風のメモワール47

高知バッハカンタータフェライン第11回演奏会


2008.3.10

昨日は、『高知バッハカンタータフェライン第11回演奏会』に出かける。
第1回演奏会が、1998年3月8日。
それ以来、毎年1回演奏会が開かれる。
指揮者の小原浄二さんに頼まれて、
第1回目からそのチラシ等のプランを個人的に制作している。
広島に転勤したときには、さすがに遠いのもあり出かけられなかったが、
岡山に移ってからは高速道路を使えば2時間程度なので、
あとで送られてくるビデオ&CDではなく、
また生で演奏会に出かけられるようになった。
年に一度の楽しみである。
やはり、生で聴く演奏の魅力は違う。

今年のプログラムは、
 J.S.バッハ
  カンタータ150番「主よ、わたしはあなたを求めています」
  カンタータ22番「イエスは12人の弟子を集め」
 A.ヴィヴァルディ「グローリア」

これまでの演奏会にもまして、快活でテンポ良く、
しかもテンポアップしているにもかかわらず、
その深さを失うことのない演奏を堪能できた。
会場も、これまでの、市外中心部にある会場から変わり、
高知市の少し郊外にある「春野文化ホール・ピアステージ」。
ゆったりした抜けのある場所で、
落ち着いて楽しめる演奏会に出かけられる喜びはひとしおである。

小原浄二さんがかつて参加されていたバッハ・コレギウム・ジャパンの
バッハ・カンタータのシリーズCDも先日、
37巻目・38巻目が相次いで発売された。
37巻目は、ロビン・ブレイズによるアルトパートのみによる演奏。
38巻目は、アルトを除く、ソプラノ、バス、テノールのソロを
中心とした演奏を集めている。
バッハのカンタータを聴き始めてから十数年が経つが、
聴くにつけ、その素晴らしさには感動を新たにさせられる。

今年の高知バッハカンタータフェラインのプログラムでも、
ヴィヴァルディ「グローリア」の演奏が終わった後、
アンコールでバッハの演奏があったが、
やはり、バッハのカンタータの宇宙は深く大きいことを実感。
しかも、その演奏を10年以上にもわたって深めてきたメンバーの力も
着実に進化・深化している。
メンバーのひとりの上杉清仁さんも、
バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏に参加されていて
今回は、そのマタイ受難曲のソロのパートを演奏している。

ちなみに、昨年の第10回の演奏会の後、
はじめてその打ち上げのパーティーに参加させていただいて、
「なんか、最初からチラシとか担当させていただてますけど・・・」
というような挨拶をさせられたりもしたのだけれど、
その際、ぼくが高知県中村市(現・四万十市)の生まれなのもあって、
ご縁があるのかも、というような話をしたのが、けっこう受けたりもした。
生まれたところの持っているある種の気質というのは少なからずあるようで、
高知というのはやはりどこか近しい気持ちになるところがある。