台風6号一過。 週はじめ、夏至の、 少しばかり宙づりになったような一日。 台風娘という薄井ゆうじの小説があったが、 やはり台風というのは生き物のように見える。 気象を操る導師のような人もいるというが、 そのときはおそらく暴れん坊の子どもをあやすように 気を引いたり気を逸らしたりでもするのかもしれない。 もちろん高度に霊的な術を駆使しながら。 ところで、アルテから西川隆範訳の 「シュタイナー教育基礎講座」というシリーズが刊行されはじめた。 その「I」として今回刊行されたのが、『子供の健全な成長』。 調べてみると、GA303の『人間存在の健康な発育』にあたる。 今後、この講座では、引き続き 『教育の方法』、『精神科学による教育の改新』、『カリキュラムの提言』、 『人智学を基盤にした授業』と刊行されることになっているとのこと。 しかし、このアルテは、あまり大きな出版社ではないので、 おそらく書店にはあまり並んでいそうもない。 教育に関するシュタイナーの講義はすでにかなり翻訳されているので、 できれば他の講義録が訳出されればとも思うのだけれど、 需要というか、「売り」のことを考えるとそうもいかないらしい。 ちなみに、トポスのHPで紹介している全集紹介では 教育関連はGA293-311に収められている。 参考までに、紹介しておくと次の通り。 (括弧内は邦訳。他にもあると思われるが、手元にあるもの主なもののみ。) ■GA293-295 人間学と教育芸術 ・GA293 教育学の基礎としての一般人間学(I) (「教育の基礎としての一般人間学」高橋巌訳/築摩書房) ・GA294 教育芸術。方法論と教授法。(II) (「教育芸術1 方法論と教授法」(高橋巌訳/築摩書房) ・GA295 教育芸術。演習とカリキュラム(III) (「教育芸術2演習とカリキュラム」高橋巌訳/築摩書房) ■GA296 社会問題としての教育問題 ■GA297 ヴァルドルフ学校とその精神(仮題) ■GA298 ヴァルドルフ学校でのシュタイナー (「シュタイナー先生、こどもに語る」松浦賢訳/イザラ書房) ■GA299 精神科学的言語考察/教育者のための示唆 ■GA300 自由ヴァルドルフ学校教員会議録 ■GA301 精神科学による教育法・教授法の改新 ■GA302 人間認識と授業形成 (「十四歳からのシュタイナー教育」高橋巌訳/筑摩書房) ■GA302a 人間認識からの教育と授業 ■GA303 人間存在の健全な発展/人智学の教育学及び教授法への導入 (『子供の健全な成長』西川隆範訳/アルテ) ■GA304 人智学を基礎とした教育及び授業の方法 ■GA304a 人智学的人間学と教育学 ■GA305 教育芸術の霊的魂的な根源の力 教育及び社会生活におけるスピリチュアルな価値 (「教育の根底を支える精神的心意的な諸力」新田義之訳/人智学出版社) ■GA306 精神科学的人間認識の観点から見た教育実践/子どもと青少年の教育 (「シュタイナー教育の実践/理想の学校とは」西川隆範訳/イザラ書房) ■GA307 現代の精神生活と教育 (「現代の教育はどうあるべきか/現代の精神生活と教育」佐々木正昭訳/人智学 出版社) ■GA308 教授法と教育の生存条件 ■GA309 人智学的教育学とその必要条件 ■GA310 人間認識の教育学的価値と教育学の文化価値 ■GA311 人間本性の理解からの教育芸術 (「人間理解からの教育」西川隆範訳/筑摩書房) |
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