2013.5.7のmemo

☆ブナの芽吹きとウグイスCettia diphone

県立森林公園。標高800メートルを超えるので、まだ春の芽吹きははじまったばかり。鳥取県境の稜線を望む展望地。少しずつ芽吹き始めたブナやミズナラの原生林のなかに濃緑の杉木立が点在。園内ではオオルリやキビタキ、ミソサザイなどのさえずりがちらほら(オオルリ♂の姿も見えたけれど、写真はボケボケ)、ウグイスのさえずりは遠近いたるところに響き渡る。展望地に登っていく途中、頭上の梢で高らかにさえずっていたヒガラの近くにウグイスが飛んできてさえずり始め、まさに歌合戦の様相。ツピン・ツピン・・・と高音で愛らしくもせいいっぱい繰り返す感じのヒガラ、微妙に音程、音色の異なる、思い入れたっぷり?のほ〜ほけきょ、のヴァリエーションで圧倒するかのようなウグイス・・しばらく競演?に聞き惚れていると、そのうちヒガラが飛び去ってしまう^^;ウグイスのさえずりも、さまざまで、いわゆる谷渡りの声(ケキョケキョケキョケキョ・・と早口で繰り返すところ。警戒声と言われる)にしても、もちろん個体差もあり、時と場合にもよるのか、速さやリズムもいろいろで、おもしろかったのは、去年別の公園で、装飾音を入れた技巧派、といった歌い方を聞いたり、と興味は尽きず、ウグイスはじめいろいろな鳴禽の声を聞き比べる文化があったことも肯けるところ。内田百閒の随筆に、昭和初期の日暮里での、鶯の啼き合わせ会の話(『銘鶯会』『続銘鶯会』)がありますが、こちらは、一陣の風と「銘鳥」の囀りの余韻がひそやかに響き合うような・・結び。画像は歌合戦とは別のウグイス。ちょうど芽吹き始めたブナの枝で歌っていました。ウグイス写真はKAZE.