風のメモワール29

クロツラヘラサギ


2007.11.25

真冬になると山陰にはなかなか出かけにくくなるので、
今日は久しぶりに、今のうち、ということで、
カモたちを見るためにyuccaと米子の水鳥公園に出かける。
http://www.yonagomizudorikouen.or.jp/

このところ毎月買い求めているバードウォッチングの雑誌「BIRDER」の
11月号の特集が「目指せ!カモマイスター」だったというのもあり
ここ数年、ひんぱんにご挨拶することになっているカモたちをはじめ
さまざまな水鳥たちの集まるところ・・・ということで
少し遠くではあるけれど、米子まで一気にドライブということに。

出かけるのがずいぶん遅くなったので到着したのはすでに午後3時半頃。
むしろ遅めだったのがよかったのか、
ちょうど冬の米子水鳥公園の見所のコハクチョウたちが
公園に戻ってきはじめているところにも遭遇した。
カモたちとコハクチョウは生活時間が逆で、
カモたちは、昼間は公園でほとんど眠ったようになっていて
夕方になると餌を探しに出かけていく。
それに対して、コハクチョウは昼間は田んぼなどで餌を探して、
夕方になるとねぐらである水鳥公園に戻ってくるということである。

そういう話を、水鳥公園にいらっしゃった職員の方からお聞きしながら、
施設にある「観察ホール」に備え付けの望遠鏡で
公園の鳥たちを観察していたところ、クロツラヘラサギがすぐ近くにいるという。
ほとんど眠った状態で識別もよくできなかったのだが、
いわれてみると、確かにちらほらいるコハクチョウのそばにじっとしている。
休息中は片足で立ったり、くちばしを羽の下に入れていることが多いのだそうである。

クロツラヘラサギというのは、サギとはいっても、トキ科の渡り鳥。
大変希少な絶滅危惧種で、全世界で1700羽ほどしかいないとのこと。
この米子水鳥公園で見ることのできる鳥ではあるけれど、
これほどまで近くで見ることができるのはまれなのだそうです。
しかも、コハクチョウといっしょにいるというのも珍しいことのようで、
ほんとうに観察ホールのすぐ近くで見られるというのはほんとうにラッキー。
しかも、最初眠ったような状態だったのが、クロツラヘラサギの話をしているうちに
少しずつ動き始め、しまいにはカモたちを追い散らすようにして
ずいぶん騒がしく餌を探し始めた。

今日見ることのできたクロツラヘラサギは、若鳥のようで、
成鳥のようにくちばしが全部黒ではなく、先のほうが黄色かったが、
羽の端が黒いことで見分けることができるということ。
ちょうど持参していたデジカメでしっかりと撮影した写真を見ても、
たしかに羽の端が黒いことがわかる。

さて、満月の今夜は、この水鳥公園では、
月を見ながらコハクチョウを観察する会を
特別に開催するとのことだったが、
会に参加するとなると今日中に帰れるかどうか・・・
という感じになりかねないので、残念ながら、帰路につくことに。

さて、ホームページに設けてある「風のミュージアム」が休眠状態なので、
この機会に、このクロツラヘラサギをはじめとして、
ここ2年分ほどの画像を暇なときにでもまとめてご紹介してみることにしたい。
しかし、ここ1ヶ月ほどはおそらくずいぶん仕事が忙しくなり、
ここ数週間は休みもあまりなさそうなので、
お正月の時期になる可能性もあるのだけれど・・・。