風日誌


松岡正剛の千夜千冊・第千夜


2004.07.07

 

松岡正剛の千夜千冊が今日、7月7日に千冊目を迎えた。
千冊目はいったい何だろうと予想もつかぬまま
ただ期待していたところ、なんと『良寛』だった。
松岡正剛には『外は、良寛』(芸術新聞社)。
ぼくはこれで良寛の魅力をはじめて見つけることになった。
 
ところで、千冊目を『良寛』にした理由も記してあったが、
なかなかの遊趣がある。
 
        この千冊目を良寛にしようと思ったのは、第1夜が中谷宇吉郎の『雪』で
        あったからである。
         それなら千冊目は淡雪の三千大千世界で応じるのがいいだろう、それな
        ら良寛だと、そう思えた。そう思えたとともに、『外は、良寛。』を淡雪
        の歌で始めて沫雪の歌に終えていたことが、ぼくなりのささやかな僥倖と
        思えた。
         良寛は、淡雪の中にすっくと立ちあがっていく水墨さながらの三千大千
        世界を感じた。その中にまた無数の沫雪が舞っている。
 
ところで、この千夜千冊には、「尾っぽ」がついていて
7月27日までにもう一夜、あと一冊が書かれるとのこと。
つまり、千夜千冊ではなく、一千一冊。
やはり千夜一夜という趣向なのだろう。
 
ぼくにはもちろんこんな千夜千冊のような試みは到底できないけれど、
自分が書くとしたら、一夜と千夜に何をもってくるだろうか
とか考えてみるのもいいかもしれない。
 
そういえば、トポスノートというのも
数えてみれば、内容はたいしたことないけれど、現在516まで。
最近はそんなに書こうとしてなかったけれど、
1000番あたりまで書いてみるのは
そんなに難しいことでもないかもしれない。
 
見返してみると、いちばん最初の1番は
「踊ること歌うこと 」というタイトルになっている。
そうであるならば、1000番を
照応させてみるのもいいかもしれない、
とか、夢想してみることもできるだろうか。
覚えていればそのとき意識してみることにしたい。
 
 

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