モザイク、ミニアチュール(細密画)
イタリア、ネーデルラント、ドイツのマイスターたち
1917/1/2 ドルナハ
さて今度は、《マギたちの礼拝》を示している表現に移りましょう。
まず最初は、ラヴェンナの古いキリスト教の石棺に見られるレリーフです。
695a 667 石棺レリーフ マギたちの表敬 4世紀 |
続いて、サン・アポリナーレ・ヌオーヴォのモザイク画です、これもラヴェンナにあります。
693 モザイク マギたちの表敬 絵の下の部分 6世紀 |
このように比較的古い絵画は、出来事を徹底してスピリチュアルな世界との関連で示していて、そのためあらゆる自然主義とはかけ離れ、すべてはより高い領域へと高められています。
694 細密画 マギたちの表敬 バジリウスのメノローギウムより 11世紀 |
今度はまた十三世紀のニッコロ・ピザーノに移りましょう。
695b 617 ニッコロ・ピザーノ 王たちの礼拝 |
これは説教壇レリーフです。
698a 372 ティンパノン{ティンパヌム、中世建築で玄関上部の半円形の壁部分} |
これはフライベルクの《黄金の門》ですね。これで十二世紀の後半ですが、さらに今度は十五世紀に歩を進めましょう。
696 ドメニコ・ヴェネツィアーノ 王たちの礼拝 |
これは以前には、ピサネッロ(ヴィットーレ・ピザーノ)の作品とされていました。
さてこれは前にお話ししましたシュテファン・ロホナーです。
698b 239 シュテファン・ロホナー 王たちの礼拝 |
今度はジェンティーレ・ダ・ファブリアーノの絵です。
697 ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ 王たちの礼拝 |
そして今度は、ほかのものと同様、このような出来事の表現においても愛すべき芸術家、フラ・アンジェリコの絵です。
699a 66 フラ・アンジェリコ 王たちの礼拝 |
699b 52 フィリッピーノ・リッピ 王たちの礼拝 |
このモティーフのいずれにおいても、自然主義が進歩しているのをごらんになるでしょう。これらを数世紀にわたって追求すると、とくにひとつのモティーフを追求してみると、この観点からして、これはとくに興味深いものです。
699c 71 ボッティチェリ 王たちの礼拝 |
さてここで十五世紀の後半で、まずは
699d 56 ギルランダイオ 王たちの礼拝 |
に至り、そして十五世紀末です。
699e 62 マンテーニャ 王たちの礼拝 |
700 ジョルジョーネ 東方の賢者たち |
さてここで
701 ジェンティーレ・ベッリーニ 王たちの礼拝 |
さてここで、私たちが例を挙げたネーデルラント、オランダのさまざまな画家たちを思い出していただきたいのです、このファン・デル・ウェイデンとバウツの場合にも同様のモティーフがありますので。
702a 455 ファン・デル・ウェイデン 王たちの礼拝 |
702b 459 ディーリック・バウツ 王たちの礼拝 |
これらの画家の特徴については前回の考察でお話ししましたね。
703 細密画 王たちの礼拝 ブレヴィアリウム・グリマニ[Breviarium Grimani] |
次の絵は、ブリュージュでも描いたある画家の作品です、彼はこの地で1523年に亡くなりました。
704a 475 ヘラルト・ダフィット 王たちの礼拝 |
今度はレオナルドの場合の同じモティーフです。
704b 116 レオナルド・ダ・ヴィンチ 王たちの礼拝 |
続いてレオナルドの弟子ルイーニでは
705 ルイーニ 王たちの礼拝 |
続いてまた北方に移りましょう。
706a 280 アルブレヒト・デューラー 王たちの礼拝 |
そして同じモティーフがブリューゲルでは
706b 495 ピーター・ブリューゲル 王たちの礼拝 |
同じモティーフがレンブラントの場合
706c 547 レンブラント 王たちの礼拝 |
さてここで最後のモティーフ、《エジプトへの逃避》に移りますが、これを連続する画像で考察していきましょう。 -- 最初は、すでに見ました十三世紀の表現です。
707a 682 ヘラート・ランズベルク エジプトへの逃避 《ホルトゥス・デリキアールム》より |
続いて十五世紀後半と十六世紀初頭の画家たちの同じモティーフです。
707b 487 パティニール 逃避行中の休息 |
708 コレッジョ 鉢を持つ聖母 |
707c 348 ベルンハルト・シュトリゲル エジプトへの逃避 |
彼はウィーンでも描き、1528年に亡くなりました。
709a 301 アルブレヒト・デューラー エジプトでの聖家族の休憩 木版画 |
707d 285 デューラー工房 エジプトへの逃避 |
709c 327 ハンス・バルドゥング(通称グリーン) 逃避行中の休息 |
バルドゥングはもう十六世紀に入っています。
709b 267 クラナハ(父) 逃避行中の休息 |
最後にレンブラントの場合の同じモティーフです。
709d 562 レンブラント 遺作:逃避行中の休息、 エッチング |
これできょうのスライドシリーズは終わりです。
みなさんにお願いしたいのですが、ここでお見せした非常に印象深い《三人の王》の絵の表現を、後ほどぜひ近くでよくごらんになってください、キリスト・イエスの魂の到来とともに星の礼拝が直接表現されています。