風のメモランダム

美輪明宏の豊かさ/無極とチャン・ドンゴン


2006.3.04.Sat.

■美輪明宏の豊かさ

なぜかこのところ毎週「オーラの泉」を見ていたりするのだけれど、
毎回思うのは、美輪明宏の存在感である。

もののけ姫ではオオカミの役、
ハウルの動く城で荒れ地の魔女をやっていたくらいしか、
最近ではとくに記憶に残っていなかったのだけれど、
少し前に、松岡正剛の千夜千冊の第五百三十夜で
たまたま美輪明宏『ああ正負の法則』を
とりあげていたのを読んでみたりしたりする機会があり、
松岡正剛のあまりの賢さにくらべた
美輪明宏の圧倒的な存在感のことを思ったりしていた。

古書店で、「モア」に連載されたいたものをまとめた
『愛の話 幸福の話』(集英社/2002)を今読んでいたりして、
内容は至極まともなことで、まともすぎるほどなのだけれど、
賢げな人からきくと嫌みになるような話でも、
美輪明宏から発せられるとずしりずすしりと
しかもきわめて深い芸術性に裏打ちされたかたちで響いてくる。
この本には、美輪明宏のヒストリーや
若い頃からの写真もたくさん掲載されていて、
あらためてその歌声を聞いてみようと思い、
今「美輪明宏 昭和の名曲を唄う」というのなどをきいてたりするのだけど、
やはり、これはただものではない、というのが
ぼくにもようやくわかるようになったのだなあと少しばかり感慨が深い。

若い頃には、松岡正剛のような賢さにとてもあこがれたものだけれど、
やはり、人間の豊かさというと、こういうところに見出していかないと
なんだかどこか薄っぺらくなってしまうなあというのがある。

■無極 The Promiseとチャン・ドンゴン

映画「無極 The Promise」を見る。
チャン・ドンゴンと真田広之が主演。
それなりに楽しめるし、映像も美しい。
日中韓の共同制作らしいが、
真田広之がなかなかがんばっていたりもするが、
この映画、チャン・ドンゴンがどこまでもかっこいい。

いろんなところで、チャン・ドンゴン、チャン・ドンゴンという名前を
目に耳にする機会があったが
チャン・ドンゴンをちゃんと見たのはこれがはじめて。
ちょっとスケールが違うなという感じがした。
ほかにも「コースト・ガード」だとか「ブラザーフッド」だとかいう
いろんな映画にでているようなので、注目してみることにしたい。