風のメモワール34

反面教師型の自己教育について


2007.12.29

オダギリ・ジョーが、映画「パビリオン山椒魚」で知り合った
女優・香椎由宇と結婚することになったという。
おもしろいことに、誕生日が同じで、水瓶座。
「同じ誕生日はキム・ジョンイル(金正日)しか知らなかったので、ビックリ した(笑)」
のだそうだが、ぼくの誕生日もオダギリ・ジョーと同じ日なので、ちょっと興 味をもった。
ぼくと同じ誕生日の2人が結婚・・・
どうでもよさそうだけれど、うまくいくのかどうか、ちょっと気になるところである。

ぼくの両親は誕生日が1日違いの同じ蠍座だったのだけれど、
ぼくから見ても相性がいいとはいえず、結局破綻というか破壊。
面白いことに、兄弟でもその影響の受け方はまったく違っていて、
兄は、家庭をつくろうとする方向に向かい、
ぼくのほうは、結婚というかたちそのものを疑う方に向かうことになった。

兄はとてもシンプルな感情をもった真面目なタイプで、
それに対してぼくはシンプルな感情をもちながらさまざまに屈折し
不真面目であるというほどではないとしても、
そのまままっすぐに進むにはひねくれすぎていた。
だから、兄は懲りないで、ぼくは懲りた(降りた)・・・ということなのだろう。
懲りた(降りた)というのは、
世の中の「そういうものだ」に流されないで
できるだけ意識的な生き方をしようとした、ということなのだけれど。

しかし、結婚にかぎらず、ぼくのある種のスタイルとして
「反面教師から学ぶ」ということが多かったようである。
(親が仲が悪かったので、ちゃんと後先を考えて
自分の納得できるような結婚でなければしないいようにしよう、とか)
反面教師型の自己教育である。

先生が変だと、そうならないように自己教育する。
親が変だと、そうならないように自己教育する。
世の中が変だと、それに流されないように自己教育する。
ある意味、ちょっとひねくれた感じは否めないかもしれないけれど、
その変形として、人の失敗から学ぶ(もちろん自分の失敗から学ぶ)
ということでもあるので、バカにしたものでもないようにも思う。

世の中には、素直に、模倣してしまって
同じ穴ぼこに落ちてしまうことになる方や
学ぶ(まねぶ)対象がまともすぎる場合、
その逆のまともでない方向を選んでしまう方もいるので、
ぼくのようなひねくれ者には、ひとつの方法だといえるのかもしれない。