風のメモランダム

 

蟲師Official Book/バッハ、新発見のソプラノ・アリア


2006.1.29.Sat.

■蟲師Official Book
 
テレビアニメになって放映中の『蟲師』のOfficial Bookがでた。
テレビアニメは、現在第13話まで放映されていて、
今日の深夜というか、明日の早朝までのあわいに
第14話が放送されることになっている。
そんな時間にだれがみるのだろうかとも思うのだけれど、
この『蟲師』の内容からすればいちばんいい時間帯なのかもしれない。
 
この岡山では放送されていないし、
今後発売されることになっているDVDのシリーズが
まだ発売されていないというのもあって、
なんとかネットを通じて、放映された番組データを入手してみているが、
ほんとうによくできたアニメである。
 
アニメ版『蟲師』の監督長濱博史は、このOfficial Bookのなかで、
この『蟲師』に出会ったときの感想をこう語っている。
「ジャンル的にもどこにも属さないし、キャラもいままで存在しなかったタイプだし、
その世界観も……。すべてが衝撃的でした。どんな漫画でもだいたい
「あァーッ、あの感じね」などと、分類がすんなりできてしまうものじゃないですか?
ところが『蟲師』に関してはそうはいかなかった。」
それで演出は原作の「まんま」というのを心がけているという。
 
ぼくも、漫画には多大な影響を受けてきたが、
次第に、ジャンルやキャラなどが
どこか類型化しているものはどこかシラケてしまうところがあって、
あまり読まなくなってきているのだけれど、
やはりこういう『蟲師』のような作品がでると、
あらためて漫画表現の可能性を見直そうという気になってくる。
最近では、岡野玲子の『陰陽師』とかもそうだったが。
 
ところで、アニメに関する話題といえば、
数日前仕事がらみできいた話によれば、
宮崎吾朗監督で『ゲド戦記』が7月29日に公開される予定だという。
半ばは期待しながらも、半ばはどうなんだろう、という感じもあるけれど…。
 
■バッハ、新発見のソプラノ・アリア
 
(まったく知らずにいたのだけれど)
昨年6月に世界をにぎわしたというバッハの直筆楽譜の発見。
1713年10月にヴィルヘルム・エルンスト公の誕生日プレゼントのために
つくられたソプラノ・アリアが、290年の時を経て
ガーディナーの指揮で演奏されたもののCDが発売された(KKCC4440)。
BWV番号は1127になる。
Alles mit Gott und nichts ohn' すべてを神とともになし
 
もちろん世界初録音。
ということで、カンタータファンのぼくとしては
きかないわけにはいかないわけである。
 
バッハの未知の声楽作品が発見されたのは
1935年以来のことになるそうだが、
いまだにそういうのがどこかに残っているんだなあ、というのは
ちょっと感慨深いものがあったりする。
 
いまぼくはバッハコレギウムジャパンによるカンタータの全曲録音を
完結までそのつどずっときいていこうと思っているが、
先日出たのが第29巻、もうしばらくしたら第30巻目もでるというが、
全部で200曲あるわけで、たぶんまだ10年ほどかかるようである。
こういう気の長い楽しみというのがあるというのは、なかなかうれしい。
そしてときに、こういう思いがけない贈り物があったりもする。
 

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