《彼方》
2013.12.14

ひとさし指の彼方
はるかぼくの水平線
その向こうには何があるのだろう

ぼくは夢見る
世界の果て
ぼくの向こう側

水平線の向こうをめざして
ぼくは旅を続ける
けれど見えるのはいつも水平線
ぼくという世界の境界線

ひとさし指の彼方から
やがてきみが訪れる
ひとさし指をぼくに向けて

地平線の向こうにはなにがあるの
ぼくはそう訪ねる
けれどきみも同じ問いをぼくに向ける

きみはだれ
どこに向かっているの
互いの問いが交差する
ひとさし指とひとさし指が交差する

ぼくときみ
それぞれの向こう側が
互いの世界の果てで交差する

世界の果てから
世界の果てへ
ぼくときみ

やがて彼方から
ぼくの顔をしたきみが
きみの顔をしたぼくが訪れる
世界をぐるりと裏返して