風のメモランダム

 

内田光子・ベートーヴェン最後の3つのソナタ


2006.1.24.Tue.

■久しぶりの広島・平和公園
 
このところ出張などの遠出が続いていて慌ただしく過ごしている。
今日は、広島を訪れ、平和公園を歩いてみた。
広島には4年ほど過ごしたが、久しぶりの広島は懐かしく、
仕事は慌ただしかったが、そこに流れる時間はとても静かだった。
 
記憶というのは面白いもので、
現在と並んで浮かび上がるそれは
今もまだぼくのなかに静かに流れている生きた時間なのだ。
もちろんそれを死んだものにすることだってできるのだけれど。
 
平和公園を歩きながら、
ふと、永遠ということばを浮かべてみたりもした。
現在のなかに常に息づいている永遠・・・。
 
■内田光子/ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第30番・第31番・第32番
 
内田光子がベートーヴェンの録音を開始した。
その最初が、この最後の3つのソナタ。
 
期間限定で、内田光子 特設ウェブサイトが開かれていて
インタビューを見ることができるが、
そのなかで、内田光子はその3つのソナタをひとつの曲としてとらえている
ということを言っている。
http://www.universal-music.co.jp/classics/uchida/
パスワードはbeethoven
 
演奏としては、比較的最近CDが発売されている
アファナシエフのものやヴェデルニコフのもののほうが好きだけれど、
こうして満を持して録音が開始されることになった演奏は
やはりきいておきたくなるし、たくさんの発見がある。
 
そういえば、最近はほんとうによく
ベートーヴェンのピアノソナタをよくきくようになった。
yuccaもこのところよく弾いていて
先日も、yuccaから<ハンマークラヴィーア・ソナタ>の話をきいて
あらためてそこに盛られたさまざまな要素に驚いたところだ。
 
■鈴木雅明/BCJ
 J.S.バッハ/教会カンタータ 全曲シリーズVol.29
 復活祭&昇天祭オラトリオ
 
バッハ・コレギウム・ジャパンの新譜(まだ輸入盤)が
続いて2枚発売になっている。
J.S.バッハ/教会カンタータ全曲シリーズVol.29と復活祭&昇天祭オラトリオである。
まだ国内に入っていないようだが、教会カンタータ全曲シリーズVol.30も
発売されるということだ。
 
あたりまえのようだけれど、バッハもベートーヴェンも
ぼくには欠かすことのできない生涯の音楽の定番である。
どれだけきいてもきき尽くすことのできない豊かな泉のように、
また天空の星の輝きのように、
どんなときでも、ぼくを照らし出してくれるような、そんな想いになる。
 
歳を経るのが素晴らしいのは、
そんな生涯をともにする音楽をじっくり見いだすことができるということだ。
 

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