風日誌


有元利夫展


2004.05.12

 

今日は後楽園の近くに行く予定があったので
比較的その近くにある岡山県立美術館で開催中の
「有元利夫展」に寄ってみることにした。
 
実は、先月は広島で「船越桂展」があったのだけれど、
ちょうど転勤の後にはじまったので
結局行けず仕舞いに終わってしまった。
しかし、「有元利夫展」があるのは岡山と
あとは9月に盛岡であるくらいのようで
とても幸運だといえる。
しかも展示作品を見てみると
岡山会場だけでしか見られない作品もたくさんある。
卒業製作の「私にとってのピエロ・デラ・フランチェスカ」も
この岡山だけの出典のようである。
 
有元利夫の作品はとてもひかれるものがあって、
新潮社からでている「有元利夫全作品」なども
思い切って購入したりさえしている。
ぼくにしてはとても珍しいことだ。
そういえば、昨年と今年のカレンダーのひとつも
有元利夫のものを連続して飾ったりもしている。
 
今回はじめてその作品を直接目にすることができ、
あらためてその魅力がどこにあるのかを自問自答してみたりしている。
有元利夫は岩絵の具を効果的に使っているのだが
その不思議な色合い、風合いもそのひとつなのだろうと思う。
先ほどyuccaと話していて、
yuccaが「土器のよう」と形容していたが、
なるほどまさに土からできている、
しかもそれがおそらくは有元利夫によって変容させられている。
その熱によって焼かれて形象化された器としての作品・・・。
 
有元利夫の作品のなかには
音楽をモチーフにしたものも数多くあるが、
今回、会場に静かに流されている音楽が
とても絵画の雰囲気にマッチしていると感じていたところ
有元利夫の作曲した作品だとのこと。
売店でハープで演奏されたその音楽のCDが売っていたので
購入してあらためて聴いてみると
不思議に懐かしくなにかの原型のように響いてくる。
 
この「有元利夫展」は今月の23日まで。
もう一度出かけてその作品にあらためてふれてみたい気もしている。
 
 

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