押井守監督で映画化されたアニメの影響で、
森博嗣の『スカイ・クロラ』シリーズを読み始めている。
大人にならない子ども、キルドレが、
戦闘機乗りとして空で、そして地上で生きる物語。
シリーズは全6冊。
『ナ・バ・テア』
『ダウン・ツ・ヘブン』
『フラッタ・リンツ・ライフ』
『クレイドゥ・ザ・スカイ』
『スカイ・クロラ』
『スカイ・イクリプス』
最初にでたのが『スカイ・クロラ』だが
物語の時系列ではもっとも最後にくる。
物語の最初にあたるのが『ナ・バ・テア』で
上記はその物語の時系列順になっている。
そして『スカイ・イクリプス』は短編のエピソード集。
大人になること。
子どもでいること。
空で生きること。
地上に戻ってこざるをえないこと。
生きること。
死ぬこと。
戦うこと。
戦いを避けること。
美しさと醜さ。
忘れること。
忘れられないこと。
正しいこと間違っていること。
そんなことが
読み始めたぼくのあたまのなかの
青空だけになった空間に
とてもヴィヴィッドかつシンプルに
静かに飛行機雲のように描かれていく。
森博嗣の作品を読むのは
ずいぶん前に読んだ『すべてがFになる』以来。
そういえば、とあらためてわかったけれど
森博嗣はぼくとほとんど同い年。
工学部の建築学科で教えていた。
模型好き。
大の萩尾望都ファンだそうで、
最近、『トーマの心臓』を小説化している。
以前買っていたイヌにも「トーマ」と名づけていたらしい。
高校とかでは現代国語がもっとも不得意だったということと、
「ワープロの時代になって、もの凄く助かった」というのは
才能は別として、ぼくに似ていたりする。
しかし、このシリーズ、久しぶりにのめりこんでいる感じ。
物語の筋云々というよりも、音楽に耳をそばだてているように。 |