指揮者
《ニカ・メマニシュヴィリ (Nika Memanishvili)》》

2015.10.4

1979年5月15日、グルジア、トビリシ出身の指揮者、作曲家。

◎ギア・カンチェリ(Giya Kancheli)「Yellow Leaves (Qviteli potlebi)」
*カンチェリは、1935年8月10日、グルジア出身の現代音楽作曲家。
(Album: Music for Film and Theatre)
『Mimino』 (1977)という、同じくグルジア出身のGeorgi Daneliya(ゲオルギ・ダネリア)という人が監督した映画のテーマ曲。
Words by Petre Gruzinski.
String orchestra conducted by Nika Memanishvili.
song:Nato Metonidze(グルジア出身の歌手)
https://www.youtube.com/watch?v=3aSH_DJNAeA

カンチェリについては、片山杜秀のコメントが印象に残っているので、それをおまけで。
ついでに、そこで言及されている映画音楽『キン・ザ・ザ』のテーマ音楽を。

☆片山杜秀『音盤博物誌/片山俊秀の本2』(アルテス 2008.5)
「人はよくモーツアルトを「音階の音楽家」とよぶ。音階を幅広く駆け上がったり下がったりすることで、自由に疾走する感覚を作り出すのに長けていたからだ。ならばきっとカンチェリも「音階の音楽家」である。ただし、幅の狭い音階に拘禁され、自由に疾走できない感覚を作り出すのに長けているという意味においてだが。/彼のそういう音楽は、ソ連崩壊とともに過去の歴史を証言する文化遺産に分類されてもよかったかもしれない。が、複雑な現代社会のなかで、個々人の存在の意味がいよいよ薄くなり、そんななかでペルトのように本気で祈ろうがシュニトケのように本気で嘆こうが空しいと悟りつつある現代人にとって、カンチェリの音楽は、ますます今日的になってきた気もする。/そういえば、『キン・ザ・ザ』の主題曲の、ヴォカリーズで歌われるサビの部分の旋律は、ファミミレレー、ファミミレレー、レファミソファファミミーである。隣接する四つの音のなかを同音反復をともないながら、基本的に順次進行してゆくだけだ。『キン・ザ・ザ』がカンチェリの本質をよく表徴するというのは、そういうことである。カンチェリは、いつもどっちつかずの半泣きで、シュニトケとペルトの間に立っている。」

◎「Kin-Dza-Dza! - Theme」 (original version)
Music by Giya Kancheli.
Scripted and directed by Georgi Daneliya.
1986, USSR.
https://www.youtube.com/watch?v=CfB4JJHxlRQ