風日誌


暦と占い

元ちとせ:月齢17.4


2004.01.6

 

新年といってもなかなかそんな気にならないのだけれど、
昨日今日と仕事で2004年とか平成16年とかいう文字を
必要上使っているうちに新しい年の感じもしてくる。
新春というのではないけれど新しいゾーンに移動したような。
暦の数字というのはそういう意味で魔術的なところがある。
1日とか月末とか、月が替わるとかいうのもそう。
 
ずっと前に、マヤンカレンダーの日めくりを
毎日してみたことがあるけれど、
どの暦の上に自分を位置づけるかというのは、
かなり重要なことだと思う。
自分のなかにどれだけの暦を持ち得ているか。
そのことをときおりは意識してみたいものだ。
そうすることである意味では
暦の呪縛からの自由を得ることもできるのかもしれないから。
そして、暦で呪縛しているものがどこかにいるということにも
気づくことができるのかもしれないのだから。
そういう意味で、通常のカレンダーと
マヤンカレンダーを平行しながら使ってみる体験は
とても刺激的な体験になった。
 
暦といえば占いが関わってくるが、それについては
永田久「暦と占いの科学」(新潮選書/昭和57年)が
(決して深くはないものの)参照するのにコンパクトでいい。
表紙のところにこのような紹介がある。
 
        日常何気なく使われている暦を調べてみると、天文、神話。
        宗教、民俗など人類の様々な知恵が結晶していることに気が
        つく。そこでは数の論理がつねに働いていて、<数>が暦と
        占いの懸け橋にもなっている。本書は、その文化遺産を踏ま
        えながら、古代の暦から現在のグレゴリオ歴への道をたどり、
        “時間の区切り”である月や週の周辺を探るとともに、八卦、
        干支、九星術、占星術などの構造を数によって解き明かそう
        としたものである。
 
占いについてふれているときりがないので
今日はあえてこれ以上ふれないことにする。
 
今日のBGMは、元ちとせの「ノマド・ソウル」から「月齢17.4」。
ラジオの17.4Hzが月齢と同じだが、
「私のラジヲ」が壊れてしまって「動力のないラジヲ」になっている。
けれどどこか彼方からだれかの歌う「不思議な調べ」が聞こえてくる。
・・・そういう歌詞。
けっこう気にいっているちょっとジャジーな曲。
 
ぼくは中学、高校の頃は
毎夜毎夜ラジオに耳を傾けていることが多かった。
午後12時頃から2時3時、ときには朝5時まで。
そして学校では居眠り、という生活。
つまりお日様よりもお月様を眺めている生活。
夜、人の寝静まった時間に
耳をすませていると、ラジオのむこうの彼方、
異次元のような世界からなにかがきこえてきそうな、
そんな気持ちになることがあった。
これも、月の魔術なのだろうか、
それともぼく自身がチューナーになって
なにかを受信していたのだろうか。
 
 

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