■プラネタリウムのふろく 「大人の科学マガジン」Vol.9のふろくは 「究極のピンホールプラネタリウム」。 特集は「なぜ人は星空を美しいと感じるのか?」 巻頭に、大平貫之と茂木健一郎の対談があるが、 脳だとか遺伝子の記憶だとかおもしろくない結論が示唆される。 星空が私たちの内でダンスしているから 満天の星をみると感動せざるをえないのだ、 くらいのことがいえないものか。 それはそれとして、今回のふろくは、 なかなかよくできている。 部屋の中が星空に変わる。 パソコンのモニターに映し出される星座も 星座盤でみることのできる星座もいいが、 やはりプラネタリウムである。 もちろん、実際に見る満天の星に比べるべくもない。 数年前の冬、中国山地のまんなかあたりで 真夜中に見た満天の星はほんとうにきれいだった。 ■世阿弥の佐渡 NHK「知るを楽しむ」の12月-1月の水曜日は 瀬戸内寂聴「世阿弥の佐渡を歩く」。 世阿弥は、70歳を過ぎて 足利義教に佐渡に流される。 そういえば、晩年の世阿弥のことをあまり知らずにいた。 佐渡で生涯を終えたのか、 許されて都に帰ったのかも定かではないというが、 佐渡の時代の書簡「佐渡状」、手記「金島書」が遺されている。 若い頃から輝かしく生きた芸術家の晩年というのは いったいどういう心境だったのだろうか。 佐渡では、江戸時代以降、能が盛んになり、 現代でも盛んに能が上演されているという。 その種は世阿弥が蒔いたのだろうか。 世阿弥は佐渡に流されるときに、 護身用に鬼の面だけを持って行ったという。 また、「佐渡状」のなかには、 娘婿の金春禅竹からの 「鬼の能を演じるにはどうすればいいか」という問いに そんなことは教えられないとつっぱねるところがある。 世阿弥の父の観阿弥は鬼能を得意としており 世阿弥も演じていたようだが、その思いや如何。 |
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