風日誌


「智慧の実を食べよう2/学問は驚きだ。」
インターネット完全生中継


2004.05.16-2

 

今日(5月16日)に行なわれたほぼ日刊イトイ新聞主催による超時間講演会
「智慧の実を食べよう2/学問は驚きだ。」インターネット完全生中継を見る。
たまたま新しく購入したi-Bookのさまざまな調整をしていたとき
「ほぼ日でものぞいておくか」と思い午後1時頃アクセスしてみたところ
その中継があるというので好奇心がムズムズ。
 
こういうインターネットのライブ放送ははじめてなので
i-BookのシステムXを試す意味でもソフトのダウンロードからはじめることになったが
思いのほか簡単に中継を見ることができ、ついついずっと見ることになってしまった次第。
ちょうどアクセス開始とほぼ同時に、講演会の最初にあたり糸井重里がでてきたところ、
やはりこれはぼくに、見なさい!といっているようなものだ、と勝手に解釈したのもある。
 
この講演会の中身(予定時間)は以下のとおり。
 
12:00 開場
           舞台袖サテライトスタジオより
           インターネット中継開始
13:00 開演
13:10   山岸俊男 『社会の行方』[70分]
14:20   休憩(15分)
    舞台袖サテライトスタジオより中継
14:35   岩井克人 『会社の行方』[70分]
15:45   休憩(30分)
    舞台袖サテライトスタジオより中継
16:15   川勝平太 『日本の行方』[70分]
17:25   休憩(15分)
    舞台袖サテライトスタジオより中継
17:40   松井孝典 『地球の行方』[70分]
19:00   終演
 
で、最初のふたつの講演が長くなって
結局すべて終わったのは午後7時を大きく回っていた。
 
山岸俊男、岩井克人、松井孝典の3氏については
著書なども読んである程度話が読めていたが、
川勝平太 に関してはあまり知らずにいたので、
その独特の京都弁で語る名調子に思わず聞き入ってしまうことに。
 
印象深かったのは、岩井克人さんの語りで、
声は声優の広川太一朗のような声なのだけれど
思考に語りが追いついていかないような感じで
とてもシャイでおちゃめに語るのがとても面白かった。
本で読むのとはまるで異なった印象。
やはり実際にその人を見てみるのはなかなか。
 
最後の松井孝典さんによる『地球の行方』という
とても壮大なテーマの話で思ったのは、
おそらくこういう話はふつうきくと
ものすごく長いスパンのビジョンに驚くのだろうけど、
やはりシュタイナーの神秘学にふれていると
あらためてシュタイナーの遺産は偉大だと思える。
その射程の広さ、深さは、やはりなまじではない。
 
それは別にして、今回印象に残ったことを少し。
 
山岸俊男氏は、話の最初に、問いに答えることではなく、
「問いをもつことん」がいかに面白いかについて語っていたが
これはとても大切な出発点だなと感心。
岩井克人氏は、最初に哲学の出発点として
アリストテレスもいっていた「驚き」を挙げていたが、
これもとても大切なことだとあらためて思う。
川勝平太氏は、日本史を壮大に語りながら
「美の文明」としての日本を提言していたが
こういう視点というのをできれば政治家にももってほしいところ。
松井孝典氏は、最後に、宇宙の歴史、地球の歴史は「分化」である
ということを印象的に語っていたが、
そのことを神秘学的にとらえ直してみるのも
かなり面白いことだとあらためて思った。
 
ちなみに、ほぼ日のWONDER SCHOOL !
「智慧の実を食べよう2/学問は驚きだ。」については以下を参照のこと。
http://www.1101.com/event2004/index.html
各人へのインタビューなども掲載されていて面白い。
 

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