20世紀ロシアのリュート奏者・作曲家
《ヴラディーミル・フョードロヴィチ・ヴァヴィロフVladimir Vavilov》

2013.10.1

今日の音楽は、20世紀ロシアのギタリスト・リュート奏者・作曲家の
ヴラディーミル・フョードロヴィチ・ヴァヴィロフ(Vladimir Vavilov1925年5月5日 – 1973年11月3日)。

ソ連における古楽復興の立役者。サンクトペテルブルク音楽院でイサコフにギター、アドモニに作曲を師事。
演奏家、作曲家としてとして、そして国立楽譜出版社の校訂者としても活動した。
興味深いのは、ヴァヴィロフは、自作を昔のルネサンス音楽やバロック音楽の作曲家の作曲家のものとした。偽作である。
新たに旋律に歌詞をつかてほんとうに民謡であるように思われている曲さえあったりする。面白い人ですね。
ちなみに、ヴァヴィロフは窮乏の末に膵臓癌によって亡くなったという。
皮肉なことに、その死から数ヵ月後にフランチェスコ・ダ・ミラノ作として発表した
《黄金の都市のカンツォーナ》がヒット作となったとか。

有名な偽作の例は以下の通り。

「カッチーニのアヴェ・マリア」
「フランチェスコ・ダ・ミラノ作」の《カンツォーナ》(または《黄金の都市)
「アンドレイ・シクラ作」の《マズルカ》
「ミハイル・ヴイソツキー作」の《悲歌》
「ニッコロ・ニグリーノ作」の《リチェルカール》
「バラキレフ作」の《即興曲 "Impromptu" 》

それでは、そのヴァヴィロフの偽作による「カッチーニのアヴェ・マリア」。
演奏は、リュートは本人のVladimir Vavilov、
そしてMark Shakhin(organ)、Nadezhda Weiner(mezzo-soprano)。
http://www.youtube.com/watch?v=8TJOzKniBdg