ぎ
時を待ちながら
光のもとに連れ出そうとする

この小さな種には
天空のどんな思いが
こめられているのだろう
その神秘的な力が
わたしをかぎりなく魅惑する

それは
わたしからあなたへ
あなたからわたしへと
互いを照らし出すときの
光と闇の織りなす愛にも似ている

満ちてくる不思議な鼓動
宇宙が織りなされていく音楽とリズム
この種からは何が育っていくのだろう

わたしはあなたとともに
大地に身をゆだねながら
はるか天空を見あげる

すると星が流れる
まるで小さな種が踊っているように

そしてわたしとあなたも
天空と大地の織りなす幾何学模様にあわせて
光と闇のダンスを踊りはじめる