風日誌


藤井鉱物化石館


2004.04.18

 

風日誌2004.04.18●藤井鉱物化石館
 
昨日は、先週も出かけた吉備路方面にでかける。
先週は備中国分寺あたりはまさに桃源郷のような赴きがあったのだけれど、
すでに桃の花はかなり散っていて、主役は菜の花と蓮花となっていた。
 
さて、今回の目的地のひとつは
雪舟誕生の地、総社を抜けたところにある
「豪渓(ごうけい)」という渓谷である。
高梁川の支流、槙谷川の上流にある。
雪舟の山水画を思わせる渓谷美である。
楓も多くとくに秋の紅葉シーズンは素晴らしいらしい。
yuccaはそこでオオルリらしき鳥をみかけ、
しばらく探してみるが結局、声だけで見つけられず。
 
今回はとくにぼくは吉備路をふらふらと
ドライブする感じでほとんど何にも考えていなかったのだけれど、
yuccaはすでに「ふぃーるどわーくごっこ」の
足がかりに射程をむけていたようで、
その後、さらに新見市方面に向かい、
三宝鉱山跡のズリのあるという川上町へ。
 
三宝鉱山跡の山のふもとについたのはすでに夕方だった。
その場所もいまひとつわからないでうろうろしていたが、
以前、島根県桜江町の「小さな自然館」の館長さんに
「近くにいったらぜひ寄ってみなさい」といわれていた
うどん屋さん兼鉱物館をその近くで見つけることができた。
すでに午後5時をまわっていたのだけれど
その「藤井鉱物化石館」の藤井制(ふじいさだむ)さんは
快く迎えてくださり、その地元で発見された新鉱物などをはじめ
素晴らしい標本の数々を見せてくださった上に、
その新鉱物のひとつである「逸見(へんみ)石」のサンプルまでくださった。
こんな希少価値のある標本を気前よくくださるなんて…、ひたすら恐縮と感動。
(しかしうどん屋さんを兼ねているはずが
すでにうどん屋さんの看板などさえどこにも見えない)
 
藤井さんは、この周辺で発見され続けている新鉱物の発見に
この藤井さんはずっと関わってきているということだが、
すでに79歳になっているにもかかわらず、
数日前にも子どもたちを案内して鉱山跡などに登ったらしく
とてもたくましい。
しかも、いただいた名刺には
「岡山県鉱物化石研究会会員」「藤井鉱物化石館館長」に加えて
「華道旧御室御所御室流師範」とも書かれてある。
なるほど、物腰がとてもしなやかで気品がある。
鉱物と華道というのは、禅と石庭や華道との関わりのような
不思議な関係もあるのかもしれない、とか勝手な類推などもしてみる。
 
近いうちにまずはその三宝鉱山跡のズリに
のぼってみなければとyuccaと決意を固めながら、
久しぶりの「ふぃーるどわーくごっこ」の
足がかりができたことを喜びあうのだった。
 

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