note01:幾何学と霊的認識

<ジョージ・アダムス 『エーテル空間』からの引用01>

幾何学はつねに、深いところで霊的認識とかかわっています。それというのも私たちは、
神的な光から形成されている空間を幾何学に触れてこそ識るからです。空間のなかに置
かれている人間の形姿の、その特別なあり方をとおして、私たちはその神性を思考の光
のなかで再創造することができるのです。私たちは空間形態を内的に経験しているので
あって、感覚的体験の必然的帰結として外的に体験しているのではありません。このよ
うな意味において幾何学はすでに、純粋に霊的な認識への第一歩であると言えるでしょ
う。(P.9)

<note01>

◎ごくごく日常的な感覚では、私たちは身体をもって、いわゆる三次元空間で五感を働かせ、
手足を動かしながら、主に視覚をつかって世界を把握して生きている。
しかし、たとえば縦・横・高さの三次元とはいっても、
私たちが直接目にすることのできるのは、二次元平面でしかない。
右の目と左の目の交差によって立体視のシミュレーションをし、
瞬間ではなく時間の連続・変化のなかで二次元平面を連続させ動きのなかで三次元を把握しているわけである。

◎さらにいえば、そうした空間把握の仕方は、わたしたちが生まれ育っていくなかで
「そういうものだ」ということで理解しているものにすぎず、
それぞれの身体及びそこにいわばインストールされているソフトウェアを使いながら、
特定の空間認識を持って生きているだけである。

◎そこで問いが生まれる。
この世界はほんとうのところどのようなあり方をしているのだろうか。
そのなかで私たちはどのように位置づけられ、どのような認識形態をもって生きているのだろうか。
そして、それらを認識するためには、どうすればいいのだろうか。

◎そうした問いに対して、幾何学空間を霊的認識に関係づけたアプローチをするというのが、
本書のテーマであると思われる。